06/08/20
言葉の重み
この「残
日録」(06/07/31)で、ビル・トッテンさんのコラムの「相手をだます場合に英語が多用されている」
と言う
言葉を紹介しました。
ビル・トッテンさんの指摘どおりに、に如何わしい言葉を撒き散らし、軽々に言葉を使い、人心を迷わせるような人たちがいます。
このような輩の巧言令色に惑わされてはなりません。
◆マニフェスト
03年の総選挙時に民主党が使ったマニフェストという言葉を聞いて、産業廃棄物の処理済証明書かと思いました。
◇大辞泉
マニフェスト【manifesto】宣言。声明。宣言書。檄文(げきぶん)。特に政党が選挙前に示す公約。政権公約。政策綱領。
◆滋賀県知事のマニフェスト
困ったことに、嘉田滋賀県知事には[マニフェスト=選挙公約]との認識が無いようです。
◇マニフェストは変わるもの
嘉田さんは自らのマニフェストを紹介する前書きに下記のように書いています。
「このマニフェストは、限られた時間で作成したものです。まだまだ不充分な点も多々あるかと思います。現在も、より良いマニフェストを目指して、追加・
修正を続けています。」
選挙公約を「より良い」方向で修正していくといわれても選挙が終わってからでは公約違反では無いでしょうか。
誰にとって「より良い」のかも気になるところです。
※滋賀県知事・嘉田由紀子さんのマニフェストはこちらをご覧ください。
◇マニフェストは対話のツール
また、「提案した政策の実現状況を検証することができるプログラムで県民との対話のためのツール(手段)」だと発言しているそうです。
[マニフェスト=選挙公約]と信じて投票した県民は馬鹿だったのでしょうか?
また、マニフェストを修正する理由として「大きな組織や内部情報を持たない状況で作成したものであることを理解してほしい」と言っているそうです。
滋賀県政のことをよくわからずにマニフェストを作成し、立候補したのでしょうか?またまた、驚きの発言です。
◆マニフェスト修正=公約違反
嘉田さんはマニフェストを選挙公約と思っていない人ですから、就任後1ヶ月ほどの間にマニフェストの重要な項目をいくつか修正しています。
◇前知事への賠償責任を求めず
新幹線・新駅問題で凍結した場合の賠償を前知事に求めるとしていたマニフェストを修正。
◇職員数削減の数値目標を修正
◇大戸川ダム関連事業継続
昨年7月にに国が建設の中止を決定している大戸川ダムの予定地周辺の整備事業を継続する意向。
◇小中学校のクラス定員を修正
全小中学校の35人学級実現も修正
「滋賀知事、防戦に終始──県議会きょう閉会、副知事人事は見送り」(日本経済新聞 06/08/11)
「『前知事へ賠償請求困難』嘉田滋賀県知事が公約取り消し」(京都新聞 06/08/04)
「知事のマニフェスト撤回を批判 湖南市長が会見」(京都新聞 06/08/04)
私は滋賀県の出身者で、先の滋賀県知事選挙の結果は好ましい結果かと思っておりましたが、初めての県議会で重要な選挙公約をバタバタと撤回していく姿に
は大きな失望を感じています。
選挙の時だけ、大向う受けの良い、耳障りの良い言葉を並べて当選すれば軽々に「内部情報を持たず、県政を判らずに作った不十分なものだから修正もあり得
る」とは余りにも滋賀県民を舐めた行動です。
嘉田さんの今後の行動に注目していきたいと思います。
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