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05/10/31 まだまだ迷走・大阪市長選挙

 大阪市長選挙の候補者選びは、市民・有権者を蚊帳の外において魑魅魍魎が跋扈しているようです。
 もう少し、茶番を見てみましょう。

◆10月28日
◇自民党は関氏を擁立
 自民党市議団は関氏が民主党外しに同意したことから、関氏を擁立する方針を固め、自公市議団で関氏で一本化するための協議を開始 した。

 公明市議団は関氏以外の人選に含みを残しているそうです。
 公明党が関氏に対する揺さぶりを掛けているように見えます。(何のためにかは分かりませんが)

◇自民党市議団の大丸幹事長は「関氏は我々が求めた自公の枠組みを受け入れた。労組と決別して選挙を戦おうとする関氏に応えなくては」と述べ、今後の公明 との調整では「関氏で行くのが自然な流れ。船場氏を公明側が拒否したのだから、あちらが独自候補を出してきても簡単には乗れない」とのべたそうです。

 ここでも船場氏の立候補表明、辞退の茶番劇が見事に功を奏しています。

◇関氏は「いろいろな可能性を考えたが、自公でお願いしたいと申し入れた」と民主外しに合意したような発言の後、当選後の市会運営については「改革に賛成 する党が与党。与党3会派になると思う」と発言。

 民主党の独自候補擁立を牽制したのでしょうか?
 民主党へのラブコールでしょうか?
 議会運営で民主党を外すことは難しいのでしょうか?

 「自公、関氏推薦で一本化へ協議──大阪市長選、『2党体制』に関氏同意」(日経ネット関西版 10月29日)

◆10月29日
◇公明党の揺さぶり
 候補者を自民、公明両市議団で選ぶ「自公協議会」で自民は関氏の推薦を軸にした協議を提案したが、公明は「自主投票もあり得る」と難色を示し、結論は出 なかった。

 公明党は関氏に何を求めているのでしょうか?闇の世界のようですね。

 公明党市議団の高田幹事長は「関氏がなぜ再立候補するのか、まだ納得できる説明がない。まず本人の話を聞きたい」と言っているそうです。
 関氏は直接、公明党に推薦要請をしていないようです。後援会幹部が推薦依頼をしていたそうです。

 関氏の思惑も何かあるのでしょうね。

 「大阪市長選 公明『自主投票もあり得る』」(読売新聞 10月30日)

◆10月30日
◇民主党は独自候補?
 関氏が「民主外し」の踏み絵を踏んだことにより、野党に転落しそうな民主党はどうするのでしょうか?
 負け戦覚悟で、独自候補を擁立し4年間野党の冷や飯を食う覚悟があるのでしょうか?

 関氏の「改革に賛成 する党が与党。与党3会派になると思う」との発言に対して、与党の旨味が忘れられずに独自候補見送りになるのでしょうか。

 「独自候補擁立も検討 大阪市長選で民主」(共同通信 05/10/30)

◆やっと野党候補者決まる
 関氏の対立候補として共産党などが推薦する候補者が決定しました。
 共産党市議団の団長の姫野浄(きよし)さんが立候補を表明した。

 姫野氏は、大阪市の職員厚遇や第三セクターの破綻の原因は、経済界と議会で与党を形成する自民・民主・公明と市職員労組に よる「オール与党政治に問題がある」と明確に指摘したそうです。

  「大阪市長選に姫野市議出馬へ 共産党が推薦」(朝日新聞 2005年10月31日)

◆迷走・自民党
 日経ネットの記事が候補者選びの過程を解説風に纏めています。
 
◇迷走
 民主外し、候補者公募、船場氏擁立、公募案撤回、関氏推薦と「政策を置き去りにした5日間の候補者選び・・」と書かれていますが、政策論議の前に有権 者・市民に目を向けない党利党略、私利私欲の候補者擁立騒動だと思います。

◇船場氏担ぎ出し
 関氏に反発する自民市議グループが「労組と決別すると言いながら、民主の推薦を 受けるのは矛盾している」「市役所内部の求心力も失い、再選したとしても改革はおぼつかない」と船場氏を担ぎ出した。

◇公明の反発
 「バッジ組(議員)の出馬は認めない」との公明が猛反発して船場氏擁立劇は急速に冷え込んでいった。

◇踏み絵
 船場氏の出馬表明は、民主外しに中々イエスと言えなかった関氏に、踏み絵を踏む決断をさせたようです。
 茶番に見える一幕にもそれなりの意味があるのですね。

 「公 募→撤回→相乗り、自民の候補者選び迷走の5日間──大阪市長選、政策置き去り」(日経ネット関西版 10月30日)
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