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07/01/05 憲法を泣かせるな
 初出勤の電車の中や地下街には、商業ビルや商店街の「バーゲン」のポスターが 華やかに浪費を呼びかけています。
 人の群れも、未だ正月休暇気分の人たちと勤めに急ぐ人たちが混ざり合った独特の雰囲気を作っています。


 今日は「九条の会」の呼びかけ人の一人・澤地 久枝さんの「憲法60年 明るい年にしていくために」(朝日新聞 07/01/04)を紹介します。

 ソ満国境で戦闘経験のある五味川純平さんは「戦争は経済行為だ」といわれていたそうです。この言葉は戦争の本質を的確に見抜いています。
 アメリカのイラク侵攻も対テロの正義の戦争ではなく、映画「華氏911」が描くように石油資本にまつわる経済行為だったのです。

 澤地さんはこの五味川純平さんの言葉と、大岡昇平さんの「いま日本が手をあげたら、いちばん困るのはルーズベルト大統領だな」を紹介し「二人のすぐれた 文学者の指摘を、この年頭にしっかり思い返したい。戦争体験世代が命をかけてつかみとった『真理』の意味を。」(引用)と書かれています。

 教育基本法の改悪、自衛隊法の改悪などに対して「さらにこれらの反動的選択は、同盟国アメリカの要望への答えであること。つまりは主人持ちの政治である こと。」「大国の誇りにこだわりながら、この国の政治家たちは、従属の現実を無視する。」(引用)
 日本はアメリカの植民地です。
 現行憲法はアメリカの押しつけだといい、「自主憲法制定」と叫ぶ日本の政治家こそがアメリカの傀儡ではありませんか。

 悲観的になる現実、逆風ばかりを見てしまいがちな時代ですが、澤地さんの文章は私たちに日本国憲法施行60年目を希望の年にしようと呼びかけておられま す。少し長いですが引用します。

 「国内の民情悪化とその疲弊は避けがたくなった。選挙で議席を失えば、政治家はタダの人。確実に政治は変わる。政治のあまりの悪さ、露骨さに、危機感を もつ市民が全国に生まれた。もうこれ以上の逆コースは認めない。悪法は押し返し、憲法本来の国にもどろうという市民の意志。悪政はおとなしい市民たちを揺 さぶり、無視できない運動を拡大しつつある。希望のタネ、希望の灯は、市民運動により守られる。/市民は自衛する。武器なきたたかいだ。考えて思慮を深 め、おのれ一人の思いからはじめて、おなじ思いの人とつながる発信。負けることのできない、あやうい政治の動きになお、希望を持ちつづける熱源は、一人ひ とりの心、決意にこそかかっている。『憲法を泣かせるな』を、施行60年目にあたる今年の合言葉にしよう。/歴史の犠牲となった死者たちを生かす道は、私 たちの掌中にある。いかに状況が錯綜(さくそう)し、本質をかくしても、二人の文学者の言葉は、本質を見抜く鍵、真理として私たちを支えている。」(引 用、「/」は改行)

 希望をいただいた文章でした。


◆民主党の体たらく
 宮崎、山梨、愛媛3県の知事占拠が告示されました。
 民主党は独自候補を擁立することができずに、実質的に相乗り候補を推薦するような体たらくです。
 民主党は私たち大多数の国民の側の存在なのでしょうか?
 知事選の候補者と公認、推薦、支持政党を報道から抜書きしました。正式な推薦、支持でないものも書いています。

◇宮崎県
 そのまんま東
 津島忠勝(共産)
 川村秀三郎(自民、民主、社民、連合宮崎)
 持永哲志(自民、公明)
  武田信弘
◇ 山梨県
 横内正明(自民)
 山本栄彦(自民、公明、民主)
 石原秀文(共産)
 金子望
◇愛媛
 加戸守行(自民、公明、民主、社民)
 和田宰(共産、新社会)
 楠橋康弘

 民主党と同様に、自民党と同一候補を支持したり、候補者を擁立できずに「自主投票」などと無責任な態度の社民党も許せません。

◆大阪の弁護士
 西村真悟被告(民主党衆議院議員・現無所属)の弁護士法違反事件で、西村真悟の弁護士としての処分を未だに公にしない大阪弁護士会からまた逮捕者(05 年11月以降5人目)がでました。
  「顧客の財産5900万円を着服 容疑の弁護士を逮捕」(朝日新聞 06/12/20)

 逮捕された弁護士は依頼者から預かった数億円の金を着服しているそうです。
 そして、この弁護士は西村真悟被告の弁護団の一人だったそうです。
 盗人が盗人の弁護をするとは、弁護士の倫理などどこにいったのでしょうか?

 大阪弁護士会は、会員数3,072人の組織です。およそ1年間に5人も逮捕者が出るとは、京都市役所と同様に犯罪者集団と呼ぶべきでしょう。

◆ 恐ろしい トカゲ
 兵庫県内の
篠山層群と呼ばれる1億4千万年ほど前の地層から恐竜の化石が見つかったと報じられていました。
 恐竜ってなぜ「恐ろしい」という字が使われているのかとインターネットの辞書で引いてみると。

 ディノサウルス【Dinosaurus】 恐竜。ギリシア語で、恐ろしいトカゲの意。(大辞泉)

 ギリシャ語を語源として、日本語に訳されたものが使われているのですね。
 歴史の研究がすすみ恐竜という動物が恐ろしい動物ではなく、優しい動物だったとなれば名誉回復の改名がされるのでしょうか?
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