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06/05/13 たんぽぽ
 毎月読んでいるアウトドア雑誌「ビーパル」の6月号にタンポポの話題が出ていました。
 「へえー」と思うこともありましたので、感心しながら紹介します。
 「BE−PAL」6月号、3月号、TBSの 「絶滅の危機にある動植物たち」というサイトの中の「第2回タンポポ戦争の真実」及びたんぽぽ情報が豊富な「タンポポ の観察」等を参考にさせていただきました。

◆タンポポの特徴
 ぎざぎざの葉っぱに黄色い菊のような花が咲いているのがたんぽぽと思っていますが、正確には下記のような特徴の植物と定義されているのだそうです。
 ◇茎は枝分かれしていない(この茎は花茎というそうです)
 ◇一つの茎に一つの花が咲く
 ◇葉は根元近くに放射状に生えている
 ◇茎や葉をちぎると白い乳状の液が出る

◆外来種と在来種の見分け方
 西洋たんぽぽなどと呼んで、外来種が多いように思いますが、その見分け方は?

●花の色は?
 ├白→シロバナタンポポ
 │   (在来種)
 └黄色
  ↓
●総苞(そうほう)の外片は?
 ├上向き→カントウタンポポ
 │     カンサイタンポポ
 │      などの在来種
 └反り返る
  ↓
●実の色は?
 ├レンガ色→アカミタンポポ
 └黄土色→セイヨウタンポポ

TBSのサイトより引用
 総苞(そうほ う)とは、黄色い花の下の緑で、花を支えているように見える呼ばれる部分です。
 それが反っていれば外来種、まっすぐ上を向いていれば在来種だそうです。上記の写真は通勤路で見た外来種です。

◆ハイブリッド種
 10年程前から総苞の反りが中途半端なハイブリッド、つまり雑 種が増えてきているようです。

◆分布
 大阪自然環境保全協会の調査(大阪府下の分布図が掲載されています)によると、セイヨウタンポポが80%以上である地域は大阪市を中 心にした古くから市街化された地域にかたまっており、セイヨウタンポポの比率が低い地域は大阪府周辺の田畑が残っているところだそうです。

◆たんぽぽの種類
 主なたんぽぽの種類です。


在来種
外 来種
名前
カントウタン ポポ
エゾタンポポ
カンサイタン ポポ
シロバナタン ポポ
セイヨウタン ポポ
アカミタンポ ポ
学名
Taraxacum platycarpum
タラクサクム・プラティカルプム
Taraxacum hondoense
タラクサクム・ホンドエンセ
Taraxacum japonica
タラクサクム・ヤポニカ
Taraxacum albidum
タラクサクム・アルビドゥム
Taraxacum officinale
タラクサクム・オフィキナーレ
Taraxacum laevigatum
タラクサクム・ラエヴィガトゥム
別名
アズマタンポ ポ
ホノイノイェ プ
(アイヌ語)



キレハ
アカミ タンポポ
花の色
黄色
黄色
黄色
白色
黄色
黄色
分 布
関東地方
山 梨県
静岡県
北海道
関東 地方北部
中部地方
長野県以西
関東地方西部
以西
ほぼ全国
都 市部に多い
ほぼ全国
都 市部に多い
花の直径
3.5〜4cm
約4cm
2cm〜3cm
3.5cm〜4cm
3cm〜5cm
3cm〜5cm
種の色
褐色 褐色
淡黄褐色
褐色
灰褐色
暗赤色から赤 紫色
その他




現在の北海道大学が 創立された頃に野菜として導入された 大正期に渡来

◆たんぽぽの名前
 漢字では蒲公英(ほこうえいとも読むそうです)と書きます。
 英語名は「dandelion」、語源は「ライオンの葉」、葉っぱのぎざぎざからの名前でしょうか。

◆食べる
 雑誌「ビーパル」の3月号に野草料理の記事から「たんぽぽのニョッキ」のレシピなどを。

◇たんぽぽのニョッキ
 <材料>
 じゃがいも 中4個
 薄力粉 1カップ
 たんぽぽ 適宜
 塩 小さじ1
 パルメザンチーズ 適宜
 オリーブオイル 適宜
 塩・こしょう 適宜 
 <作り方>
 @たんぽぽの葉をよく洗い、塩少々を入れた熱湯でさっとゆでる。すぐに冷水にとり、水気を絞る。
 Aじゃがいもは皮付きのまま水からゆでて、スッと竹串がとおるまで火が通ったら、皮をむいてフォークなどで潰す。乾燥しないようにふたをして、人肌程度 に冷ます。
 BAにふるった薄力粉・塩・刻んだたんぽぽの葉を入れて、ひとまとまりになるように捏ねる。棒状に伸ばして2cm長さに切り、うすく薄力粉(分量外)を まぶして手で丸める。フォークの背で軽くすじをつけ、たっぷり沸かした熱湯でゆでる。
 C浮き上がってきたらざるにあけて水気をきり、パルメザンチーズ、オリーブオイルを手早くあえて好みで塩・こしょうする。

また、同誌6月号にはたんぽぽのお茶の作り方が掲載されていました。
◇たんぽぽのお茶
 @たんぽぽの根は深いのでしゃべるなどで掘り起こす。短くても可。
 A根っこ部分を水洗いして1cmくらいに切る。
 B油気のないフライパンでとろ火でゆっくりと水分を飛ばす。
 C沸かしたお湯の中に入れて5分ほど煮出す。
 私は未だ試しておりません。苦いそうです。

 その他に色々な料理があるそうです。
◇てんぷら(花、葉)
◇酢の物(葉)
◇サラダ(葉)
◇きんぴら(根)
◇コーヒーの代用(根)
 
◆遊ぶ
 私が子供の頃にしていたたんぽぽを使った遊びです。
 少し女々しい子供であったようです。
◇水車
 4、5cmの長さに切ったたんぽぽの茎の両側をいくつかに切れ目を入れると、おもちゃのタコの足のように茎が外側に丸まります。茎の中に竹ひごを通して 小川につければくるくると回ります。
◇笛
 2、3cmの長さに切ったたんぽぽの茎の片方を指で押しつぶして、ゆっくりと息を入れればピーピーと笛になります。
◇人形
 たんぽぽの茎にスイバの葉っぱをぐるぐると竹の子のように巻きつければ人形ができます。
◇首飾り
 茎の長いたんぽぽを選び、茎の下のほうから外側の皮を残して1cmくらいことに折って(切る?)いきます。
 交互に折っていくと右の図(下手ですが)のような物ができます。首飾りと言って遊んでいました。

◆山頭火
 山頭火もたんぽぽを詠んでいます。

 ”咲いてたんぽぽ 踏まれてたんぽぽ”
 ”すずめをどるや たんぽぽちるや”

◆滋賀県湖東地方に咲いていたカンサイタンポポです。在来種の特徴である総苞が真っ直ぐ に伸びています。
 

◆たんぽぽの首飾りは思い出して試してみましたがうまくできませんでした。間違いかもしれません。
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