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08/11/10 誰に投票するのか?
 マガジン9条で、次の総選挙で誰に投票す るのか、その理由は?と読者に聞いた「わたしの一票の理由」という特集をしています。

 大雑把ですが、この特集を読んだ感想を少し書きおきます。11月5日現在36件の意見が掲載されています。

 サイトの性格、即ち読者の特性ですが、さすがに自民党、公明党に投票しようという意見はありません。
 多くの人の意見は政権交代を望むが、民主党はそれに応え得るのかとの意見です。自民・公明連立政権には退陣して欲しいがその代わりに民主党政権は機能す るのか、民主党は信頼に足りるのかということです。
 明確に民主党に投票するという人はいませんが、とりあえず政権交代のために民主党に投票するという意見が一番多いようです。
 共産党や社民党に入れるという人は、はっきりと意思表示する人が多いようです。

 多くの国民が納得して投票できる反戦軍縮、福祉重視、対米従属との決別、憲法9条の堅持などを統一戦線の結成はできないのでしょうか?
 次の総選挙は無理でも、次々回には政権をとれるような展望を国民に指し示す人たちはいないのでしょうか。

 同じ記事の中で、一水会顧問の鈴木邦男さんは下記のような意見を寄せています。

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 かけ声だけの「変革」は、本当は反動です。過去のいい事 を復活させることが、本当の「変革」かもしれません。自民と民主は真の二大政党制ではありません。
 民主は寄り合い世帯です。「自民」と「社会党・社民党」に別れるべきです。そして、「自民党」VS「社会党」の本来の二大政党制に戻るべきです。そのた めにも、あなたの一票を社民党に!

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 民主党はいずれ元自民党+元民社党+元社会党右派と元社会党左派に分裂するだろうと思いますが、鈴木さんの言われる「本来」の自民、社会の二大政党は賛 成できません。
 「本来」の社会党は自民党との連立も憚らなかった過去を持っています。


◆ 言葉のすり替え=詐術
 日清食品はカップ麺に防虫剤の成分が混入した事件の後、「カップ麺の包材は防湿性は高いが防虫剤などの臭いの強いもののそばに置くと臭いが移るから注意 して欲しい」とテレビCMで告知しています。

 日清食品のWebサイトにも「
お 客様への大切なお願い」と題する告知があります。

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 (前略)
 弊社のカップヌードルの容器は、
 紙とポリエチレンを使い、防湿性の高い構造になっています。
 さらに、出来上がった商品を外装フィルムで包んでいますが、
 それでも、臭いの強いもののそばに置いておくと臭いが移る可能性があります。
 防虫剤・殺虫剤・芳香剤・洗剤など、臭いの強いもののそばに置いたり、
 一緒に保管しないようお願いします。
 (後略)
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 言葉の詐術とはこのようなことを言うのでしょうか。
 防虫剤の「成分」を「移り香」と摩り替えています。
 顧客に対する企業の姿勢を垣間見ることができました。

 この事件は藤沢市、横須賀市や佐賀市で、日清食品製のカップ麺を食べて
下痢や嘔吐の症状の出る人が相次ぎ、検査の結 果、防虫剤成分「パラジクロロベンゼン」が検出されたという事件です
 日清下関工場では使用なし  即席めんからの防虫剤検出」(共同通信 08/10/29)
 「カップ麺に防虫剤混入?食べた女性がおう吐」(ニッカンスポーツ 08/10/24)

 この事件が発生する前にもカップ麺から異臭がするというクレームが21件もあったにもかかわらず公表していませんでした。
 「防虫成分検出21件 日清・明星カップめん 新包装導入後、増加」(東京新聞 08/10/25)


  朝日新聞の「朝日俳壇」「朝日歌壇」の入選句からいくつかを紹介します。

◇来年も生きるを信じ種を採る(横須賀市・佐藤博一:金子兜太選)
 すっきりとわかりやすい句でした。
 山頭火の句に<朝焼け雨ふる大根まかう>があります。
 流浪漂泊の生活から山口県小郡に其中庵を結庵した山頭火が、収穫までに数ヶ月かかる野菜の種を蒔くという。
 少なくとも数ヶ月は「生きる」という覚悟の種蒔きだったのでしょう。

◇牛売つて牛飼秋思深めたる(前橋市・兵藤宇亮:長谷川櫂選、大串章選)
 売るために、売って金を得るために飼っている牛が売れた日を手放しで喜べない酪農家の寂しさでしょうか?

◇新米と言ふ響きさへ馳走なり(大阪市・高橋爽魚:大串章選)
 貧しい三反百姓では収穫を終えても新米は中々口に入りませんでした。
 「今日は新米」と言われて食べる光り輝くご飯の美味しかったことは今でも思い出します。
 長く故郷を離れて、そんな感動も少なくなりました。

◇あなたには飛ぶべき時がわかるのかゆきむしゆきむし札幌の街(札幌市・鈴木さよこ:永田和宏選)
 自然の摂理は凄いですね。
 時が巡れば、咲くべき花は咲き、生まれるべき命は生まれ、飛ぶべき虫は飛ぶのですね。

◇うっすらと午前の空に月ありてなんだかやっぱりつまらなそうだ(仙台市・三角清造:永田和宏選)
 有明の月は何だかのんびりとしたものです。
 「つまらなそうだ」とは言いえて妙です。

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