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05/10/12 やっぱり女性は弱かった

  最近の事件報道から、気になったものを紹介します。
 当初の報道では日本もこんなに狂ってしまったのかと思うほどの事件かと思っていたのですが、時間の経過とともに姿が見えてくると、その辺に転がっている 陳腐な通俗小説のような事件でした。

 9月14日、1500万円で不倫 相手の男の妻の殺害を依頼、なかなか実行されないことから「だまされたのではないか」と警察に相談した消防副士長の女性・A(32)が暴力行為法違反(集 団的犯罪等の請託)容疑で逮捕された。
 同時に、殺人を請け負ったとして自称探偵の男・Bも(40)も逮捕された。

 報道によると、昨年11月、インターネットの「復讐(ふくしゅう)を請け負う」とするサイトを見て連絡し、自称探偵の男に今年1月に現金100万円を支 払って殺害を依頼した疑い。
 自称探偵・Bは、色々な名目で現金を要求し、女性・Aは借金をして支払い続けていたという。
 インターネットを利用した殺人依頼事件であり、逮捕されたのが東京消防庁の消防副士長だったことも大きなニュースでした。

 「1500万円で殺害依頼、警察に相談し逮捕」(日刊スポーツ 2005/9/14)

◆一瞬、大変な世の中になったと思いました。
 誰かが誰かを殺したいと思えば「×××」に連絡して、指定の口座にお金を振り込めば気に入らない「人」を消すことができる。まるで映画のような世の中に なったのだと思いました。

◆でもよく読んでみると、依頼者と実行者が変な距離にいます。
 両者はインターネットの中だけでなく、リアルな環境で会っていたような気がしました。
 依頼者・Xは、実行者・Yはお互いに必要最小限の繋がりしか持ちたくないはずです。
 互いに共犯関係にあるのですから、どちらかが裏切らない保証はありません。そのためには、互いが見ず知らずの方が良いのです。

◆狂言かとも思いました。
 記事中の女性・Aは消防署の中では会計・経理的な仕事をしていて、現場で扱う現金を使い込んでいた。
 狂言を仕組んで金の行方をくらまそうとしていた。

 10月3日、「復讐を請け負う」というサイトの 管理者の探偵業の男・C(48)が、女性・Aから現金165万円を騙し取ったとして詐欺の疑いで逮捕された。
 男・Cは殺人請負サイト「駆込寺」を開設し、殺人を実行するように装って「調査費用」などの名目で女性・Aから165万円を自分の口座に振り込ませてい た疑い。

 男・Cは「殺人の依頼を受けたことはない」と容疑を否認しているそうですが、知人には「公務員だから支払いが良い」などと言っていたそうで、初めから殺 人などする気がなく、金を巻き上げる目的のサイトだったのですね。

 先に逮捕されていた自称探偵の男・B(40)は「金目的だった」と認めているようです。

 「殺人請負 サイト管理者を逮捕」(東京新聞 05/10/4)

 10月5日、自称探偵のB(40)を、殺人を行 うように装って、現金300万円を騙し取っていた詐欺の疑いで再逮捕した。
 自称探偵の男・Bは、沖縄旅行中の不倫相手の妻に、現地で飲み物に毒を入れて飲ませるなどと具体的な手口や、殺害に使う薬だと偽って自分が処方された薬 などを見せて信用させていたそうです。

 「請求しただけ女性・Aが金を支払うからだました」と容疑を認めているそうです。
 今回の直接の被害額は300万円ですが、騙し取った金は千数百万円にに上るそうです。

 消防副士長の女性・A(32)と自称探偵の男・Bの暴力行為等処罰法違反容疑については処分保留となったそうです。
 女性・Aは処分保留となったため釈放されました。
 東京地検八王子支部は二人の暴力行為等処罰法違反容疑を処分保留とした理由について、「詐欺事件や女性・Aと不倫相手の関係など全体を解明しないと、起 訴するかどうか決定できない」と説明した。

 「インターネット殺害依頼詐欺 容疑者を再逮捕」(朝日新聞 2005年10月05日)
 「ネットで殺人依頼受け付け、自称探偵男を詐欺で再逮捕」(読売新聞 2005年10月5日)

 10月12日、女性・Aの不倫相 手の消防副士長の男(32)・Dが、9月2日旅行先の静岡県の旅館で、女性・Aに殴るなどの暴行を加え胸の骨 が折れるなど5週間の重傷を負わせた疑いで逮捕されました。

 男・Dは8月にも女性・Aにけがを負わせていたが、女性・Aが出した被害届けを取り下げさせていたという。
 他にも、04年1月頃「先輩に対する態度がなっていない」と言いがかりをつけ「一時間会うたびに二千円よこせ」と要求し計500万円を支払わせた疑いも あるという。

 女性・Aは「町田容疑者に子供ができたと聞き、嫌気が差した。金を取られ、暴力を振るわれ、自分は都合のいいおもちゃなのかと考え、復讐(ふくしゅう) 心が芽生えた」などと動機を話しているそうです。

 随分と事件の真相が明らかになってきました。

 「殺人依頼女性に暴行の疑い 交際相手の男逮捕 警視庁」(朝日新聞 2005年10月12日)
 「ネット殺人依頼女の不倫相手を傷害で逮捕」(中日新聞 05/10/12)

◆男・ Dという奴はなんという男でしょうか?
 私も清廉潔白の身ではではありませんが、暴力で相手をねじ伏せようとしたりすることは許せません。
 誠に男の風上にも置けない人間ですね。
 真相が早く明らかになりますように願います。

◆実名から匿名に
 消防副士長の女性・Aは、当初実名報道されていましたが、今回の報道(12日)から徐々に匿名になりつつあります。
 私は役人や政治家の犯罪、警察官など公務員の立場を利用した犯罪については実名報道をするべきだが、その他の加害容疑者、被害者も全て匿名で報道すべき だと 思っています。
 今回の報道の流れを見ていますと、匿名報道の優位性が明らかになってきます。

◆どうして女性は弱いのでしょうか?
 交際相手に嫌われたくないからと、自分の子を虐待したり死に至らしめたりする事件も後を絶ちません。
 一部には女性が強くなったなどという世論もあるようですが、未だに女性は弱いものです。
 
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