06/11/11 教育基本法改定案は廃案に
雨の休日です。
雨の日は、出かけなければ、何をしなければという脅迫感もなくゆっくりと過ごすことができます。
昨日、ショッキングなことがありました。
出勤途上の地下鉄の中で、私の目の前の座席に中学生の少年達が座ってじゃれあっていました。
じろりと睨むと「席を代わります。どうぞ」と声を掛けられました。
「席はいいから、静かにしてください」と応えました。
彼らの目には、席を譲らなければならない人たちの中の一人だったのですね。
こんな短歌を思い出しました。
「少年の日に見た老人になっているのか己自身そう思わねど」 (馬場あき子選 城陽市 山仲勉:06/10/09朝日歌壇)
◆タウンミーティングは世論操作の場
「
あなたの意見が日本の未来を作ります」というキャッチフレーズのタウンミーティングが、「あなたの声」を偽造していた「やらせ質問」の実体が次々に明らか
になっています。
教育基本法改悪を意図する教育改革をテーマにした8回の開催中、5回でやらせ質問があったと報道されています。
ゲンダイネットは、「小泉政権が推し進めた計174回のタウンミーティングは世論操作の場であった疑いが浮上した」と、タウンミーティングの欺瞞を指摘
しています。
「やらせ
タ
ウンミーティングは文科省ぐるみ」(ゲンダイネット 06/11/10)
政府はタウンミーティングを法改正のアリバイに使ってきたのです。
「教育基本法の改正をはじめとした教育の抜本的な改革に皆さんの声を反映しつつこれを前に進めるために最善の努力をしていく」(八戸での小坂文科相の発
言)
新聞各紙は、やらせ質問の問題点を指摘しています。
「教育の根幹にかかわる重要法案だ。「愛国心」などをめぐって、改正には賛否両論がある。それだけになおさら、国民を欺くやり方で世論の支持を取り付け
たように装い、法案を通そうとする態度に強い憤りを覚える」
「与党は来週中の衆院通過を目指している。しかし、今まずしなければならないのは国民の信頼回復や、やらせ質問の責任の明確化だ」
「やらせ質問*これで「教育改革」とは」(北海道新聞 06/11/10)
「やらせ質問 民意をなめるな」(朝日新聞 06/11/09)
「『やらせ』質問 甘く見られている国民」(中国新聞 06/11/04)
◆教育基本法改悪案は廃案とすべき
しんぶん赤旗は「『やらせ質問』によって、政府が教育基本法改定の世論を誘導していたという事実は、教育基本法改定案を提出する資格そのものが、きびし
く問われる問題で
あり、その真相と責任の徹底的な究明が不可欠である」
「教育基本法改悪」(しんぶん赤旗 06/11/10)
そのとおりです。
政府与党は、教育基本法を変える必要があると世論を形成してきたのです。
即時、廃案とすべきではないでしょうか。
政府がいっているように、
タウンミーティングをやめるとか、処分するとかのレベルの問題ではありません。
因みに、1回の開催費用は約1000万円といわれています。
内閣府のタウンミーティングのページを見てみると9月2日の八戸
会場は八戸プラザホテルの富士の間(200人収容)です。
映像では椅子を並べただけの質素な会場に見えます。1000万円はどう使っているのでしょうか?
序に、八戸での出席者を見ておきましょう。
◇小坂憲次・文科相(当時)
政治家4世という毛並みの良さですが、自民党、新生党、新進党、太陽党、民政党と渡り歩き98年に自民党に戻ったという柔軟な政治思想の持ち主です。ま
た、そんな議員が大臣になれるとは自民党の度量の大きさに感心します。
◇梶田叡一・兵庫教育大学学長・中央教育審議会委員
◇細川珠生・品川区教育委員長職務代理者
政治評論家・細川 隆一郎の娘。
親子ともカルト教団・統一教会関連の勝共連合が行う「勝共運動」に賛同して来ており、現在も「統一教会」系「世界日報」寄稿している。
そういえば安倍晋三首相も統一教会の合同結婚式に官房長官名での祝電を打っていました。
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