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10/05/04 朝日俳壇、歌壇より

 憲法記念日の昨日 の朝日新聞に「憲法9条『変えない方がよい』67% 朝日新聞世論調査」(朝日新聞 10/05/02)という記事がありました。
 憲法を変えた方がよい、9条を変えた方がよいという意見が安部内閣当時をピークにして年々少なくなっているそうですが、憲法改正の必要があると答えた人 が相変わらず多数派であることに変わりはありません。

◆憲法全体をみて、いまの憲法を改正する必要があると思いますか。必要はないと思いますか。
◇改正する必要がある 47%(53%)
◇改正する必要はない 39%(33%)
 ()内は09年4月調査時の値

◆憲法9条を変える方がよいと思いますか。変えない方がよいと思いますか。
◇変える方がよい   24%(26%)
◇変えない方がよい 67%(64%)


  5月3日付け朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇敵も味方も山も笑わせゆきしかな(福島市・中村晋:金子兜太選)
 「井上ひさし氏へ」と前書きがあると評にありました。確かに敵も味方も笑わせる人でした。

◇花見して帰れば独り暮らしなり(交野市・遠藤昭:長谷川櫂選)
 華やかな非日常の世界から日常に戻ってみれば独り暮らし、落差が大きいだけに淋しさは一層でしょう。

◇凧揚げの少年風を休ませず(昭島市・しもだたかし:大串章選)
 凧は風の力を受けて揚がっている。凧揚げのうまい人は風の向きを巧みによんで凧を操ります。「風を休ませず」とはそのようなことでしょうか?

◇伝へたき話あり子と雛しまふ(羽村市・寺尾善三:大串章 選)
 母親が娘と雛飾りを片付けているのかと思いましたが男性の句のようです。父親と娘、何を伝えようとしているのでしょうか?ミステリアスな句です。

◇散る花に風の形の見えにけり(福知山市・松山ひとし:稲畑汀子選)
 旗や幟の動きに風の形をみることがありますが、散る花びらに風の形とはきれいなことです。
 裏山の天王山に登ると今でも山桜の花びらが降ってきます。花びらを見て山桜の存在を知ることがあります。句にしたい景色ですがなかなか難しいことです。

◆朝日歌壇
 都市部では過密、その他の地域では過疎という現実、先週に続いて子どもの少ない学校を詠んだ歌が入選していました。
◇合格を喜びつつも又ひとり若き人減る島の現実(香川県・桑名真寿美:佐佐木幸綱選)

◇教員の子どもが一人入学し以後の入学予定者はなし(稚内市・藤林正則:
佐佐木幸綱選)
 入学児が教員の子どもとは皮肉なことです。

◇新入生たった一人の学校の校医となりて検診に行く(志布志市・小村豊一郎:永田和宏選)

◇締切りはありとあらゆるものにあるまだ間に合ふと思いつつ老ゆ(鶴ヶ島市・渡辺隆:馬場あき子選)
 老いてはいつまでに何をしなければならないなどという締切りに縁遠くなります。

◇下叢(したくさ)に淡き光の射すところ射干(しゃが)咲き続く森の中心(なかど)へ(横浜市・水口信静:高野公彦選)
 山歩きをしているとこの歌のような風景にであります。谷地にはシャガの花が、山地にはツツジの花が木漏れ日のスポットライトを受けて輝いています。その 美しさに誘われて高みへと登って行きます。

◇幼子のひとり遊びのごときなり夫に逝かれて後の日(にち)々(加古川市・藤田かなえ:永田和宏選)
 連れ合いをなくした後の生活とはそのようなものになるのでしょうか?

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