Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back  Haiku  Home Mail Archives Twitter  Next→

06/01/23 呉越同舟

 大阪府貝塚市の市長選挙の投開票が1月 22日に行われ、現職の吉道勇氏が10回目の当 選を果たしたそうです。
 吉道氏は、市議会の全会派と、自民党貝塚支部、公明党府本部、民主党大阪19区総支部、共産党市委員会が推薦という正に呉越同舟で担ぎ出された候補者で した。

 10選と言う多選の是非はさておくとして、中央政界は巨大な与党連合による弱者苛め(潰し)の政策が実行されている中、地方選挙とはいえ、ほぼ全政党が 推薦する(出来る)候補者がいることに驚きます。

 大阪府貝塚市は大阪府南西部(泉州)にある人口9万人弱の町です。

 70年代初め頃から各地に社共推薦の首長が当選し革新自治体が全国に広がっている世相の中、吉道氏は、70(昭和45)年に旧社会党の推薦で初当選した 後は、「革新」に拘らずに議会内での支持を広げ、オール与党体制を作ってきたそうです。
 今まで10回の選挙中5回が無投票当選だったとのこと。

 今回の対立候補は吉道市長の下で市の総務部長を勤めた赤坂氏、吉道氏の信任投票との戦前の予想でした。
 赤坂氏は現在の市議会が5会派だから、市議会の定数を5にするなどと馬鹿げたことを公約にしている人のようで、泡沫候補に近い方のようです。
 でも、この人を市の総務部長にしていたのは吉道氏だったのですが。

 「全国初の10選なるか 大阪・貝塚市長選、15日告示」(朝日新聞 06/01/13)
 「選挙:貝塚市長選 2氏が立候補 10選目指す現職に新人−−22日投開票」(毎日新聞 06/01/16)

◆選挙結果 (貝塚市のホー ムページから)

 投票率は26.21%(前回38.47%)という低さです。

 候補者ごとの得票と得票率は以下のとおりです。

 吉道氏の絶対得票率(得票数÷有権者数)が17%では、信任されたと言うには程遠い得票だと思います。

◆確かな野党
 共産党は前の選挙で「確かな野党が必要」だと言っておりました。
 貝塚市はその例外なのでしょうか?
 [共産党 貝塚市長選挙]でGoogleしてみても、共産党の見解は見つかりません。
 共産党のサイト(サイト内検索も)にも、 しんぶん「赤旗」のサイトに も情報はありません。
 また、共産党貝塚市議団のWeb サイトにも情報はありませんでした。
 
 国民の生活に密着する地方政治には「確かな野党」はいらないのでしょうか?
 自分たちが野党である自治体の「共産党を除く」オール与党化には鋭く反対しているのですが。
 ex.東京都、愛知県、大阪市等

◆多選批判だけでオール与党批判はなし
 新聞各紙は吉道氏の多選(10回目の当選)を物珍しく紹介、或いは批判的な意見を掲載するだけで、オール与党体制に対する記事は出てきません。

 共産党と同様に、大阪市のヤミ賃金問題などで「オール与党もその原因の一つ」と指摘していた問題は貝塚市の場合ないのでしょうか?
    
 「貝塚市長選、吉道氏が全国初の10選果たす」(2006年01月23日  読売新聞) 
 「吉道氏、全国初の市長10選 大阪・貝塚市」(朝日新聞 06/01/23)
inserted by FC2 system