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07/01/24 死への準備
 先日の新聞(1月20日付:朝日新聞)に下記のような広告が載っていました。 (全文を引用させていただきました)

 私共の夫であり、父である ○○□□が2006年12月31日に亡くなりまし たのでお知らせいたします。本人の遺言状による強い希望で葬式等は執り行わず、 本状にて失礼します。
                       ○○◇◇
                          △△
 私は1942年7月16日に大阪で誕生以来60有余年の人生を終えることになりました。その間、各年代毎に多くの方々のご支援をいただきありがとうござ いました。私を支持して下さった方はもちろん、敵対された方々の行動も私の人生を飾り付け変化に富んだ楽しいものとして下さいました。
 私は元々神の存在を信じておりません。そのような者が死んだ時だけ宗教に色どられた形式的なふるまいをするのは、理にかなっておりません。ひょっとした ら、私が亡くなればこの宇宙全体も無くなるのではと思ったりしております。万一、皆様の存在が残る場合には、有意義な人生をすごされるよう願っておりま す。私自身の葬式等一切の形式的な事はしないよう、また、遺骨等を残さないように家族の者に遺言してありますので、ご理解ください。
 そのような訳でお香典などは固くお断り申し上げます。もし、私に好意を持っていて下さった方々にお願いできるものでしたら、妻◇◇、娘△△に私とのとの お付き合いがどのようであったかなどを書いた手紙を送ってやっていただければ、この上もない幸いです。娘も、父がどのような人間であったか、理解してくれ るでしょう。短くもあり長くもあった私の人生でしたが、ありがとうございました。
                       ○○□□
  注.○○□□ は故人、◇◇は奥様、△△はご息女のお名前を伏字にしています。

 故人は著名な天文学者だったそうです。
 死に行くものの準備はこうでなくてはなりませんね。

 亡くなられた職場の先輩の仏前にお参りしたおり、奥様より「主人は会社の人たちとどんなふうにお付き合いをさせていただいていたのでしょう?」と問われ ました。
 残された家族には、故人が社会の中でどのような生き方をしてきたのか中々知ることができません。
 「あなたのお父さんは、こんな人だったよ」との手紙は亡き人を偲ぶのによき贈り物になることでしょう。

 残日録(05/07/17)で、ガンの告知を受けられた田中美智子(元衆議院議員)さんの著書「さよなら さよなら さようなら」を紹介しました。
 田中美智子さんは残されるご主人に、死亡広告の出し方、
隣組への回覧板の準備、遺品の整理など細々と、自分の死後の段取りを書きおかれています。

 また、田中美智子さんは「葬送の自由をす すめる会」に入
っておられて遺骨は相模湾 に散骨して欲しいとも遺言されています。
 私も
葬送の自由をすすめる会」の会員になっていますが、未だ自然葬の申し込みをしておりません。そろそろ自然葬の申し込みもしておかね ばなりません。

  死に行くもの は残されたものにできるだけ負担をかけないようにしなければなりません。
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