07/12/07 居心地よい酒場
解雇期日は12月末ですが、先
日引継ぎを終えてからは自宅待機のような状態です。
身体や心の置き所がなく、不安定な毎日を過ごしています。
来し方への悔いや、行く末への不安が募ります。一度考え出すと、グルグルとまわるネガティブな輪から抜け出ることができません。
「時薬」の効能を信じて、時間の過ぎるを待つことにしましょう。
この
ような生活ですから、中々、節酒とはいかず、酒量は
増えるばかりです。
気のおけない人たちとワイワイ、ガヤガヤと飲む酒も捨て難いものですが、酒場のカウンターで一人静かに飲む酒も捨て難いものです。
私にとって居心地よい酒場の条件をいくつか。
◆適度に静かな店
ジャズか、ブルースが流れ、人の声がなんとはなしに聞こえるくらいの店が最高です。
全体に騒がしいのはまだ良いのですが、特出して大声の客(グループ)が騒いでいるような店が最悪です。
店主が騒がしい客に「静かにしてくれ」「帰ってくれ」という店もありましたが、そこまではどうでしょう。
店主が言わずもがなに、店の雰囲気を作るものだと思いますが。
◆カウンターのある店
一人で座るには、カウンターが一番です。
カウンターの端は常連の定位置、私などはカウンターの中央よりに座ります。
ただ、カウンターの欠点は、空気の流れの上流に喫煙者に座られることです。結構辛いものがあります。
勿論、浅草の神谷バー、名古屋・伏見の大甚などのように大きなテーブルに「相席もあり」みたいな雰囲気も良いものです。そうそう、相席には相席の良さが
あります。
◆捨て置かれる、でも客である
酒場では、捨て置かれたいものです。
かまって欲しくありません。
でも、店主の気遣いは当然ですが。
隣の客からの話も面倒なものです。
初めて見る顔だと知らぬ振りで済ませられますが、顔見知りだと無下に無視するわけにもいきません。困ったものです。
◆酒場の話題
酒場の話題は、暑い、寒い、雪が降った見たいな季節の話題にとどめて欲しいものです。
プロスポーツ、政治、宗教、自慢話、武勇伝、下ネタ、、、まったく興味がありません。と、いうより聞きたくありません。
◆店主
色々と書いてきても、居心地のよさは店主の雰囲気がそのまま出ているような気がします。
阿部野橋の明治屋には、店主夫婦の他に二人の店員がいるのですが、殆ど私語を交わしません。店主は、客に会釈をする程度の愛嬌です。
◆酒場を巡る俳句
吉田類「酒場歳時記」から、
酒場の句を紹介します。
◇店主(あるじ)老い味深まりぬ温め酒
この句を読んで、阿部野橋の明治屋の親爺さんを思い浮かべました。
吉田さんの句には「北区滝野川・高木」とあります。高木を訪れたことはありませんが、明治屋の親爺さんのように柔らかい人柄の人なのでしょうか?
◇酔いそぞろ天には冬の月無言
ふわっと酔い、店を出ると冷たい風が頬をなぜる。見上げると月。
酒飲みにしか分からない情景です。
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