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06/11/29 普通?の人が偉く見えるニッポン
 29日付けの朝日新聞朝刊1面トップ記事は「教育基本法改正案 成立へ」という観測記事です。
 12月4日に地方公聴会を新潟などで開催し、7日の参議院特別委員会で採決、翌8日の参議院本会議で採決・成立の見込みだということです。
 この時期のこのような観測記事を掲載するのは何のためでしょう。
 教育基本法改悪に反対する人たちに「ジタバタしてもだめですよ」と引導を渡すためでしょうか?
 改悪反対運動に水を差すもので許せないことです。

  05年7月の国会で郵政民営化法案に反対し、
 自民党から離党勧告を受け無所属で9月の総選挙に立 候補し、
 当選後には郵政民営化法案に賛成と寝返った議員たちが、
 自民党に復党することになったそうです。

 小泉首相(当時)が「今回私はあえて自民党の支持基盤を壊してでも国民全体のことを考えればこれは避けられない改革だということで、自民党公認候補者す べて郵政民営化賛成だという人たちしか公認していない。」と、排除した議員が自民党に戻るのです。

 自民党の総選挙の公約違反ではないでしょうか?
 今回復党する議員は、節操のない、政治信条のゆるい人たち で、遅かれ早かれこのような事態になったことでしょう。

 「踏み絵」を踏まないと「復党願」を提出しながら「誓約書」の提出を拒んでいる平沼赳夫議員が偉く見えるのは目の錯覚ですね。

◆2億5000万円
 11人が復党すると2億5000万円の政党助成金(税金)が自民党に転がり込むのです。
 自民党は、総選挙の選挙公約の違反だけでなく、国民の税金まで掠め取ろうとしているのです。
 政党助成金のために、政界では12月に離合集散が繰り返されてます。

◆参議院選挙対策
 自民党を離れても小選挙区で当選するような議員は、選挙に強い(地盤、看板、鞄)人たちです。
 彼らを無視して、来年の参議院議員選挙は戦えないとの姑息な判断があるのでしょう。

◆厚顔無恥な人たち
 二股膏薬を地で行くような厚顔無恥な人たちのひと言です。
 
◇堀内光雄(山梨2・三世)
 「本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます。選挙中は郵政民営化に反対とは一言も言ってない」

 誰に感謝でしょうか?
 郵政民営化反対と言っていないのに何故、自民党の公認を得られなかったのですか?

◇保坂武(山梨3・元県議)
 「衆院解散後の特別国会で郵政民営化法案に賛成した。党内で実施案の論議をする時期になっている」

◇野田聖子(岐阜1・二世)
 「思いがかない、うれしい」
 「再度、自民党で仕事をしたいという思いが強かった」
 「今後の私の仕事をみて、理解していただければありがたい」
 「法に3年後の見直しが明記されている。利用者のためのネットワーク維持などに取り組みたい」
 「大切なのは(選挙区の)岐阜市での団結。(お互いに)まとまることが課せられた仕事であり、ともに汗をかきたい」
 「野田聖子という国会議員が大きく変わった。それまでは、党のもとで甘えていた。独りぼっちになり、強さを身につけ、優しさも教えてもらった」

 苦節×年みたいな言い方ですね。僅か1年少しの出来事です。
 自民党員でいたければ、選挙民を騙さずにずっと自民党員でおればよいものを。

◇古屋圭司(岐阜5・四世)
 「選挙区のみなさんには十分説明したし、ご理解を得たと思っている」
 「総理の決断に感謝する。全力で安倍政権を支える」

 選挙民を舐めていますね。
 選挙民の理解を得たいのなら、辞職し補選に立候補されてはいかがでしょうか?
 補選にかかる費用は古谷議員持ちでお願いしたいものです。

◇山口俊一(徳島2・元県議)
 「復党条件があり複雑な心境だ。郵政ネットワークの維持に(議員として)役割を果たしたい」

◇武田良太(福岡11・二世)
 「支援者は『もともと自民党の国会議員なので、いい形で復党できれば』ということだった」

◇今村雅弘(佐賀2)
 「自民党の国会議員として、新しい命を吹き込んでいただける、と。まさに命の恩人ということで、全身全霊を挙げて安倍首相のためにしっかり頑張っていき たい」

