10/07/05
朝日俳壇、歌壇より
◆二大政党は二党独
裁
各社の世論調査結果が話題となっています。
菅内閣の支持率が下がったこと、マスコミの消費税増税は止むなしの大合唱にもかかわらず消費税増税に対する反対の声が徐々に増えて賛成意見と拮抗してき
てきたことなど。。。
マスコミの影響力はすごいものです。大方の国民が搾取される側なのに「私は搾取される人たちの側ではない」と思い込まされているのですね。
大企業減税、消費税増税、国会議員の比例の定数の大幅減など民主党が自民党と変わらない政策を掲げています。二大政党になれば第一党と第二党の政策が似
通ってくるのは避けられないことです。
特に比例区の議員定数を削減すると、一票の格差は拡大し、死票が増え弱小政党は存在できなくなります。
二大政党は、二党独裁政治になるのではないでしょうか。
◆街頭演説
昨日、久しぶりに街頭演説を聞く機会がありました。
私の周りには熱心な党員か、支持者と思われる方々、マスコミのカメラも何台か来ていました。
菅首相が吊るし上げだと嫌がっていた党首討論に応じたためにNHKなどでの番組に出演した後の党首が来るとのことでSP
らしき黒服で人相の悪くいかつい体をした男が鋭い目つきで警護してます。
党首ともなると話術も巧みで、迫力のある話ぶりです。朝のテレビ番組での菅首相とのやり取りを早速話していました。
朝のテレビの党首討論を見ましたが、あれだけで菅内閣の支持率は数パーセント落ちたのではないかと思うほどに菅首相は防戦一方でした。
◆空襲の夏
先日の四国新聞に「住民ら平和願い献花/高松市戦災犠牲者慰霊」(10/07/04)という記事がありました。
1944年から1945年の敗戦まで日本の主要な都市はほとんどアメリカ軍の空爆を受けました。皆殺しを企んだヒロシマ、ナガサキヘの原爆投下を含む死
者は558千人(東京新聞調べ)を超えています。
二度と戦争を起こさないように、それぞれが何ができるか考える夏にしたいと思います。
7月5日の朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
入選句や歌が胸に響く週と、余り響いてこない週があります。今週は後者です。
◆朝日俳壇
◇水盗み仏の顔で帰りけり(豊田市・小澤光洋:長谷川櫂選)
私のふるさとは近江盆地の農村です。三反百姓だった生家は主に母が耕していました。4月から7月頃までは田に入れる水で苦労していた母を思い出します。
田の水は地下水をポンプで汲み上げて水路を通して田んぼに配水して行くのですが、貧しい我が家の田んぼはポンプ場に遠いところばかりでした。上流の水路
を開けて我が田に引く、文字とおり我田引水の「水泥棒」をしないとなかなか水を引けませんでした。
そんなことを思い出させる句でした。
◆朝日歌壇
◇砂時計よこに寝かして∞(むげんだい)過去と未来をシェイクしてみる(生駒市・笹川裕史:高野公彦選)
砂時計は横にすれば確かに∞に見えますね。砂の入った方が過去、空の方が未来でしょうか?
◇学校帰り目にとびこんだ黄色い実もみじ苺だ手がとどかない(越谷市・内山豊子:永田和宏選)
私の散策コースとなっている天王山界隈の沢筋でモミジイチゴのオレンジ色の実がたくさんなっています。沢に張り出したような枝ぶりだから枝を引き寄せて
2、3個を頬張っています。また、山中ではヤマモモも盛りのようです。ヤマモモの木は高くてとても手が届きません。落ちているきれいそうな実を口に入れる
と甘い香りが口に広がります。
小学生の歌だそうです。
◇北にふたり南にひとり病める友ありみなづきにみなづきの花(福島市・美原
凍子:永田和宏選)
「みなづきにみなづきの花」、美原凍子の歌は韻を踏んだものが多くあります。
「みなづきの花」はカ
シワバアジサイに似た房のように花のつく糊空木(ノリウツギ)の異名だ
そうです。
◇がらがらの席に微妙な距離を置き君と揺れいし近江鉄道(日南市・稲田博美:永田和宏選)
ふるさとの田んぼの中を走る近江鉄道は、毎月母を見に行くときに利用する電車です。私の乗る週末は余りきれいではない電車に乗っているのは年寄りと子ど
も、高校生ばかりです。こんな車内も恋の歌の舞台になるのですね。
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