09/08/11
朝日俳壇、歌壇のことなど
台風9号が南岸を
通過中に駿河湾沖でマグニチュード6.5の地震が発生しました。
大雨と地震の被害が各地で出ています。東名高速道路は土砂崩れなどで不通になっているそうです。
地震がなければ帰省ラッシュの取材をしていたであろうヘリが写す高速道に車の姿はなく、高速道の夏休みのようでした。彼には開業以来の夏休みでしょう
か?文明とは華奢なものです。
天災の被害はいくらか小さくできるけれど、天災の発生を止めることはできません。
生活のスタイルを子どものころの不便さに戻せば、見えないものの見えて来るような気がします。
◆自・民の公約採点
自民党と民主党の政権公約を「検証」するという「政権公約検証大会」が新しい日本をつくる国民会議(通称:21世紀臨調)の主催で開かれたそうです。
評価の詳細はともかく、評価は評価する側の姿がよく見え
て面白いものです。
夫々の立場と、風を読んで保険をかけているような評価もあり分かりやすいものでした。
評価したのは下記8団体だそうです。
◇経済同友会・・・経営者の団体
◇連合・・・民主党の支持団体
◇言論NPO・・・オリックスの宮内氏など関与する団体
◇日本青年会議所・・・麻生首相が元会頭の経営者団体
◇日本総合研究所・・・住友系のシンクタンク、SI業者
◇PHP総合研究所・・・保守系政治家養成塾・松下政経塾関連
◇構想日本・・・シンクタンク
◇チーム・ポリシーウォッチ・・・竹中平蔵などが絡んでいます
「’09衆院選:投票まで20日 政権公約、民主が優位 自民44.9点/民主52点」(毎日新聞
09/08/10)
毎日以外にも各紙が報道しています。こんなものを報道する価値があるのでしょうか?
◆自民離党
前衆議院議員が自民党を離党し、渡辺喜美新党に参加する人たちが相次いでいるそうです。渡辺氏の地元栃木県では複数の県議が離党したとの情報もありま
す。
自民党にいては当選が覚束ないと考えたのでしょうか?政治屋とは自分の身を守るためには、かくも風を見るに聡い人たちなのでしょうか?
弱者の生活を見るに聡い政治家となってほしいものです。
昨日(10日)の朝日新聞の俳壇、歌壇から気になったものをいくつか紹介します。
先週は原爆、敗戦の句や歌の入選が少ないと書きましたが、今週は敗戦、原爆関連のものが4句、9首入選していました。
◆朝日俳壇
◇片づかぬ日々のはじまり夏休(川西市・上村敏夫:稲畑汀子選)
深い読み方があるのわかりません。
子どものいる家庭では夏休みの始まりは、片付かない日々の始まりになります。子どもが片付けないだけでなく、子どもがいるだけで家の中が一日中片付かな
いような。。。
◇雲海に源ありや滝真白(高岡市・野尻徹治:金子兜太選)
真白な滝を見上げると、滝の上部は雲海(霧?)に包まれている。水源が雲海にあるような雄雄しい滝なのでしょう。
◇物足りて人の卑しき敗戦忌(直方市・種子野哲雄:長谷川櫂選)
難しくよく理解できませんでした。
衣食たりて礼節が蔑ろになることは往々にしてあること、敗戦時に誓った不戦の誓いを忘れ勝ちになるということでしょうか。
◆朝日歌壇
◇話したき事は溢れる泉にて続けるええとねあのね(鶴岡市・大戸奈緒子:高野公彦選、永田和宏選)
言葉を覚えたばかりの子どもは、「ええーっと、ええーっと」と苛立ちながら言葉を吐き出します。ゆっくりと聞いてやるゆとりが必要ですね。
女性もその傾向ありと思いますが、、、ゆっくりと聞いてあげなければなりません。
◇馬小屋に住む級友が馬小屋と呼ばれてゐたこと想ひ出す八月(横浜市・山本雅子:佐佐木幸綱選)
子どもは残酷な一面を持っています。人のハンディキャップを抉るようなあだ名をつけて喜んでいます。
八月とありますから、敗戦直後のことでしょうか。焼け出されてか、貧しくてか粗末な小屋を借りて住んでいる一家の子どもに貧しい住まいをあだ名にして囃
していたのでしょう。
作者はその仲間には加わっていなかったのでしょうが、心痛む思い出として
◇おなじみの定時のチャイムに仕事場の上司は一瞬主婦の顔する(鎌倉市・大西久美子:佐佐木幸綱選)
人は何かの拍子に、ふと表情を変えることがあります。電車で通勤をしていたころ帰りの電車の窓に映る夫々の顔は、下車駅が近づくと家庭の親父、娘や息子
に変わっていく様を興味深く見ていました。
詠まれている上司は、定時で帰ることができるのでしょうか?残業が続くのでしょうか?
「主婦の顔にかえる」のではなく、「一瞬主婦の顔をする」ですから、また上司の顔に戻って仕事を続けるのでしょう。
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