Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back  Haiku  Home Mail Archives Twitter  Next→

09/05/18 不 可解な事件と不可解な警察

 愛知県蟹江町で発 生した親子殺傷事件は、事件発覚から丸一日経ってから発見されたなど不可解な事件です。
 また、報道を見る限り警察は情報を小出しにしていると思われる節があります。初動捜査のモタモタとあわせて不可解なことです。
 とりあえず、新聞報道を時系列に整理してみました。

日 付
媒 体
報 道内容
5 月2日 毎 日新聞
◆ 事件発生を伝える。
2日12時 20分頃、蟹江町のAさん宅で、次男Bさんが血を流して倒れ、三男Cさんがコードで両手を縛られているのをBさんの上司と蟹江署員が発見。
Bさんは1 階和室でうつぶせに倒れていて、左肩付近を鋭利な刃物で数ヶ所刺され既に死亡。
署員らが訪 れた時、Cさんは手を何重にも縛られいたが自力で玄関のドアを開けた。首を数ヶ所刺され軽傷。
Cさんは事 情聴取に「2日午前2時ごろ帰宅したら、玄関で後ろから男に襲われた」と話す。
Aさんとは 連絡が取れていない。
5 月3日
時 事通信
3 日午後、1階和室の押入下段から、肌着1枚で毛布をかけられたAさんの遺体を発見。背中に刃物で刺されたとみられる傷があり殺害されたと断定。
◆Cさんを縛った男は「金はあるのか」を話していたという。
◆玄関や勝手口の鍵は掛かっていた。室内には土足の跡はなかった。
◆Aさん宅はBさん、Cさんの3人暮らし。
5 月6日
中 日新聞
◆C さんの説明によると、「2日午前2時ごろに襲われ『金を出せ』 『静かにしろ』と迫られ、首や背中を刺されて意識 を失った。いったん目覚めて『早く帰ってくれ』といったがその時間は分からない」と。
◆犯人は犯行後も現場にとどまっていた可能性がある。
◆Bさん殺害の凶器とみられる包丁は、水が出しっぱなしなった洗面所の流しに刃だけが浸かられ、取れた柄は近くにあった。包丁が壊れるほどの強さで繰り返 し刺した後、包丁の血を洗ったものか。
◆犯人も怪我をしている可能性があると見て血液の鑑定をしている。
◆Aさんの見つかった押入の上段に殺された飼い猫が置かれていた。
◆Aさん殺害の凶器はモンキーレンチで、血を拭き取った形跡がついて玄関付近で見つかった。
◆BさんとCさん所有の玄関の鍵は玄関内にあったが、別の鍵が玄関の外で見つかった。
5 月7日
中 日新聞
◆A さん宅の洗濯機から血の付いた衣服が、洗面所には血の付いた男女の衣服が複数、浴槽には血を洗い流した形跡の毛布などがあった。
◆Cさんは事情聴取に対し、犯人に襲われた状況を「
もみ合ううちに包丁を奪って振り回し、それが犯人に 当たったかもしれない」と証言。
◆Aさん殺害の凶器と見られるモンキーレンチは玄関近くの廊下で見つかった。
◆Aさんは1日21時頃、自宅の電話で友人と話していたことがわかった。同日20時頃外出するCさんはAさんが在宅していたと説明している。
5 月8日
中 日新聞
◆ 蟹江署員が事件発覚時に、署員がCさんを近くに待機させAさん宅に戻ったところ、玄関ドアのすき間から、室内でうずくまっ ている黒っぽい服装の 若い不審な男を目撃。その後、署員が連絡などをするうちに、男は室内からいなくなったという。男は玄関以外の 出入り口から抜け出したとみられる。
◆Aさんは鈍器で頭や顔を執拗に殴られ、遺体には着衣がなく体 の血はきれいに拭き取られ、肌着が掛けられ毛布に包まれていた状態で、1階和室の押入の下段に置かれていた。
5 月8日
中 日新聞
夕刊
◆ 署 員が現場到着時に勝手口の施錠を確認、その後の現場検証時には開錠されていたことから、事件発覚時にAさん宅にいた若い男 は勝手口から逃走していたことがわかった。
◆玄関内などで
見つかった3つの財布はいずれも小銭しか入っていなかった。室内には1万円札を含む紙幣数枚が落ちていた。
5 月9日
中 日新聞
◆ 事件発覚時に玄関にいた男の逃走したとみられろ勝手口から血液反応はほとんどなかった。
◆室内には多量の血痕が確認されているが、建物の周囲からは血液反応が少なかったから、包丁やレンチで執拗に刺したり殴ったりしており、返り血を浴びた犯 人は着衣を着替えて逃げた可能性。
◆これまでの鑑定では、3人以外の血液は見つかっていない。
◆Aさん、Bさんの二人はCさんが帰宅した2時半までに殺害されていたとみられ、署員が12時半頃若い男を確認するまで10時間以上殺害現場にとどまって いた。
5 月12日
共 同通信
◆A さん殺害の凶器とみられるモンキーレンチはCさんが「見覚えない」と話しており犯人が持ち込んだ可能性が高い。
◆Aさんが用意していた食事をBさんの胃から検出されていなく、食べたような形跡は容疑者が食べた可能性もある。
◆Bさんは上半身裸でズボンは外出時にはいていたもので、帰宅直後に殺害されたとみられる。
5 月15日
朝 日新聞
◆A さん宅から犯人のものと思われる手袋痕がみつかった。
◆これまでの現場検証では犯人のものと思われる指紋はみつかっていない。
5 月15日
朝 日新聞
◆A さん宅の現場検証で1階洗面所・風呂場と台所の間のトイレ前の廊下に飲みかけのみそ汁が入った椀が見つかっていた。
◆椀についた液体を唾液と特定しDNA鑑定をしていたが、家族以外のDNA型であった。
5 月16日 中 日新聞 ◆ 捜査本部は犯人が室内に残した灰色のパーカーを公開した。
◆パーカーは汚れやにおいがひどいことから、犯人は屋外生活を送ったものとみられる。
◆椀についていたDNA型は登録データベースには該当しなかった。

 警察の初動捜査のもたつきはその後の捜査を困難にすることが多く、迷宮入りや冤罪のもとです。
 そんなことにならないように見守りたいものです。
inserted by FC2 system