09/12/03
日米密約、徹底的な解明と責任追及を
昨日ふれた個室
ビデオ店出火事件の死刑判決のことをもう少し書きます。
この事件のように社会的に注目される事件ではマスコミの報道も尋常ではありませ。マスコミは警察(検察)のリークする情報と無責任な人たちの話を集めて
容疑者となった人の人格を否定するような報道を繰り返します。
いまだに警察に取れえられた人は有罪、悪人との意識があるようです。こんな報道を見聞きした一般市民が裁判員として人を裁くのです。予断を持つなという
方が無理なことだと思います。
こんなことも裁判員制度に反対の理由の一つです。
死刑判決を報道する新聞の見出しに、個室ビデオ店の「火災」という表現と「放火」という表現がありました。
メディアが検察側の主張である「放火」という言葉をそのまま使うのは如何かと思いました。
◆見出しで「火災」とした新聞
◇毎日新聞(大阪・個室ビデオ店火災:死刑判決 遺族ら「当然」 小川被告、表情うつろ)
◇徳島新聞(個室ビデオ火災で死刑判決)
◆見出しで「放火」とした新聞
◇朝日新聞(ビデオ店放火殺人、死刑 「16人殺害、命で償いを」)
◇読売新聞(個室ビデオ放火「死刑」 遺族「命帰ってこない」)
◇日本経済新聞(ビデオ店放火に死刑判決 大阪地裁、「身勝手な動機」殺意認定)
◇産経新聞(【個室ビデオ放火】死刑判決にも遺族、「弟は帰ってこない」)
◇時事通信(ビデオ店放火で死刑判決)
◇共同通信(個室ビデオ店放火で死刑判決 大阪地裁「命で償いを」)
一昨日(12月1日)の残日録でマンションのドアポストへの政党ビラ配り
をした人が住居侵入罪で有罪が確定したことを社説で取り上げている新聞が朝日/中日/北海道/信濃毎日新聞の4紙しかなかったと書きましたが、毎日新聞が
12月3日付社説で取り上げていました。
◆毎日新聞「社説: ビラ配布有罪 違和感が残る判決だ」(09/12/03)
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商業ビラも日常的に配られる中、摘発されたのは政治ビラだ。政治活動の自由は、さまざまな権利の中で優先度が高いというのが憲法上の考え方だ。憲法の番
人はその点についても判断を示さなかった。
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優先されなければならない権利、政治活動としてのビラ配りだけが狙われていることが問題だと思います。
日米軍事同盟に関わるさまざまな密約のうち次の4つが「有識者委員会」での調査が開始されています。
@核兵器を積んだ米軍の艦船や飛行機が立ち寄ることを日本が黙認する【核持込密約】
A朝鮮半島有事の際、事前協議なしに米軍が
日本の基地から出撃できる【半島有事密約】
B沖縄返還後も有事のときには米軍の核持ち込みを認める【沖縄への核持込密約】
C沖縄返還時に米国が負担すべき米軍用地の原状回復補償費を日本が肩代わ
りする【沖縄返還時の財政負担密約】
有識者委員会は10年1月中に報告書を提出する予定だそうです。「日米密約調査 国民が納得するものに」(信濃毎日新聞 09/11/29)
密約の多くは密約の相手側のアメリカが存在を認めているにもかかわらず、旧自民党政権がずっと密約の存在を否定し続けてきたものです。これらの真実を明
らかにすることは勿論のことですが、歴代政府の外務大臣などウソをつき続けてきた政治家と、外務省の幹部の責任を是非明らかにしてほしいと思います。
日米密約の公開を求めて裁判で、先の調査対象の密約の一つのC沖縄返還時の税制負担密約について元外務省吉野文六アメリカ局長が「自分が署名した」との
証言が去れました。
沖縄返還協定の交渉で、アメリカが負担すべき土地の現状回復費:600万ドル、海外向け短波放送施設の移転費1600万ドルの合わせて2000万ドルを
日本が支払うことを約束していたそうです。「沖縄密約『私が署名』元外務省局長、存在を証言 東京地裁」(しんぶん赤旗 09/12/02)
当時(1972年5月1日)の1ドルは304円38銭で
換算すると当時の金で60億円超もの金額です。
外務省の役人が自分の判断だけで2000万ドルもの金額の密約を勝手にできるとは思えません。
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