08/12/20
大山崎山荘美術館
小春日和の暖かな日にご近所散歩をしてきました。
近所の散歩の定番は、大山崎山荘美術館で
す。
サントリー山崎蒸留所前のポットスチルの周りのバラがきれいに咲いていました。
駐車場には、相変わらず大型バスが数台、普通車が5、6台と満車状態です。日帰りのバスハイクの立ち寄り先が、工場見学とは寂しいですね。
という私も職場のレクレーションでは、勝沼のワイナリーや金沢の金箔屋などおまけに土産物屋まで連れまわされたものです。
2食付日帰りバスハイクが4000円とか、5000円とかいうのでは致し方ないのでしょうね。
JR山崎駅の裏道を通って、上り坂の手前には霊泉連歌講跡の碑があります。
俳諧の祖といわれる山崎宗鑑が住んでいたところでもあるそうです。
風寒し破れ障子の神無月 宗鑑
急坂を上って美術館の庭に入ると落葉樹はほとんど葉を落とし青空がすっきりと見える冬木立になっていま
す。花はないけれども木の実がなっているのでしょうか数種類の野鳥の泣き声が聞こえます。
携帯電話のカメラでは高い枝の野鳥はとても写せません。
数週間前まで咲いていた、茶の花、石蕗の姿はなく、花びらを撒き散らしている山茶花と斜面に群生する水仙が目に付きました。
暖かい日差しですが、京都西山、北摂あたりもこれからが
いよいよ冬本番です。
美術館の企画展は12月から「さて、山崎 〜山口晃展」でした。
山口彰さんの作品を見るのは初めてです。
鳥瞰で、大山崎山荘や名神高速道路・大山崎インターチェンジ付近などの鳥瞰図は、書かれている人物は平安
時代風?で電気自動車や電車が走っていたりする時代を融合した作品でした。
新館の壁に光を当てて「○○見立」と案内の銘がありましたが全く何のことかわかりませんでした。
門外漢には現代美術というものはこんなものかと納得するしかありませんでした。
2階の展示室には、民藝運動の河井ェ次郎、濱田庄司、バーナード・リーチ、芹沢_介などの館蔵の山本為三郎コレクションが展示されていてホッとします。
彼らの作品をじっくりと静かに見ていると落ち着くのですが、企画展の山口晃さん目当ての方もおられるようでなかなか落ち着きませんでした。
美術館を出て、天王山に登ろうかとも思いましたが、お腹もすき気味なので寶積寺(宝寺)に廻って帰ることに
します。
1582(天正10)年山崎の合戦で豊臣秀吉の陣地となったお寺だそうです。
すでに、門松が飾られ、参拝用のテントも立てられて迎春の準備がされていました。
寶積寺の墓地の中に秀吉が山崎の合戦に勝った記念とか、合戦の死者を弔うためとか、一夜で建てさせたといわれる三重塔(一夜の塔)があります。
ぜひ、合戦での死者を弔う目的であってほしいと思います。
この塔は大山崎山荘の木立の間からも垣間見ることがで
き、大正年間に建築中の大山崎山荘を訪れた夏目漱石は「宝寺の隣に住んで桜哉」と詠んでいるそうで
す。
何度も訪れている寶積寺ですが、ゆっくりと仁王像を拝見しました。
虫が入ったのか塗料が剥げ落ちたのか少し痛んでいますが
中々立派な仁王様でした。
明日(21日)は冬至、4時を過ぎるとあっという間に陽が傾きます。
線路沿いの集合住宅に夕日の反射しきれいなグラデーションを描いていました。
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