08/05/14 映画「光州5・18」
この歳になっても、知らないこ
とがあまりにも多すぎます。
1980年、韓国で起こった光州事件についてもあまり知識がありませんでした。そんな状態で映画「光州5・18」を観ました。
◆軍隊は国民を守るものではない
軍隊という武装組織は、自国の国民を守らないどころか、無抵抗の市民を追い回し、警棒で執拗に打擲し殴り殺し、銃の水平
撃ちで射殺します。
民主化を求める学生や市民への戒厳軍の弾圧は目を覆いたくなるような激しいものでした。
彼らが守るのは国や国体であって、国や国体を構成する国民ではないのです。
◆アカ
戦争を始めるにも、自国民を弾圧するにも「仮想敵」が必要なようです。
戒厳軍が、学生や市民を弾圧する口実は「アカ」から国を守るということでした。
言い古された「アカ」という言葉が、未だに人びとを狂気に駆り立てるのです。
◆5・18の背景
1980年頃の韓国の政治状況や、なぜ光州で民主化運動が盛り上がったのかなど、事件の背景が詳しくかかれていませんので、学生や市民が武装して戦わざ
るを得なくなる過程などが十分飲み込めませんでした。
◆被害者
10日間で殺された人は207人だそうですが、映画を観ているともっと多数の人が殺されたような印象を持ちました。
戦闘シーンが多かったからの印象でしょうか。
「03年1月に韓国政府が発表した『光州有功者』数によると、死者207人、負傷者2392人、その他の被害者が987人、05年5月に5・18遺族会
などの市民団体が発表した調査結果では、けがや後遺症による死亡もふくめ死者は606人に達します。」(しんぶん赤旗 06/05/04)
◆客相
週末の10時開映という悪条件?にも関わらず、立ち見が出るほどの満席でした。
在日韓国人らしき人たちが目に付き、いつもの映画館の客層とは少し違う雰囲気でした。
祖国の負の歴史をしっかりと見ようと思われる人たちでしょうか。
◆ホームページ
この映画の公式ホームページはhttp://www.may18.jp/で
すが、私のようにロートルのパソコン環境では見づらいものでした。
この映画の解説は「シネマコリア」というサイトに、詳しく的確に書かれています。是非、お読みください。
◆監視
カメラ
京都府舞鶴市で高校一年生の少女が殺された事件の報道で、ガソリンスタンド、自衛隊、工場など4ヶ所の監視カメラに少女らしき姿が映されていたそうで
す。
自衛隊の基地があるとはいえ、田舎の町の7Kmあまりの範囲に4ヶ所もの監視カメラがあり、市民を監視していることに恐ろしさを感じます。
また、マスメディアは、この監視カメラを「防犯カメラ」と呼んでいます。物事の本質を市民の目から隠そうとする犯罪的行為です。
少なくとも自衛隊敷地内の建物から、外部の道路を写しているカメラは決して「防犯」ではありません。
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