09/07/07 映
画「蟹工船」
◆選挙のことなど
選挙がらみの話題を二つほど。
◇幸福実現党
最寄り駅で「幸福実現党」なる宗教団体から派生した団体が、街宣車を狭い駅前に停めて演説をしていました。
90年の総選挙でのオーム真理教(真理党)騒動とダブって見えてきます。
◇期日前投票の一票は2000円
夕刻のTBS系の「総力報道!THE
NEWS」で、先の兵庫県知事選挙で姫路市坊勢島の坊勢漁協が期日前投票に行った島民に2000円の現金を渡していたと報じていました。この漁協は当選し
た井戸知事の支持組織でした。
インタビューに組合長は、「2000円は町の清掃作業の日当名目であること、投票率を上げるのは国や県にお願いから。多くは言えないこともある」と答え
ていました。
また、井戸知事は「そんなことがあったとは聞いていない。だが、投票率が高いとはそれだけ関心が高いこと、当然影響はある」と、県政が投票率の低いとこ
ろより高いところに手厚くなるとの趣旨の発言をしていました。
阿吽の呼吸とはこのことでしょう。
管轄の姫路市選管は、特定の候補者への投票を依頼しなくても、投票を呼びかけ見返りに現金を渡すのは違法だとの見解でした。もっともなことです。漁協が
誰を推しているか知っていれば、2000円の見返りの投票は誰にするか、私のようなすれっからしでなければおのずと決まるものです。
この「事件」は以前からわかっていたようです。
6月27日付けの毎日新聞は「坊勢漁協(上村広一組合長)が島内清掃の参加者に現金2000円を支払うとともに、知事選への投票を呼びかけたところ、
『投票すれば現金がもらえる』と誤ったうわさが広まったらしい。」(引用)と善意に伝えています。
「兵庫県知事選 現金支給と誤解、期日前投票68%−−坊勢」(毎日新聞 09/06/27)
新手の選挙買収事件ではないでしょうか?
久しぶりに大型の
シネコンで映画
「蟹工船」を
見ました。
小林多喜二の小説「蟹工船・党生活者」は昨年来の「蟹工船ブーム」を受けての映画化です。
今回の「蟹工船ブーム」が派遣切りなど若い人たちから起こった現象でしょうから、映画も、その若い人たちをターゲットにしたもののように感じました。
配役も松田龍平さんをはじめ現代風の「男前」ばかり、例外は漫才のTKOの二人と柄本時生さんくらい、舞台も衣装も、垢抜けしていました。ストーリーは
少し物足りないくらいでしたが、勘所はキチンと抑えられていました。
監督の浅川は労働者に鞭を入れるときに。蟹を獲り蟹缶を作るためのは「国」のため、だから駆逐艦も守ってくれている。と言っていました。
「国のため」という「国」が、大多数の国民の「命」や、人々が暮らす「国土」ではなく、一部の金持ちだけの儲けを生み出す装置としての「国」なのです。
昨日(6日)も、ソマリア沖を航行する日本船籍の民間船をまもる即ち「国益を守る」ためにと自
衛艦2隻が、横須賀と舞鶴から出航しました。
小林多喜二が80年前に書いたことと何も変わっていないように思います。社会は進歩しているのでしょうか?
ともあれ、色々なことを考えさせられる映画でした。
改めて「蟹工船・党生活者」を読み直してみよう
と思いました。
ドキュメンタリー映画「時
代を撃て・多喜二」を見逃しています。DVDにもなっているそうなので是非観たいと思います。
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