06/02/21 主権在民
いつも引用・紹介させていただいている
ソフトウエア販売会社・アシスト社の社長ビル・トッテンさんのコラム「OurWorld」からいくつかの記事を紹介します。
いつもながら、ビル・トッテンさんの論旨は明快です。
私には、難しくて理解してご紹介できない部分もありますが。
民主主義の原点である「主権在民」の主権を私たち国民が果たせていません。この国は戦争への道をまた進もうとしています。
◇民主主義
民主主義の一番の原則は主権が国民にあるということです。
◇戦争前夜
日本のメディアは政府の御用機関と成り下り、世の中は戦争前夜と同じ状況になってきていると指摘されています。
私も全く同感です。
腰抜けなのか、邪悪な意思を持っているのか分かりませんが、この国のマスコミは政府のキャンペーンのお先棒を担いでいます。
◇日本はアメリカの植民地
分かりやすく日本がアメリカの植民地であり、現在の政府はかいらい政権だと指摘されています。
アメリカは、1945年から2005年の60年間に25の国を爆撃し数百万人の命を奪っている。しかし、それらの戦争の一つにも勝つことが出来なかった
し、征服すること
も出来なかった。
唯一の例外であり成功事例は、その国の指導者を買収し、かいらい政権をつくり植民地として操っている日本という国であると書かれています。
外務大臣・麻生太郎も自らが「国民の安全を確保するため、一番けんかの強いやつと組んだ」(残
日録 06/02/02)といっているように
「日本はアメリカの植民地」だと理解すれば、施政者たちの行動の辻褄が合いますね。
因みに麻生太郎がいう「国民」とは私たちではなく、一部の特権階級のようです。
ビル・トッテンさんが指摘されるように、今の日本の状況の悪さの原因は、主権者である私たち国民にありと思います。
私たちが持っている最大の武器は、大多数の国民の選挙権ではないでしょうか。
◇自己の利益
政治
家は当選することを一番に考え、国の利益よりも次の選挙に良い結果を生むであろうことを熱心にやっている。
経団連も国の利益よりも、自分たちの企業がもどのように利益を増やすかに一番熱心です。
誰
もが自己の利益中心に生きている。
私たちも自分の会社や家族のことを中心においている。
国民自身が国の利益(国民の利益:自分たちの幸せ)を考えなければ誰も考えてくれない。
◇日本の「民取制度」
小泉首相は「格差が出るのは当たり前」といっているが、それは「弱肉強食」の考え方で、全ての人々に公平な競争の条件が与えられているわけではありませ
ん。
日本の民主制度は「民を搾取する:民取制度」だといわれています。(因みにトッテンさんは漢字を勉強中とのこと、そして日本への帰化の手続きも進められ
ているそうです)
小泉首相は国民に「自己責任」を押し付けていますが自分では責任を取らない人です。
イラクに大量破壊兵器があるとアメリカが言えばイラク戦争に派兵までして協力し、イラクに大量破
壊
兵器がなかったことが明々白々になった今でも何も責任を取っていません。
◇高齢化キャンペーンの嘘
トッテンさんは「高齢化社会だから社会保障費のために消費税を増税しないといけない」という政府のキャンペーンは嘘であると指摘されています。
過去40年間の生産年齢(15〜65歳)の割合は殆ど変化がないこと。
確かに平均年齢は10年ごとに2歳ずつ上がっているが、政府広報では生産性の伸びについては言及していない。
20年前と比べて年齢は2割上がったが、生産性は9割も増えて
い
る。
そして、100%扶養しなければならない15歳以下の人口は減り、いくらかでも蓄えのある65歳以上の層が増えている。
政府発表のデータを分析すれば、政府が
言っていることと正反対の結論が引き出せるといわれています。
◇主権をとりもどす
格差の大きい国よりも、大多数の国民が同じように暮らせる社会の方が、私にも理想に思えます。
政府は御用メディアを使って国民を政治に無関心にして拝金主義に走らせようと考えています。
多くの国民の不幸は、一部の人々の富の蓄積になるのでしょうね。
そんなことを阻止するためには、OECDの中でも3番目に悪い投票率を上げることからはじめましょうと訴えられています。
「日本は独自の道を歩め」(06/02/06)
「新春の集い ビル・トッテンの講演」(06/01/13)
◆小林多喜二忌
昨日(2月20日)は多喜二忌でした。
1903(明治36)秋田県に生まれた小林多喜二は、プロレタリア作家、革命家として活動のさなか、1933(昭和8)年3月20日、特高に捕まり凄惨
な拷問を受け虐殺されました。
多喜二忌を機会に、多喜二の作品を改めて読んでみることにしました。
まず、代表的な作品「蟹工船」を「青空文庫」からダウンロードして読むことにします。
近いうちに紹介できればと思います。
|