07/11/25 田
辺聖子「川柳でんでん太鼓」@
労使の紛争は、私
たち労働者側
に最悪の事態となりました。
年内の解雇、それも懲戒解雇となる公算が大な状況です。
気分が落ち着いてから書き込みたいと思います。
◆労働組合
労働組合の定期大会に参加しました。
何十年ぶりかの労働組合の大会への参加です。
独特の匂いというか、独特の雰囲気です。
大会は、活動報告に対しても、活動方針対しても活発な議論はなく、中小企業の株主総会風にシャンシャンと進行されます。
節目の大会だそうで、弁護士、大学教授、精神科医、労働組合幹部とのパネルディスカッションが開催されましたが、特に目新しい議論もありませんでした。
現実に「懲戒解雇」を目の前にしている私は、大衆運動に係わる人たちの発言を虚ろに聞いていました。
しかし、現在闘争中の労働者の言葉は迫力のあるものでした。
運輸労働者が営業所潰しと社員の解雇に晒されていること、会社からの退職強要により自殺した夫の無念を晴らすために裁判
をされている人。。。今の私には、識者たちの言葉より素直に心に沁みました。
◇その一つはこんな事件でした。
日本通運の社員・大橋均さん(当時56)は、95年春ごろC型肝炎への感染が見つかり通院治療。04年6月から1ヶ月入院した後、上司から「会社に迷惑
をかけると思うなら、自分から身を引いたらどうか」と退職を迫られるなどし、05年3月にはうつ病と診断された。06年10月には他人のミスで責め立てら
れ、11月に自殺されました。(07/7/31日経新聞の記事より抜粋)
日本通運を相手に裁判をされている大橋さんのご子息が、一周忌に立ち上げられたBlogはこちらです。是非、ご覧下さ
い
◆民主党
ネットのニュースサイトでは、高知県知事選挙で自・公・民・社の相乗り候補が当選を決めたようです。
また、同日の高知市長選挙でも自・公・民・社相乗りの候補が当選確実のようです。
25日付けの朝日新聞にこんな記事がありました。
民主党から来春の京都市長選挙に出馬を要請されている市の教育長が自民党の京都府連に支援を要請していたことが明らかになったそうです。
自民党に支援を要請した理由を「(自民、民主、公明の)市議会与党3会派がまとまらないと市政が進まない」と述べているようです。
誰の為の政治なのでしょうか?何を成すための政治なのでしょうか?官僚根性丸出しの発言です。
民主党は、このような見識の持ち主を推薦しようとしているのでしょうか?
田辺
聖子さんの「川柳でんでん太鼓」を紹介
するつもりが、前書きが長くなりました。
田辺さんは、今まで読んだことがありませんでした。以前(残
日録05/12/18)紹介した時実新子さんの「有
夫恋」で紹介文をかかれているのを読んだのが初めてでした。
田辺聖子選の川柳をいくつか紹介します。
◇淡々と生きだんだんと利己主義者(椙元紋太)
まさしく自分のことを言われているようです。
年甲斐もなく「我」ばかりが強くなっています。
◇れんげ菜の花この世の旅もあとすこし(時実新子)
田辺聖子評:「私をいつも慰めてくれる句で、だんだんと<あと少し>の旅になあればこそ、いよいよ、この世がオモロクなってくるところがある。」
田辺さんのように、「いよいよ、この世がオモロクなってくる」とは読めません。侘しさが募ります。
◇しあわせなこともなかった掌(て)を見つめ(小松園)
疲れました。
労使の紛争も、「正義が勝つ」と信じてきましたが、そうでもないようです。
私に「正義」がなかったのでしょうか?
啄木の「働けど働けど我が暮らし楽にならざりじっと手を見る」を思い浮かべます。
田辺聖子評:「女なら口に出していう。男はだまって自分の掌をみる。女の人生もエライが、男もエライのだ。」
◇熱高し相姦の藻の乱れ髪(時実新子)
新子さんは良いですね。
熱を帯びたような髪の匂いがしそうです。エロティックな川柳です。
田辺聖子評:「世俗の退屈なコトバの代りに、濃密な官能の緘黙(かんもく)がある。髪の乱れさえ蠱惑(こわく)的である。」
◇合鍵を渡されてから怖くなり(西尾栞)
こんな経験はありません。こんな怖さにあってみたいものです。
いざとなると男は弱くて、ずるいものです。ちょっかいを出しても合鍵まで渡されるような仲に追い込まれると逃げ出してしまうようです。
田辺聖子評:「男としては、ごくかるーく、たのしーく、お遊びでのお相手願うつもりであったのが、女のほうが以外に真剣、おおはまりといったところであ
ろうか、・・・・」
田辺さんは、プロレタリア川柳作家・鶴彬(つる・あきら)も取り上げられています。
鶴の反戦句も激しいものです。
◇手と足をもいだ丸太にしてかへし(鶴彬)
何回かに分けて紹介したいと思います。 |
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