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10/04/20 朝日俳壇、歌壇より

 「女子」「男子」 という言い方は中学生の言葉使いかと思っていたら、いい年の大人までもが「女子」「男子」などと使っています。変とは思わないのでしょ うか?
 「婦人」という言葉が一時に「女性」と言い換えられたことがありました。「婦」という漢字は女偏に箒という字からなっているので女を家庭に縛るものだと いう理由からだったように思います。滑稽なことです。
 また、「がっつり食べる」と言い方もよく耳にします。下品な言葉のように感じます。「腹いっぱい食べる」の方がよく伝わるようにおもいます。
 言葉は難しいものです。普天間のアメリカ軍基地も「移設」「移転」などではなく「撤去」の精神でアメリカと交渉して欲しいものです。

  昨日(19日)付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇一人来て一人を惜しむ山桜(横須賀市・佐藤博一:大串章選)
 ひっそりと咲く山桜の薄いピンクは風情があって私の好きな風景です。ある年に山の中で桜と出会っても次の年には桜のことなどすっかり忘れている。

◇花あれば酒 酒あれど友消えて(三郷市・岡崎正宏:金子兜太選)
 花には酒ですね。「友が消え」るとは年年歳歳友人が死んでゆくと言うことでしょうか。

◇陽炎へる知多半島を出にけり(名古屋市・山田邦博:金子兜太選)
 今頃の知多半島、渥美半島は菜の花盛りでしょうか、数年前の春に名古屋から知多半島、伊良湖フェリー、知多半島、豊橋と日帰りサイクリングをしたときの ことを思い出しました。

◇夕遍路踏切のある道急ぐ(福岡市・斎千恵子:金子兜太選)
 この句も自分の思い出の風景です。遍路道が踏切を渡るのは阿波でしょうか、讃岐でしょうか。
 歩き遍路なら宿はどうするのでしょう?もう宿は決めてあるのでしょうか?野宿でしょうか?善根宿でしょうか?
 遍路にとって夕暮れは心せわしいものです。

◇はくれんのひどく汚れて花落す(京都市・久世幸子:長谷川櫂選)
 はくれんは白木蓮のことでしょうか、咲いて数日は真っ白なのに日が経つと花びらが風に傷んで黄色くなってきます。落花は花の清楚さとは違い根元を汚く汚 すものです。

◆朝日歌壇

◇「核兵器廃絶」の碑は核積しいくつの艦を見送りたるや(横須賀市・梅田悦子:高野公彦選)
 人の世は「核の持込はない」と国民を言いくるめても碑は真実を見ていた。

◇お手本のように黙ってたっているメタセコイアはきょうもまっすぐ(新潟市・太田千鶴子:永田和宏選)
 黙って立っているメタセコイアは、何のお手本のように立っているのでしょうか?
 実直で寡黙な男でしょうか?

◇春の畑にペンペン草の言葉聴くペンペンサンカクハタケハシカク(福島市・美原凍子:馬場あき子選)
 美原さんの歌は相変わらずリズムがいいです。ペンペン三角、畑は四角、童歌でしょうか。

◇戻れない道のかなたに一本の白樺の木と風の棲む家(福島 市・美原凍子:高野公彦選)
 美原さんはもう一首入選されていました。
 わずか31文字が一枚の絵か、映画の一場面を想像させます。

◇朝までに家族で蝶になりそうだキャベツ丸ごと食べ尽くす 晩(横須賀市・加藤ゆみ子:佐佐木幸綱選)
 キャベツ丸ごと煮込んだ料理でしょうか?「蝶になりそう」なんて冗談を言い合いながらの楽しい晩餐。
 先日、スーパーで不揃いの人参を買い野菜は人参中心の食事です。兎になるかも。葉野菜の価格高騰の折り重宝しています。

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