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06/12/21 交々のこと
 掘り下げて書けないこと、でも書きおきたいことを、備忘録のように項目 だけでも並べておきます。


◆JR西日本・福知山線脱線事故
 20日付けの朝日新聞は、4ページにわたり航空・鉄道事故調査委員会が「公表」した「事実調査報告書」の内容を解説し掲載しています。
 航空・鉄道事故調査委員会のWeb サイトの中に「事実調査報告書」が見つかりませんでした。詳細には「報告書」を見てから書きたいと思います。

※航空・鉄道事故調査委員会に発表資料について問い合わせしておりましたら下記の回答がありました。
 @ホームページ(http://www.mlit.go.jp/araic/) を開きます。
 A左のメニューの[意見聴取会]タグを押して[意見聴取会]のページでPDFの[資料]をご覧ください。

◇恐怖政治
 運転士、車掌、輸送指令員の会話と、運転士のブレーキなどの操作状況が生々しく書かれています。

 過密ダイヤ → 日常的な遅延運転 → 運転ミスの発生 → 日勤教育 → 日常的なストレス → 重大事故
 規定どおりに運転していても、ダイヤどおりには運行できないような過密ダイヤを組み、ミスをすると人格を否定するような精神教育(日勤教育)を行い、乗 務員に日常的なストレスを掛けつづけていた結果の事故のようです。

 まさに恐怖政治下で起こるべくして起こった事故だと思います。

◇労働組合の責任
 事故の原因は過密ダイヤ、ATS設置の先送りをしてきたJR西日本会社の金儲け第一主義、効率優先主義にあることは明白ですが、一労働者の立場から見れ ば労働組合にも責任があるのではないかと思ってしまいます。

 ダイヤ改正は労使協議の対象となる事柄ではないのでしょうか?
 仮に会社側が労働組合の了解を得る必要のないことだとしても、利用者や労働者の安全と生命に関わることを黙過して良いわけがありません。

 しんぶん赤旗も含め労働 組合の責任に言及しないのは何故でしょうか。

◇公表の時期
 航空・鉄道事故調査委員会のWeb サイトには未だ「報告書」は掲載されていないようですが、朝日新聞の記事はイラスト入りの詳細なものでした。

 朝日新聞の20日付け朝刊は、公表の時期について「国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は20日付で、事実関係の調査の全容となる事実調査報告書を公表 した」と書いています。「20日付け」でと。

 調査委員会は、国民に「報告書」を公表するまえにマスコミに「公表」していたようです。
 マスコミの加工した情報のまえに、生の「報告書」を国民に「公表」すべきではないでしょうか?

◇実名報道の意味
 朝日新聞によると、事故車両の運転士のJR西日本社内での評価は「平均点」以上だったそうです。
 そんな運転士を死後も実名で報道する意味があるとは思えません。

 朝日新聞:実名
 読売新聞:実名
 日本経済新聞:実名
 神戸新聞:実名
 しんぶん赤旗:匿名
 中日新聞:匿名
 東京新聞:匿名


◆どこが好景気?
 ハローワーク(公共職業安定所)に求人を登録し、応募されて10人ほどを面接しました。
 政府やマスコミが煽る好景気にはほど遠い関西の現実の労働事情を紹介します。

◇中高年
 求人条件はあまり高くない賃金での正社員でした。
 応募者の半数は50歳台です。この年齢層は07年問題前に既に労働難民となっているようです。

◇求人条件と現実
 月額15万円、各種保険ありとの求人条件で働き始めると保険加入は一日延ばしで加入せず、半年ほどの間に5万円まで下げられた方がいました。
 職安は詐欺の片棒を担いでいるとしか思えません。

◇劣悪な労働条件
 職務外のプライベートな作業をさせたり、休憩時間を与えなかったり、長時間のサービス残業を常態化していたり、暴力行為を働いたりと関西の経営者の労働 者への態度は、番頭はんと丁稚どんの世界の逆戻りした様相です。

 仕事のない労働者は、我慢して働くしかないようです。
 労働基準監督局に申告したと言われた方もおられましたが、労働者を救済するまでには至っていないようです。


◆大手銀行からの献金
 安倍首相は、批判の声があがっている大手銀行からの政治献金を「当面、党として献金受け取りを自粛する」(20日付け朝日新聞)としたそうです。

 何時まで「自粛」するのか、裏に回って国民の目に触れずに金が動くのか気になるところです。
 マスコミには、引き続き監視をしてもらいたいとおもいます。


◆「おかしい」と感じること
 絵本作家・五味太郎さんが、高校生に対して行った講義が朝日新聞(20日付け)に紹介されていました。

 「これっておかしいんじゃないかって感じたら、たぶん、それは本当におかしいんだ。大事なのはそう感じる自分を信じることなんだ。おかしいのは、自分が おかしいと感じなくなることだ」(引用)

 国が、政府が、学者が、社長が、、、と権威が押し付けるものに疑いの目をもちつづけたいものです。
 自分の目で、しっかりと物事を捉え、自分の信じられることを大事にしていきたい。

 右に習えと麻痺した感性を取り戻すには、

 「例えば、美術館に行ったら、まず早足で見て回るんだ」
 「じっくり見ていると、どれもこれも立派な作品に思えてくる。それじゃ自分にとって大事な絵がどれだか分からなくなる。早足で回っていて、なんだか呼ば れたような気がして立ち止まる絵、そういう絵こそ、その人にとってイケてる絵なんだ。イケてる絵は、かならず声をかけてくる」(引用)

 と、五味太郎さんは言われています。
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