08/04/09
9の日・9条・ハンストイン
脳ばかりだと思っていました
が、肉体もドンドン老いています。
あるショッピングセンターの下りエスカレータで、ちょっと無理な体勢をとろうとしてバランスを崩して転んでしまいました。階段なら難なく起き上がれたの
でしょうが、エスカレータは「異常」に速いスピードで下っていきます。焦ってしまいました。
加島祥造さんは老子道徳経・第50章「貴生」の一節を下記のように訳されています。
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六十を過ぎてからの三十年は
こわばって老いて
死に近づいてゆく。 「タオ・老子」
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老いるということは、脳も肉体もダンダンと固くなり死に近づいていくものなのですね。
命ある間は、脳と肉体をそこそこに維持しておきたいものです。
今日(4月9日)はガ
ンジーの会の呼びかける日本国憲法9条を守るためのハンストインに参加しています。
ひきこもって過食、過飲気味の身体には24時間の絶食は良い刺激で
す。
◆憲法
を守らない政府
最近の世の中のできごとを見ていると、9条だけでなく日本国憲法を軽々に扱う政府の姿勢が目に余るように思います。
後期高齢者医療制度が4月1日から始まりました。
・75歳以上の高齢者を健保や国保から追い出し、ほかの世代と切り離した保険制度に囲い込む
・75歳以上のすべての人から保険料を徴収。年金額が月1万5000円以上の人は、保険料を年金から天引き
・保険料滞納者からは保険証を取り上げ、資格証明書を発行
・75歳以上だけを別建てにした診療報酬を設定し、必要な医療を制限する「差別医療」を導入 (しんぶん赤旗から)
国民の生きる権利を蔑ろにする制度です。
◇日本国憲法第25条には、国民の生きる権利と国の義務がかかれています。
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
◆公明
党
近くの美術館の庭を散歩してきました。(14:00)
街中に貼られた公明党のポスターには[生活に直結。政治に実現。]とありました。
医療制度を改悪し「後期高齢者医療制度」なるものを作り出した政府与党の一派・公明党
の主張とは思えません。
Webサイトを覗いてみました。坂口元厚労相が解説しています。
・保険証が新しくなる
・保険料は安くなる人が多い
・治療、窓口負担は変わらない
・担当医を持つことが可能 (公
明党Webサイトから)
与党の水は相当に甘いもののようです。
◆非
暴力で、市民の生命、財産を守る
どこからか夕餉の匂いがしてきます。(18:00)
マガジン9条に連載されている「伊
藤真のけんぽう手習い塾」に、非暴力による抵抗(防衛)について書かれています。
「他国が攻めてきた時、軍隊が反撃しなくてどうする」「やられるがままにされるのか?」という疑問は私自身の疑問です。
「他国から攻撃される「かも知れない」不安を除くためににも非暴力の抵抗方法を知っておく必要がある」(要旨)といわれています。
非暴力による抵抗は困難ですが崇高な考えです。しっかり身に付けて「祖国防衛のために軍隊がいる」という考えやプロパガンダに勝ちたいものです。
伊藤真さんは解りやすくかかれているのでしょうが私には難解です。私の理解をメモとして書き置きたいと思います。
是非、原文をお読みください。
■軍隊を持たずに「市民の生命、財産を守る」にはどうしたらよいのか?
◇市民が武装して戦うのか?
このような戦いは戦闘要員と非戦闘要員の区別がつかずあらゆる市民が犠牲になります。
イラクでも多くの女性や子どもなどの市民が犠牲になっています。
「国家という組織による軍事的抵抗であろうと、市民による自発的、散発的な軍事的抵抗であろうと、暴力の連鎖が際限なく続く危険性があり、この方法が市
民の生命、財産を守る最善の方法とは思えません。」(引用)
■守るべきもの
「国家の組織を守るのではなく、この国に生活する市民一人ひとりの生命と財産が守られることを最終目標とします。」(引用)
領土、国民、権力が主権国家の存立の三要素ですが、領土(国土)より先に守るべきもの
[市民の命と財産]があります。
「たとえ、侵略と占領を阻止できなかったとしても、それは防衛目的を達成できず防衛行動が失敗に終わったと考える必要はないということです。」(引用)
■軍事的な侵攻に対しては白旗をあげる
「武力侵略をされないために外交手段や非暴力による集団安全保障体制により侵略を阻止すべきだが、武力によって侵攻された場合は白旗を掲げ、他国の占領
から『非暴力よる抵抗』をする。」(引用)
「軍事的な侵攻に白旗をあげることは敗北でない」ことを自覚することが重要である。
「最終的に、日本の市民の生命、財産、そして自由で民主的な生活を守るためには、暴力に対して暴力で抵抗するのではなく、いったんは侵略を受け入れて、
その後に非暴力抵抗運動を実践していくことが、もっとも勇気ある人間的な行動であるのみならず、もっとも目的適合的な行動であることを認識するべきだと思
うのです。」(引用)
■非暴力の方が、犠牲が少なく抵抗手段として効果的である
軍事技術が発達したことにより、軍事力で「国」を守る可能性は殆どなくなってきているそうです。
そのような状況の中では、市民による非暴力の抵抗は軍事力による抵抗に代わることができるとのこと。
■非暴力による抵抗方法
デモ、祈祷、陳情のための署名集め、集会、抗議文の配布、ストライキ、サボタージュ、ボイコット、市民的不服従、座り込み、ハンガー・ストライキ、政府
に対抗した組織作りなど200近くの手段があるそうです。
◆対話
による解決を
もう少しでハンストインが明けます。そろそろ酒のつまみでも見繕うかと思いつつ。(23:00)
4月7日付け朝日歌壇より
◇僧侶らが石持て投げる影像は尋常ならざる事態を告げる(佐々木幸綱選・村崎京)
◇天上をゆくような美しき鉄道の終着駅が火薬に煙る(高野公彦選・中村麗子)
◇大鍋にブロッコリーをゆでていたあのラサの寺封鎖されしと(永田和宏選・門倉まさる)
チベット独立を掲げたデモへの中国政府の鎮圧に始まったチベットの暴動は北京オリンピックの聖火リレーへの抗議、開会式への首脳の欠席発言など大きな
ニュースとなっています。
中国政府とチベット独立派が暴力による解決ではなく、話し合いによる平和的な解決がなされるように願っています。
ダライ・ラマ14世は(チベット人のみなさんに向けて
08/04/06)」と題する声明の中でもチベット民衆に非暴力を呼びかけています。
「最後に、チベット人のみなさんに繰り返し呼びかけたいと思います。事態がいかに厳しくとも、非暴力を実行し、非暴力の道から外れないでください。」
(引用)
また、サンフランシスコでの聖火リレーへの抗議デモの会場で北カリフォルニア・チベット人協会のンゴドゥプ・ツェリン会長が「感情を制御し、非暴力を貫
こう」と呼びかけ、翌日の聖火リレー時も実力行使を慎むように訴えたと報じられています。
「聖火リレー前に『非暴力貫こう』 在米のチベット人協会長」(朝日新聞 08/04/09)
前項に書いた伊藤真さんの言われている「非暴力の抵抗」の考えがチベットで実践されるように期待して見守りたいと思います。
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