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09/09/30 秋深し

 9月も今日で終わ り。関西でも朝夕はめっきり涼しくなりすごしやすくなりました。

 現役時代なら半期末の繁忙期に差し掛かるところですが、責任もない日雇い派遣労働者の今は期首、期末などにも無頓着な生活です。
 先日は物入れを整理し30枚ほどのワイシャツを娘婿に送りました。もうワイシャツを着てネクタイを締めて働くような生活と決別です。こうして物も心も整 理していかねばなりません。

 先日の朝日俳壇に<遺言を認め終へし露の宿(宮崎市・飯島忠夫:大串章選)>という句が入選していました。
 「露の宿」という言葉が難しいです。旅の宿でしょうか?人生ということでしょうか?遺書を書き終えて人生に一つの区切りをつけたということでしょう。
 私の遺言は今はパソコンのハードディスクの中にあります。月に一度は開いて、うれしかったこと、悔しかったこと、裏切ったこと、裏切られたこと、ふるさ とのこと、旅のこと、、、そんなことどもに思いながら書き直しています。
 私の遺言は日の目を見ることがあるのでしょうか?

 いい季節にやりたいこともたくさんあります。
 旅に出たいですね。できたら鄙びた温泉宿に二泊はしたい と思いますが無理なこと高望みです。
 JRグループでは鉄道の日記念の1日乗り放題切符が販売されますから、自転車を担いで日帰りのツーリングぐらいが分相応でしょうか?金沢郊外の温泉でも 巡りましょう。

 もっと本を読みたいです。
鈴木邦男さんは月間30冊を読んでおられるそうです。暫らくは 多読・乱読を心がけようと思います。
 しかし、新刊本は1500円から2500円ほどは高すぎて不安定かつ薄給では何冊も買うことができません。街の古本屋は大阪でも年々少なくなっていま す。インターネットの
アマゾンの中古商品か、日本の古本屋」を利 用することが多くなっています。

 読書の話をひとつ。
 山本一力さんは私と同世代の作家で出世作の「あかね空」 くらいしか読んだことがありません。直木賞を取られた時に、高知出身で苦労を重ねて作家になられ たこと、テレビに出演するために一家で自転車で移動されていたことを覚えています。
 その山本一力さんの「人情屋横丁」を読みました。@お袋の味、親父の味、A江戸歳時記、B想い出の旅の3章から構成されていま す。

 期待外れの一冊でした。
 色々の媒体に発表されたエッセイをテーマごとに並び替えただけのように思えます。
 母と妹の貧しい家庭だったこと、女でひとつで育てられたこと、学校の裏に土讃線が通っていたこと、東京に出て新聞配達をしながら高校に通ったこと Etc.がくどいように出てきます。
 小説は多くの取材もされて緻密に書かれているのに、こん な本の作り方には落胆してしまいました。ちなみに版元は角川春樹事務所でした。

 物書きなどの知識を持っている人は良いですね。
 雑誌に寄稿し原稿料を得て、いくつかまとまれば単行本にして、そのうちに文庫化して印税を得る、一粒で三度も美味しいことです。

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