09/08/19 映画「人生に乾杯!」
小さなスーパーの
前に民主党の街宣車が停まっていました。どんな話をするのかと聞いていましたら、何のことはない「頑張ります。最後まで頑張ります。」一辺倒でした。変わ
らないこと山の如しでしょうか?
社民党候補者のポスターに「政権交代!」と書いてあるのにはびっくり、そういえばこの選挙区には民主党候補はなく民・社の選挙協力区だったのですね。
ハンガリー映画「人
生に乾
杯!」を紹介します。
ハンガリー映画を観るのは「君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956」以来です。「君の涙・・」はソビエトの支配下にあったハンガリー
の民衆が蜂起したハンガリー動乱と、メルボルン・オリンビックでの水球のハンガリー対ソビエトの試合が流血戦となった史実を基に作られた、悲しい若者たち
の映画でした。
「人生に乾杯!」は老夫婦エミルとへディの物語、二人の出会いはハンガリーにナチスが侵攻していた1940年代?にエミルがヘディをナチスから匿ったこ
とでした。
81歳と71歳の夫婦にとって心配事は、夫の腰痛、妻の糖尿病、それと借金取りでした。年金だけで生活できないのはこの国とおなじです。違うの
は・・・。
借金取りが、金が払えないならエミルの蔵書を持って行くと言い出しました。ヘディは二人の出会いのしるしのイアリングを借金のかたに渡してしまいます。
エミルは妻のイアリングを取り返すために、拳銃トカレフを持ってクラシカルな愛車・チャイカで出かけて行きます。
手始めに彼がしたのは郵便局強盗でした。「すみません。この袋に有り金を入れてください。お願いします。」と紳士的?な強盗振りでした。
このエミルの犯罪を捜査するのがアギとその恋人アンドル、失敗ばかりで停職中のアンドルはアギとの関係も浮気がばれてギクシャクとしています。
そんな二人を含む警察との駆け引きでは、エミルが一枚上手でした。
テレビで報道されお尋ね者となった二人でしたが、国民からはよくやったの声援、被害を受けた郵便局の担当者まで紳士的で良い人だったと弁護する始末で
す。
あっちこっちで強盗を働いた二人はイアリングも取り戻し、30年前に交通事故で亡くした子どもの墓に詣で、海を見たことがないという妻のために死出の旅
に向かうのでした。
エンディングでドンデン返しもあり、楽しめる映画でした。
途中から、新藤兼人監督の「午後の遺言状」を思い出しました。設定もまったく違うのですが、杉村春子さんが演じていた女優の友だち(朝霧
鏡子さん)とその夫(観世
栄夫さん)のふたりの姿とダブりましたが、ドンデン返しが救ってくれました。
犯罪はともかく、老人も立ち上がらねばなりません。
年金だけでは食べていけない、食べて生きていけるだけの年金を!というとすぐに「増税だ」と叫ぶ輩がいます。
大企業、金持ちから税金を取ればいい、消費税は食品など日常品は非課税にして贅沢品に物品税をかければよいと思いませんか?ゴルフクラブや都市部の若者
の所有する自動車等などへの課税など、いくらでも工夫はあるはずです。
ただし、為政者が大企業や金持ちの奉仕者か、社会的弱者の奉仕者かによって違いますね。
弱者は弱者に奉仕する政治家を選びましょう。まず、そこから一歩が始まります。
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