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09/03/11 朝日俳壇、歌壇より
 前回、民主党・小沢代表、国民新党・亀井代表代行と社民 党の福島瑞穂党首、辻元清美衆議院議員が並んで「力をあわせて日本を変えよう」というポスターが貼られていたことを紹介しました。
 今日改めてポスターを見てみると福島瑞穂さんの写真の下に上記のようなクレジットが書かれていました。
 9月6日に駅の連絡橋の上で演説をするというもの。総選挙の時期も不安定な時に、6ヶ月も前から街頭演説の日時を告知するためのポスターとは如何にも不 自然なものと思います。何か裏があるのでしょうか?

 3月9日付け朝日新聞の俳壇、歌壇から気になる句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇冬薔薇喩へやうなき私よ(野洲市・鈴木幸江:金子兜太選)
 深い想いがある句のように読みました。
 喩えようのないのは、冬薔薇の美しさでしょうか?可憐さでしょうか?

◇蜆舟爆心の川下りけり(柳井市・沖原光彦:長谷川櫂選)
 平和公園を囲む本川(旧太田川)や元安川では蜆が取れ、太田川蜆としてブランド化されつつあるようです。
 被爆者が水を求めて飛び込んだ川に蜆船が漁をしているのです。隔世の感です。

◇春炬燵いくたび乱れ正しても(山形県・小山田恒吉:長谷川櫂選)
 長い間炬燵のない生活をしています。
 居間におかれた炬燵の布団は、寒い時期には引っ張り合いとなり、寒さが少し緩むと乱れっ放しになるようです。

◇見えてゐるバスを待つ間の余寒かな(芦屋市・田中節夫:稲畑汀子選)
 角を曲がってバスの姿が見えたのに、バスを待つ僅かな時間にフワァと感じた寒さ。

◆朝日歌壇

◇点滴の父を見舞った帰り道一人「イノダ」でカフェオレを飲む(奈良市・義本幾代:永田和宏選)
 イノダコーヒ店は京都では有名なコーヒー店、京都の病院に父を見舞った帰りにイノダのカフェオレで一服。
 父上の容態も大事ではなかった安堵の一時です。

◇産油国の富豪の家のテレビにも飢えて死にゆく子等映るらむ(桶川市・北久保勝也」:馬場あき子選)
 産油国の富豪ばかりでなく、私たちもまた戦禍に傷ついた子供たち、飢えに苦しむ子供たちにどれだけ思いを馳せているでしょうか。自信がありません。

◇農地とし税金逃れの梅林が美しく咲くも枝も切られず(八王子市・菊地威郎:高野公彦選)
 農地と宅地では固定資産税の評価額に大きな差があるのでしょう。
 持たざるものには縁のない話ですが、税金逃れに梅の木を植えて見たけれど手入れをする気もゆとりもないということでしょうか?
 「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という諺?を思い出しました。

公田耕一さん
 朝日歌壇では「ホームレス歌人」公田耕一さんが話題の人です。
 今週も2首が入選していました。

◇ホームレス歌人の記事を他人事(ひとごと)のやうに読めども涙零(こぼ)しぬ(永田和宏選、佐佐木幸綱選)
 公田さんへの連絡を呼びかけた記事(残 日録09/02/23)を読んだ公田さんの「涙」の歌です。

◇胸を病み医療保護受けドヤ街の柩のやうな一室に居る(高野公彦選)
 「医療保護」は正確には「医療扶助」というそうですが、結核でも患っておられるのでしょうか?

 同日(3月9日)付け朝日新聞に「ホームレス歌人さん返信『連絡とる勇気、ありません』」という記事がありました。

 上に紹介した「涙零しぬ」の歌に下記のような添え書きがあったそうです。
 「皆様の御厚意本当に、ありがたく思います。が、連絡をとる勇気は、今の私には、ありません。誠に、すみません。(寿町は、東京の山谷・大阪の釜ケ崎と 並ぶ、ドヤ街です。)」

 「公田耕一」探しは要らぬお世話でないかと思います。
 「ホームレス」は詠み人を修飾する情報のひとつでよいのでは。
 公田さんは「ホームレス」と名乗り投稿をされていますが、「ホームレス」ではないがホームレス以下の生活をしている詠み人も居られることでしょう。

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