Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back  Haiku  Home Mail Archives Twitter  Next→

06/01/28 映画 「博士の愛した数式」

 πi= −1
 πi+ 1=0
 これが、博士が愛した数式です。オイラーの公式と言うのだそうです。
 掛け算の九九が覚えられずにいた人には、難解以前の問題のようです。
 ウィキペディアに解説がありました。興味のある方はどうぞ。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%85%AC%E5%BC%8F

 二つの式の違いは分かりません。
 博士の古い手紙には上の数式が書かれていました。終盤に博士が書いたメモには下の数式が書かれていました。

 私には数学がほとんど分かりません。
 「e」と「π」は無理数、「i」は虚数、チンプンカンプンです。

 さて、映画「博士の愛した数式」を見てきました。
 知り合いの方から良い映画だと聞いたこと。
 監督が「阿弥陀堂だより」の小泉堯史さんであること。
 出演者に吉岡秀隆さんがいること。

 良い映画でした。
 流石に小泉監督の作品は安心して見られます。
 登場人物がみんな活き活きと生きています。
 日本の四季が豊かに表現されています。
 人が人を真剣に愛しています。
 人が人を慈しんでいます。

 この映画には登場人物の名前、地名等、ほとんど固有名詞が出てきません。
 √(ルート)と呼ばれる高校の数学教師(吉岡秀隆)は、新しいクラスで自己紹介を始めます。

 ルートの母(深津絵里)は結婚できない人と恋愛し自分が生まれ、家政婦をして自分を育ててくれた。
 母は、家政婦が長続きしない気難しい家に派遣されます。

 数学者(博士:寺尾聰)と母屋に住む義姉(浅岡ルリ子)は興福寺の薪能を見た後、交通事故に遭い、博士の記憶は80分しか記憶が持たなくなってしまいま した。
 母の仕事は、博士の身の回りの世話です。

 ルートとは博士がつけたあだ名です。
 全ての数字を分け隔てなく包み込むのがルート(√)だそうです。

 博士と義姉の関係は十分理解できませんでした。
 兄の死後、二人は愛し合ったようなのですが、不倫のような雰囲気で語られていました。
 原作を読むとわかるのかもしれません。

 博士の口からは難しい数式がやさしい語り口で語られますが、それは人生を語る哲学のようでした。
 「真理は自分の心の中にある」(記憶違いかもしれません)

 せせらぎと川岸の林、白木蓮の花、レンギョウの花、桃の花、城山の桜、残雪の残る春山、斜面の畑、、、ロケ地は小泉監督の前作「阿弥陀堂便り」と同じ長 野県飯山市かと思っておりましたが、エンディングロールでは長野県上田市となっておりました。
 新緑の山並みもなんとも言えない、柔らかい色あいでした。

 私は吉岡秀隆さんが、宇野重吉さんのような渋い役者になるだろうと思っているのですが、ラストシーンでは宇野重吉さんの息子(寺尾聰さん)とのキャッチ ボールのシーンがありました。

◆数式
 いろんな数式などが出てきます。一度勉強されては如何でしょうか?(映画を見ながらメモを取っていました)
 素数
 階乗
 自然数
 約数
 友愛数
 虚数
 完全数
 直線/線分

◆映画「博士の愛した数式」公式サイトはこちらです。http://hakase-movie.com/
 この公式サイトのつくりに苦言を一言。
 Webデザイナーのマスターベーションのような最悪のサイトです。
 このサイトのデザイナーは、インターネットユーザーが高速回線、高性能パソコン等の快適な環境を使っているのが当たり前だと思っているようです。
 一言だけ、私のパソコン(古いノートPC)では画面に全てが表示されません。
inserted by FC2 system