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07/01/14 経団連総理のようなことを言い
 「経団連総理のようなことを言い」(西木空人選 市原市・佐藤望)

 朝日川柳(01/09)に掲載されていた「あんた何様?」と突っ込みたくなるような最近の
御 手洗経団連会長の発言を詠んだ川柳です。

 マガジン9条の「今週のキイ・ワード」 というコラムに
経団連が2007年1月1日付けで 発表した「希望の国、日本へ」(御手洗ビジョン)について書かれていましたので紹介します。

◆企業には減税、庶民には増税
 「
企業が儲ければ、いずれそれは社員の給料に反 映され、消費が伸び、最終的に景気回復につながる、というすでに破綻した成長路線の繰り返しでしかない。い ざなぎ以来の好景気などと浮かれる一部の大企業やメガバンクを除いて、昨年比で給料の上昇したところなどどこにあるのか。/儲けたものは社員には還元しな い。その代わり、役員報酬や株主配当はどんどん引き上げる。これが御手洗ビジョンの言っていることにほかならない。」(引 用)

 トヨタ自動車労働組合が1500円のベースアップを要求しているのに対して、
渡辺捷昭社長は「安易な賃上げは中長期的に見ても国際競争力の観点からよくない のではないか。業績への対応は賞与で考えるのがいいのではないか」と述べているそうです。
 全トヨタ労連傘下のすべての組合員(28万1千人)に1500円の賃上げをしても年間50億円程度です。(少々乱暴な計算ですが1500円×12ヶ月× 28万1千人≒50億円)
 
トヨタ自動車の営業利益は2兆円で、営業利益に占める影響はわずか0.25%です。

 先日のテレビでは「大企業の役員報酬は増加、社員の報酬は下がっているが、中小企業では役員報酬が下がっていて社員の報酬は横すべりだ」と言っていまし た。

◆掠め取られる労働力
 サービス残業、不払い労働を合法化する
「ホワイ トカラー・エグゼンプション」、一定以上の収入の労働者には残業手当を払わないという制度を御手洗ビジョンでは「労働関係諸制度の抜本的見直し」と言っています。
 時間内に仕事を終えられないのは、能力の問題であり能力の低い労働者に残業代を払う必要はないという泥棒の論理です。

 国民を騙すためにここでもカタカナ語が使われています。
 安倍首相も、塩崎官房長官もカタカナ語(いやいや宗主国の「国語」)がお好きなようです。

 安倍首相は、どこから見ても馬鹿な男のようです。
 安倍晋三の論理構造は以下のとおりです。
 ◇ホワイトカラー・エクゼンプションの導入
       ↓
 ◇労働時間短縮
       ↓
 ◇家庭で過ごす時間の増加
       ↓
 ◇妊娠、出産の増加(少子化対策)

 「安倍首相、子どもを産めないのは家で過ごす時間が少ないからだ、と思っているらしい。育児環境や収入、男女間の賃金格差、非正規労働者のワーキング・ プ ア化などの諸問題はまるで頭にないようだ。あまりに能天気というしかない。おバカっ!」(引用)

◆職場にも日の丸君が代
 「産業報国」、昭和の亡霊が大手を振って蘇ってきました。

 企業現場や官公庁にも日の丸君が代を徹底させ「愛国心」の高揚を図ると書かれています。

 「経済のグローバル化などといいながら、企業現場で愛国心を押し付ける。では、同じ現場で働く外国人労働者はどうすればいいのか。」(引用)
 詐欺師は
都合の良いように言葉を使い分けます。

◆そして憲法改悪
 「所得格差を拡大させ、最終的には憲法を改定して、集団的自衛権を認め、自衛隊を自衛軍に改組して軍備の増強を図る。
 格差が拡大すれば、低所得にあえぐ若年層は軍隊へと流れる。たとえ徴兵制など敷かなくても、安定した賃金と大学進学枠の優先権を与えれば、若者は軍隊に 志願するだろう。/考えすぎだ、などと言ってはいけない。現にアメリカではその傾向が際立っている。事実、イラクに従軍している米軍兵士の約70%は貧困 層だというデータ もある。
」(引用)

◆そして武器輸出解禁
 政府・自民党は「武器輸出三原則」
(@共産圏国 A国連決議により武器輸出が禁止されている国B紛争当事国及びそのおそれのある国には武器を輸出しない)の見直しを考えているそうです。

 「少なくとも、自国の軍隊の手で人は殺さず、また自国の兵器輸出を禁じることで日本製兵器での他国民の殺傷は免れてきたのが私たちの国ではなかったか。 日 本のNPOが紛争国でも活動できたのは、その平和イメージがあってこそだったのだ。その誇りを、ついに自ら捨て去ろうというのだ。/金儲けのためには、武 器であれなんであれ、利用する。これを普通の言葉で『死の商人』という。」(引用)

◆キヤノンの製品は買わない
 
御手洗会長はキヤノンの創業一族の出身者で、社長、会長(現・代表取締役会長)を経て経団連 会長になった人です。

 「キヤノンは、ある時期まで政治献金をしない会社として有名だった。しかし、御手洗氏が社長になって、政治献金が始まった。そして今回の、きわめて政治 性 の高い『御手洗ビジョン』である。」(引用)

 キヤノンの持つ工学技術はミサイル誘導など兵器開発には欠かせない技術です。
 日本を「戦争ができる国」にし、キヤノンは兵器を作り戦争で大儲けを目指しているのでしょう。
 日本を、日本国民を食い物にするキヤノン。

 「自分の周辺を見てみる。/PC関連機器やカメラなど、身の回りにかなりのキャノン製品を見つけた。御手洗氏は、今もキャノンの会長を兼務している。/ 私は、御手洗氏が会長を辞めてキャノンと縁を切らない限り、もう同社製品は買うまいと、心に決めた。小さくとも、私の抗議の意志である。」(引用)

 私も兵器産業、軍需産業キヤノンの製品を買わないことにしましょう。

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