09/03/09 小ネタ話
インターネットのニュースサイトなどから気になったものをいくつか。
◆裁判員制度と死刑
週末に知人の関わる「九条の会」の催しで松元ヒロさんのライブを見ました。
相変わらず軽妙な毒舌は冴えていました。ネタのひとつに裁判員制度が取り上げられていました。
私たちに人を裁くことができるのでしょうか?
私たちは人を死することができるのでしょうか?
メディアが「被害者感情」を異様に煽り「厳罰化」が進んでいます。犯罪の発生件数は減っているのに死刑判決が増えているのです。「残
日録08/03/21」をご覧ください。
喜んで死刑判決を下せる人間がいるのでしょうか?
国民にこんなに大きな精神的負担をかけさせてよいのでしょうか?
◆民主・社民・国新の連立?
右の写真をご覧ください。
民主党の小沢一郎代表、社民党の福島瑞穂党首、国民新党の亀井静香代表代行に社民党の辻元清美衆議院議員の揃い踏みです。
「力をあわせて日本を変えよう」との
コピーは、この3党は自公政権の受け皿として政権合意ができたのかと思ってしまいます。
先日の社民党全国代表者会議では、民主党との連立政権に対する反対意見が相次ぎ結論を先送りしたと報じられていました。
しかし、この会議では地方の代表者から「民主党や国民新党と共通の政権公約を示すことが衆院選勝利に向けて大事だ」と連
立に前向きな意
見も出ていたようです。
「民主との連立に反対意見相次ぐ 社民党全国会議」(朝日新聞 09/02/28)
いつも勇ましい発言で目に付く辻元議員も、旧自民党の小沢一郎氏や亀井静香氏との連立を考えているとは興味深いことです。
次の選挙で民主党が政権に近づけばキャスティングボートを握り、甘い汁に預かろうという薄汚い魂胆のように見えてしまいます。
ポスターの製作者は、小沢代表が違法献金で窮地となりさぞかしがっかりのことでしょう。このポスターは早晩外さされることでしょうから貴重な一葉となる
かもしれません。
※このポスターの福島瑞穂さんの顔写真の下に下記のようなクレジットがありました。
6ヶ月も前から、街頭演説の告知とは裏に何かあるのではと勘ぐるのは下衆なことでしょうか?
◆政府高官発言
民主党の小沢党首周辺に違法献金疑惑で強制捜査が始まったことに関連して「政府高官」が「検察の捜査は自民党には及ばない」と話したと報じられていまし
た。
「政府筋」「政府高官」などと名前を伏せた報道は、政治家と記者団が報道しないことを前提とした懇談の場で話されたことだそうです。
政治家と記者との間で「書かないこと」を前提とした懇談って一体何なのでしょう?私には馴れ合いとしか見えません。
また、今回の発言の主が元警察庁長官の漆間巌官房副長官というのも意味深なことです。
◆益川敏英さん
都内で開かれた「九条科学者の会」の発足4周年記念の集いで、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんが講演をされたと
報じられていました。
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益川教授は「改憲派は、なぜ憲法を変えたがるのか」という問いを何度も投げかけた。「ぼくは物理屋。因果律で考える癖がある。『なぜ』と。彼らは条文に
不備があるからと言っているが、解釈改憲で自衛隊がソマリアまで行く時代。条文不備のせいじゃない。9条があったのでは出来ないことをやりたいからに違い
ない。つまり自由に兵器を使うということです」
----------------------「益川教授『改憲は自由に兵器使うため』 9条に思い」(朝日新聞 09/03/09)
益川さんは名古屋空襲に遭っておられます。その経験から「私は、子にも孫にもあんな思いはさせたくない。国家が国家の名のもとに始める戦争は嫌です。好
きな人はやってください……あ、いや、それも困る」と語られたそうです。
社会に影響力を持つ人が、平和のこと、憲法のこと、九条のことを語られることは平和を望んでいる人間には心強いことです。
しかし、このことを記事にしているのは引用した朝日新聞のほかに下記の2紙だけです。
ノーベル賞受賞時にはあれだけ騒いだメディアが、益川さんの「平和への訴え」は黙殺しています。
「9条持つ日本のいき方、益川教授が訴え」(毎日新聞 09/03/09)
「益川さん 平和語る 九条科学者の会が4周年 憲法の立場で国際貢献」(しんぶん赤旗 09/03/09)
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