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10/03/12 日 米安保条約を国民的議論に

 毎日、少しずつ書 いているのですがまとまらず更新するのが一日延ばしになっています。

 さて、一昨日の3月10日は 一夜にし て10 万人の命が奪われた東京大空襲の忌日でした。

 第2次世界大戦末期の1944年6月から敗戦までに東京を始め名古屋、大阪、神戸、京都など大都市だけでなく、八幡、那覇、大村、熊本、大分、宇佐、佐 伯、呉、小倉、鹿児島、玉野、川崎、徳山、日立、千葉、浜松、四日市、福岡、静岡、豊橋、水島、各務原、佐世保、岡山、下関、姫路、高松、徳島、甲府、和 歌山、堺、岐阜、仙台、宇都宮、、敦賀、北海道、平塚、沼津、桑名、福井、銚子、津、保戸島。松山、平、徳山、青森、水戸、八王子、長岡、富山、前橋、高 崎、福山、大湊、花巻、久留米。長野、熊谷、岩国、小田原、土崎、そしてヒロシマ、ナガサキへと続きます。地名を見るだけでも軍事施設だけでなく無差別の 爆撃だったことがわかります。これらの空襲(空爆)で50万人以上の方が亡くなられています。

 無辜の市民が住む住宅街を無差別に空爆することは明確な戦争犯罪です。その責任はいつまでも追及されなければなら ないと思いますが、この国の政府はアメリカの戦争責任追及も賠償請求も放棄したばかりか、あろうことか無差別殺戮作戦の首謀者である カーチス・エマーソン・ルメイに1964年、勲一等旭日章を与えているのです。

 この一事をどのように考えても日本は主権を持った国とは思えません。
 アメリカに従属した傀儡の国ではないでしょうか?

 核密約もしかり、歴代の首相は「アメリカから事前に核を持ち込むとの話がないから核は持ち込まれていない」と人を食った言葉で国民にウソをつき続けてき ました。
 宗旨国があると言わないから「ない」とは呆れたことです。核兵器を積んだアメリカ軍の艦船が日本に日本の基地に寄港するたびに核兵器を下ろしてくるとい うことが現実的なものか考えればわかることです。

 9日に政府が発表した日米間の密約問題に関する「報告書」では、核の持込について「秘密の合意」を認めていません。

 「日本政府は、米国政府の解釈に同意しなかったが、米側にその解釈を改めるよう働きかけることもなく、核搭載艦船が事前協議なしに寄港することを黙認し た。日米間には、この問題を深追いすることで同盟の運営に障害が生じることを避けようとする『
暗黙の合意』 が存在していた」「『報告書』は、核持ち込みの密約――核搭載艦船の寄港を事前協議の対象としないという秘密の合意――があったとは、『狭義』であれ『広 義』であれ認めておらず、ここにこそ『報告書』の最大の問題点がある」(「核持ち込み密約否定論は成り立たない 密約の存在認め、きっぱり廃棄せよ」しんぶん赤旗 10/03/10)

 二国間での外交交渉で解釈が違えば(恐れがあれば)、どちらかが譲歩するなどして解釈を統一することが当たり前のことではないでしょうか?
 アメリカはアメリカの解釈で核兵器を持ち込む、日本は核兵器が持ち込まれていないと妄信している。健全な二国間の関係とはいえません。

 アメリカ軍の普天間基地問題は、名護市辺野古のキャン プ・シュワブの陸上部へ移転する案が有力になってきたと報道されています。マスコミや文化人は日 本にアメリカの軍事基地があるのは日米安全保障条約(日米安保条約)があるからだということをなぜ言わないのでしょう?

 日本に駐留するアメリカ軍は日本国民の生命と財産を守ってくれるのか?
 日本にアメリカの軍用基地は必要なのか?
 その基となる日米安保条約は必要なのか?

 マスコミや文化人と言われる人たちは、このような議論を国民の前に提示しないのでしょうか?と思っていたら
森永卓郎さん がマガジン9条の「森永卓郎の戦争と平和講座」の先週号に「日米安保体制か ら考え直そう」と題したコラムを書かれていました。
 その最後の部分を紹介します。

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 せっかく政権交代をしたのだから、駐留米軍が、なぜ日本にいて、彼らが日本のために一体何をしてくれるのかというところに立ち返って、冷静で建設的な議 論を国民全体ですべきではないだろうか。

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 私は日本の対米従属の根幹に日米安全保障条約があると思っています。安全保障が「誰にとっての安全保障」か、議論が深まることを願います。

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