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09/10/18 映画「あの日、欲望の大地で」

 最近、飲酒の量が 増えています。
 血圧のためにも少し控えなくてはと思いつつも「飲まずに眠れるか」という 思いもあります。

 昨日は、京都シネマで映画を観た後、夕食がてら新京極の「スタンド」という少し レトロな居酒屋で飲んで帰りました。
 狭い店内にタバコの煙が立ち込めています。最近は居酒屋でも喫煙者は少なくなっているのに京都では未だ未だ幅を聞かせているようです。
 若いグループあり、おじさんおばさんのペアあり、私のような一人客ありとバラエティのある客層です。

 ビールはキリン、日本酒は月桂冠と王道?です。食べ物は定食ものやあて (ツマミ)も豊富です。
 まずまずの満足度のお店でした。

 本屋にも立ち寄りました。
 一昨日の大阪の書店でもそうでしたが、平積みされたミシュランの京都・大阪本(ミシュランガイド京都・大阪2010)にまったく人気(ひとけ)がありま せん。
 関西人にはミシュランの格付けで自分の行く店を決めるような権威に迎合しないようです。逆にミシュランの評価を評価しているのでしょうか?
  ミシュランは本を売って儲けているのでしょ うが地元では大幅な売上は望めそうにありません。飲食店のマーケティングより前に関西人のマーケティングができていな かったようです。

 来年度の概算要求額が95兆円を超えたそうです。
 補正予算を見直して3兆円弱を生み出したのとは大違い、省庁からのしっぺ返しをされ政権公約部分が単純に上乗せになったのではと疑ってみてしまいます。
 子ども手当てなどバラ撒きをして「大きくなったら借金返してね」と赤字国債の発行などもってのほかです。それならと消費税の増税などやられてはたまりま せん。

 
赤字国債を発行するより、軍事費の抑制、アメリカ軍に対する「思いやり」予算の廃止、大企業・金持ちへの増税をと先に書 きましたが、加えてガソリンの暫定税率の撤廃、高速道の無料化などの公約を実行しないこと、タバコ税の増税などやるべきことはあるはずです。

  映画「あの日、欲望の大地で」を紹 介します。

 公式ホームページで映画の舞台がアメリカの自転車都市ポートランドと知ったこともこの映画を見る動機になりました。ロードバイクにヘルメットを被った人 たちが遊 歩道のようなところを走っているシーンがありました。アメリカ映画でよく出てくるマウンテンバイクではありませんでした。

 序盤はポートランド郊外のレストランのマネージャーをするシルヴィア(シャーリーズ・セロン)の奔放な性、シルビアを付けるカルロス(ホセ・マリア・ヤ スピク)と少女マリア(テッサ・イア)、夫々に家庭を持つジーナ(キム・ベイシンガー)とニック(ヨアキム・デ・アルメイダ)との情事、メキシコの農場で 農 薬散布の飛行機の墜落事故、少女マリアーナ(ジェニファー・ローレンス)とサンティアゴ(J・D・パ
ド) の恋が絡み合って出てきます。時間軸もずれているようでなかなか理解ができません。

 こんがらがった糸が解れるように中盤からは私の頭の中で一つの物語として像を結んできます。
 乳ガンで乳房を失い満たされない有夫の女と男の恋、母親の挙動を不審に思い行動を探る娘、二人が情事を楽しんでいたのは街外れの砂漠の中のトレーラーハ ウスでした。
 情事のさなかトレーラーハウスの火事で女と男は焼死します。男の葬儀に女の夫は子たちを連れて子どもたちの母を返せと訴えにきます。
 女の娘と、男の息子は次第に惹かれあいます。二人の交際に怒った父親から逃れるように駆け落ちをする二人、飛行機事故ので重傷を負った男は友人に娘の母 親を探し連れ戻して欲しいと、、、

 マリアの笑顔、決意を込めたようなシルビアの一歩、幸せなこれからを暗示させるラストシーンで一気に肩の力が抜けました。
 性描写もしつこくなく嫌なものでなく
良い映画でした。

 夫々の母と父の情事と死、そのために愛に素直になれない二人、映画「いつか読書する日」を思い出しました。
 田中裕子さんと岸辺一徳さんの大人の静かな演技が印象的でした。ロケ地の長崎にも行ってみたくなりました。秋は旅心を揺さぶられることの多い季節です。

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