 ポチのような議員ですね。
 せいぜい、ご主人様のためにお働きになりますように。
 国民は馬鹿ばかりではありません。

◇保利耕輔(佐賀3・二世)
 「すべての方に感謝したい」
 (誓約の内容について)「心の中では抵抗があった。議員身分は有権者に与えられたもので疑念あったが、統一行動を取るためのみ込んだ」
 「自民党の議員として政治生活を全うしたい。衆院選の直後、郵政民営化賛成との国民の声に従うと答えたので『踏み絵』は踏んでいる」

 「無節操」を政治信条とされる方のようです。

◇江藤拓(宮崎2・二世)
 「(郵政民営化法案の)問題点を党内で指摘し、あるべき姿にしていきたい」

◇古川禎久(宮崎3)
 「与党の中にあって具体的な法案、政策に携わることが郷土のためだ」

◇森山裕(鹿児島5・元市議)
 「選挙区の発展につなげ、いい形で自民党の力になりたい」

 何とも情けない人たちの弁明禄でした。

◆誓約書
 俗に「踏み絵」といわれている誓約書は以下のとおりです。

 このたび復党を願い出るにあたり、党則第92条1項の規定により平成17年10月28日付で「離党勧告」処分の対象となった行為については遺憾であり、 重大な責任を認識しております。今後は、広く国民の理解が得られるように真摯な取り組みをして参ります。
 次のことを、自由民主党および有権者に対し誓約いたします。
一、党則を遵守し、党員としての義務を忠実に履行するとともに、国民の奉仕者として党活動に尽力すること。
一、安倍晋三総理の所信表明を全面支持するとともに、国民に約束し国会で成立した郵政民営化を含む第44回衆議院選挙の政権公約2005の実現に邁進し、 国民の真の期待に応えるべく努力すること。
一、前項の誓約に違反した場合は政治家としての良心に基づき議員を辞職します。
 本誓約書が公表されても異議ありません。

 是非、選挙民にも「嘘をついたら議員を辞職します」と誓約してほしいものです。

◆安倍シンパ
 今回復党する議員には安倍首相と政治行動をともにしてきた「同志」や「靖国」派がぞろぞろのようです。

 「古屋圭司議員は、右翼改憲団体・日本会議と連携して教育基本法改悪を推進してきた『教育基本法改正促進委員会』の副委員長、古川禎久議員も同委員会の 事務局次長を務めています。
 また、保利耕輔議員は昨年の総選挙まで、教基法改悪法案のとりまとめをしてきた『与党教育基本法改正検討会』の座長を務めてきました。」(引用)

▽堀内光雄:日本会議推薦、「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽保坂武:日本会議推薦
▽古屋圭司:日本会議推薦、教育基本法改正促進委員会メンバー、「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽山口俊一:「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽武田良太:日本会議推薦
▽今村雅弘:日本会議推薦、「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽保利耕輔:与党教育基本法改正検討会元座長、「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽江藤拓:日本会議推薦、「みんなで靖国神社に参拝する会」で靖国神社に参拝(代理も含む)
▽古川禎久:日本会議推薦、教育基本法改正促進委員会メンバー

 日本会議とは下記のようにカルト教団・統一協会系の勝共連合などと関連の深い右翼団体です。

 「文化人から政治家、財界や官僚出身者、宗教家、右翼活動家まで各方面の広範・多彩なメンバーを擁し、国益と伝統的価値観に基づき、憲法改正問題、教育 基本法改定や道徳教育などの教育問題、靖国神社参拝の推進活動、皇室典範改正や、外国人参政権、夫婦別姓、人権擁護法案に反対するなどの主張・活動を展開 している。
 世界基督教統一神霊協会(統一教会)を母体とする国際勝共連合との関係が深い。
 日本会議国会議員懇談会(会長:平沼赳夫)に248名の国会議員が属する。」(ウィキペディアより)

 「『郵政選挙』は何だったのか」(しんぶん赤旗 06/11/29)
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