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05/04/12 拝金主義

 昨年、プロ野球球団の合併、新規参入問題で、一番に手を上げたのはライブドアの堀江さんだった。当時 の彼の言動は新鮮に映った。
 その後、新規参入の場には、楽天の三木谷さんが参入してきて、堀江Vs三木谷の一騎討ちとなった。新規参入球団に楽天を選んだ(堀江さんを排除した)日 本プロ野球機構の決定は透明度の低いものに見えた。

 そして福岡ダイエー・ホークスの身売りには孫正義さんの登場となった。
 同じように金の力でM&Aを繰り返してきた3人なのに、登場順にまともな人に見えたのは私だけでしょうか?

 その後、堀江さんがニッポン放送株の大量買付けを始めると、政治家や財界から堀江さんの言動に対して否定的な発言が相次ぎました。と言うよりも、マスコ ミはそんな情報ばかり流していました。

 その後は、堀江さんの言動に対し賛否相半ばする報道がされていました。(順不同)

 ・闇討ち的な株の取得は違法?法整備も。
 ・現代の和製黒船の襲来だ
 ・織田信長だ
 ・人の心はカネで買えない
 ・素朴な「株主資本主義」だ
 ・日本の商風土に合わない
 ・金さえあればなんでもよいのか
 ・教育が間違っている
 ・ジャーナリズムへの問題提起だ
 ・常識ある日本人とは思えない
 ・身勝手・自己中心過ぎる
 ・他人の家に土足で入った
 ・ニッポン放送への出演を拒否 etc.

 挙句の果てには、ライブドアの広報社員のプライバシーにまで言及するなど常軌を逸しているとしか思えません。

 当初は既得権益を持つ人たちからは批判的な意見が出され、持たない人たちからは応援の意見が出されていましたが、最近では「憎まれっ子、堀江」あるいは 「いじめられっ子、堀江」見たいな風潮になってきているのでしょうか。

 この「残日録」でも、時々の動きなどを取り上げてきましたが、05/04/01 新聞広告「生きる力をくれたまえ」では、堀江さんの著書のタイトルを取り上げ、著書のタイト ルだけ見ても彼が如何に 拝金主義者であるかと書きました。

 最近の堀江さんは、ずいぶんと物言いが柔らかくなってIT(彼にとってはインターネット)とメディアの融合なるものが新しいビジネスになるのだと盛んに 言っています。新聞もテレビもいらない時代が来ると。

 しかし、ニッポン放送株式取得前の昨年(04年)の12月6日のジャーナリスト江川紹子とのインタビューは、堀江さんの考え方が素直に出ていて興味深い ものです。一読をお勧めします。江川紹子さんのWebサイト(江川紹子 ジャーナル)内の堀江さんのインタビュー記事『新聞・テレビを殺します』〜ライブドアのメディア戦略」です。

 金儲けのためにメディアを持つのだとはっきり言っていますし、大衆が興味を持たない情報を発信していくことは思い上がりだとも言っています。
 彼にマスメディアを経営する資質はないとおもいました。

 物、金を第一とする資本主義経済の中で、堀江さんのような人が出てくることは何の不思議でもありません。森元総理が言われるように、それはまさに教育の 問題なのです。森さんは偏向?教育を進めてきた日教組等の所為といいたいのでしょう。

 マスコミを含むこの国の権力機構が、堀江さんの拝金主義や彼が行っている商行為は、アメリカの金権体質や拝金主義を礼賛して来た結果ではないでしょう か。
 相変わらずご都合主義で、自己批判は苦手なようです。自らを「ジャーナリズム」などとは自称(詐称)しないでいただきたいものです。
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