05/05/17 貧富の差
今年も、長者
番付(高額納税者リスト)が発表されました。
今年のトップはファンドマネージャーと言う職業の人で、100億円の収入があり、37億円の納税があったそうです。何とも景気の良い話です。
さて、いつも引用させてもらっているビル・トッテンさんのサイトOurWorldにこんな情報がありました。孫引きさせていただきます。
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米国の富は誰の手にあるか(1997年)
富
の階級 |
正
味資産の割合 |
上
位1% |
40% |
次
の4% |
22% |
下
位95% |
38% |
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上記の表をグラフで示すと以下のようになります。
上位1%の階級の人一人当たりの富は、下位95%の人の100倍に相当します。
(引用者作図)
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■億万長者上位358 人
世界でもっとも裕福な358 人の資産合計は98 兆円である。彼らの富は世界の最も貧しい45%にあたる27 億人の富の合計に等しい。
■上位200 人
世界でもっとも裕福な200人は、1994年〜1998年で資産を倍増し、その資産合計は130兆円を超す。
彼らの資産は世界の最も貧しい41%の人の所得合計を上回る。
■上位3人
世界で最も裕福な3 人の資産合計は、すべての最貧国全体のGDP 合計を上回り、またそれらの諸国の6 億人の資産合計を上回る。
上位3 人の1年間の富で全世界の初等教育費(70 億〜80 億ドル)を賄うことができる。
[出所:国連人間開発報告書 1999 年]
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02(平成14)年8月2日に総務省統計局から「全国消費者実態調査トピックス−日本の所得格差−」と言うレポートが出されています。
総務省統計局が5年ごとに調査している「全国消費実態調査」の報告書の一つとして、日本の所得格差についてのレポートしています。
所得分布の格差を表す係数に、ジニ係数といわれるものがあります。ジニ係数は格差が小さいほど0に近い値になり、格差が大きいほど1に近い値になりま
す(後述)。
下図(総所帯の等価可処分所得のジニ係数)のように年々、所得格差が拡大しています。
(引用者作図)
各国との比較は下図のとおりです。
ジニ係数につ
いての解説記事がこちらにありましたので紹介します。「しんぶん赤旗」
(2003年9月13日)
ジニ係数は、イタリアの数理統計学者ジニが1936年に考案した指数です。
たとえば、平均所得が500万円でジニ係数が0.4の集団なら、所得の格差は500万円の40%にあたる、200万円の格差が
あることになります。
格差がない完全平等な集団ではジニ係数は0となります。一人だけが全所得を独占する完全不平等の集団では、ジニ係数はかぎりなく1に近づきます。通常は
0と1の間の数値をとり、数値が大きいほど、構成員相互の格差が大きい不平等な集団だということになります。
日本のジニ係数は60年から70年までは一定範囲内で変動していたのが、前項でも見たように80年代から増大しており、不平等(貧富の差)が拡大してい
ます。
厚生労働省調査の99年のジニ係数を81年と比べると、「当初所得」で0.35から0.47に、納税や社会
保障給付後の「再配分所得」で0.31から0.38に増大しています。
※出展によりジニ係数の数値が違うのは、調査元の違い、基礎数値の違いによるものと思います。
◆NHK「私のこだわり人物伝」(藤沢周平)
「残日録」(05/05/13)で紹介しま
した標記番組の第2回の再放送を今朝見ることができました。
第2回「父が子に伝えるもの」の再放送でした。
主人公・文四郎と寡黙な父・助左衛門、周平さんと勤勉な百姓で寡黙なお父さんのことなどを、黒土監督のゆったりした話し方、庄内地方の風景、映画「蝉し
ぐれ」のシーンで構成されていて、眠い目をこすって早起きの甲斐がありました。
放送予定は、こちらをどうぞ。
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