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10/04/12 朝日俳壇、歌壇より

 井上ひさしさん逝 く。
 熱心な読者ではありませんでしたが、すごく残念なことです。大きな喪失感を感じています。
 井上ひさしさんの「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに、書くこと」という言葉が気に入っ ています。

  昨日の朝日新聞の俳壇、歌壇より気になったものを紹介します。

◆朝日俳壇
◇花の下みなうつくしく撮られけり(合志市・坂田美代子:大串章選)
 花の下ではどなたも「それなり」以上に写るもののようです。

◇追ふるごとく追はるるごとく桜狩(横浜市・日下野禎一:稲畑汀子選)
 桜前線は今頃どこにあるのでしょう?

◇乗り継ぎの電車も逃す春の旅(盛岡市・浅利清香:稲畑汀子選)
 今年の春は青春18切符を使った旅ができませんでした。旅心がおさまらないこのごろです。

◇春愁や同じ顔して生きる街(大阪市・坂本守:金子兜太選)
 街中ではみな忙しそうに動いています。

◆朝日歌壇
◇飛び石を正しく踏んで歩むあり石の配置にこだわらぬあり(坂戸市・山崎波浪:佐佐木幸綱選)
 飛び石の配置どおりに踏んで行くか行かないか人生も同様のこと。踏み外した人生を送っているものにとっては「踏み外す」とはこんなことかと変に納得して います。

◇産湯つかうごとくに母を湯に入れるくっくうくっくう鳩鳴く真昼(東村山市・岡本和子:永田和宏選)
 母の介護の毎日が穏やかに穏やかに過ぎていく。

◇止り木に老いたるオウムはつながれて過ぎゆく人に嘆きつづける(沼津市・森田小夜子:馬場あき子選)
 老いたオウムに自分を重ねてしまいます。嘆くのはよしましょう。

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