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08/06/09 映画「休暇」のことなど
◆沖縄県議選
 8日投開票の沖縄県義選の結果が出ました。
 仲井真知事与党の自民・公明は22議席、野党は24議席、野党寄りの中立2議席となり、与野党が逆転しました。


党派
当 選者
改 選前
与党
自 民
16
20
公 明系会派
5
6
無 所属
1
1
与党計
22
27
野党
社 民系会派
8
9
民 主
4
1
共 産
5
3
諸 派
5
5
無 所属
2
1
野党計
24
19
中立
2
1
欠員

1
合計
48
48

 
首相や官房長官は相変わらずのオトボケ談話を発表するのでしょうが、国が進めるアメリカ 海兵隊普天間飛行場の県内移転問題や、後期高齢者医療制度への国民の「NO」の意思表示だと思います。

 「靖 国騒動」からか、観たい映 画のない時期が続いていました。
 6月になって何本か観たい映画が上映されています。

 映画「休暇」を紹介します。
 端的には、死刑を執行する刑務官の苦悩を描いた映画です。
 「死刑」を存続、或は廃止すべきだとの議論には、犯罪抑止の効果、被 害者感情など色々な観点で論じられています。
 しかし、刑を執行する刑務官の側から議論はありません。(あるのかも知れませんが)


 人が人を裁く裁判で冤罪の可能性はゼロではありません。ということは、無実の人の生命が奪われる可能性があるというこおとです。この一点に限ってみても 死刑は廃止されるべきです。


 以前に読んだ
大塚公子さんの「死 刑執行人の苦悩」で死刑を執行する人たちの苦悩を知り、期待して見た映画でした。

 物語は、子持ちの女性との結婚式を翌日に控えた中年の刑務官が、結婚休暇を欲しさに死刑執行の係りを志願します。職場の人たちから「休暇のために忌み嫌 われる職務に志願した」と非難されます。
 刑の執行を終えて、結婚式、新婚旅行に出かけます。

◆死刑執行も仕事
 「結婚式を控えていてなぜ志願したのか?」と詰め寄られた刑務官は、「あなたもこの仕事で生活しているのでしょう」(不性格)と言い返す場面がありまし た。
 刑務官は合法的に人を殺すことが認められている(強制される)職業なのですね。

◆死刑執行の場面
 死刑執行の状況について知ることは出来ませんが、
映画での執行現場は丁寧に描かれており、前述の大塚さんの著作やウィキ ペディアの記述ともとも符合していて、こんな風なのだろうと納得できました。

◆五三十
 死刑囚の房に、縦書きで[五三十] と書かれた板が貼り付けられていました。
 「ごひゃくさんじゅうばん」と読んでいましたから房の番号のようです。
 [五百三十]或は[五三〇]と書かないのでしょうか?

◆菅田俊さん
 定年間近の刑務官を演じていた菅田俊さんが存在感がありました。
 
何事にも無気力な態度で、刑の執行に立ち会っても満足な仕事が出来ません。
 何か、悲しくて重苦しい雰囲気がでていました。

◆原作など
 原作は、吉村昭さんの短編集「」 に所載されている同名の小説だそうです。
 また、この映画は
山梨日日新聞創刊135周年(山梨放送開局55周年)の記念事業だそうで、公式のWebサイトにり豊富な 情報があります。http://www.ybs.ne.jp/2008kyuka/
 山梨も出かけてみたい街になりました。


◆袴田事件
 先日の深夜にテレビ朝日系列で「悔恨〜袴田事件を裁いた男」の再放送をしていました。
 1966(昭和41)年6月30日、静岡県清水市で一家4人が殺害、放火された強盗殺人・放火事件で、袴田巌さんが捕らえられ死刑が確定している事件で す。

 この事件の一審(静岡地裁)で死刑判決を書いた裁判官が「袴田は無実だ」と名乗り出ています。
 この元裁判官・熊本憲道さんを取材したドキュメンタリーでした。

 袴田さんが着ていたとされる血染めの衣類は捏造された可能性が高いこと、長時間に渡る取調べで自白を強要していて一審でも45通の自白調書のうち44通 に任意性がないと証拠として採用されていません。

 袴田さんは40年以上にわたる拘禁生活と、死刑への恐怖から精神を病んでいるそうです。
 殺しても、生かしておいてもむごい刑罰だと思います。

 現在、第2次再審請求が現在最高裁で審理中です。

 この事件だけを見ても死刑は廃止されるべきだと思います。

◆ハン スト・イン
 ガンジーの会の 呼びかける憲法9条を守るためのハンスト・イン(9日0時〜24時)に参加しています。
 スタート時の参加者は16名だそうです。
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