10/09/05 永六輔+矢崎泰久「バカまるだし」
しんぶん赤旗の報
じるところによると、「消費税をなくす会」は1990年の発足以来20年間こつこつと増やし8月末で150万人に達したそ
うです。「消費税なくす会が150万会員」(しんぶん赤旗 10/09/02)
菅首相は消費税を10%にと言い、最大野党の自民党も消費税増税を公約に掲げています。民主党も自民党も弱者の味方ではないという証左でしょう。
経済産業省が求める法人税の5%減税で約1兆円の減収となるようです。
さすが、トヨタ労組出身の直島正行経産相だけのことはあります。
消費税は弱者苛めの税金だと思います。政治は少数者や弱者のために行われるべきだと思います。空きカン首相だって言っていたでしょう、最小不幸社会の実
現だと。口先だけなら何とでもいえます。
消費税増税は絶対反対です。
永六輔さんと雑誌「話の特集」の元編集長矢崎泰久さんの対談本「バカまるだし」を紹介します。
この対談は月刊「現代」の05年12月号から06年12月号に連載された「人生道中膝栗毛」に加筆されたもので、対談時には永さんと矢崎さんは72歳
(二人は同い年生れ)の「老」人ですが、意気軒昂に世相を斬っています。
◆カネを払って観る
永さんは、商売柄よく芝居を観られるとのことですが、矢崎さんに「知り合いの芝居に行っても、途中でよく帰るでしょ」と
突っ込まれています
永さんは年寄りには残された時間が少ないから不義理することも大事だ、お金を払って観にいっているのだからいいでしょうと返されています。
私は映画をシニア割引で観ていますが、映画も芝居も正規料金を払って観るという人のことを聞いたことがあります。作られたものにはそれなりの対価が必要
なものです。私もお金があれば製作者に敬意を表して正規料金で観てみたいものです。
◆666
弁護士の紀藤正樹のTwitterの呟きに「今見たらフォローが『666』 ヨハネ黙示録の悪魔の数字」というのがありました。
(対談当時の)2006年は皇紀2666年、666は不吉な数字なんだと矢崎さん、昔梅毒の薬にも「666」というのがあったそうな。
六という数字は博打では嫌われる数字で、ヤクザの世界では「てめえ、六の字だぞ」といわれると簀巻きにして殺されるそうです。これは「南無阿弥陀仏」の
6字からきているとのこと。深い。
◆お車代
矢崎さんは、早坂茂三秘書を通じて田中角栄氏が会いたいというので会ったそうです。その時の角栄氏は「とても魅力のある男」だった。早々と帰るつもりが
ご馳走になりお車代まで受け取った。1万円位だろうと思っていたのにズシッと重いので見てもいいかと言ってみると100万円くらい入っていた。百万円もタ
クシー代を使ったら九州とか北海道まで行ってしまう。車代というのはそういうものではないだろう」と返した。
その後、早坂氏は「矢崎はすごいヤツだ。他のジャーナリストはみんなもらった」と言っていたそうです。
政治家のカネをもらったジャーナリスト(呼ぶのも憚れるマスコミ屋)が相手に不都合なことを報道しないことは当然のこと、魚心あれば水心です。
◆テレビは真実を伝えない
「テレビは真実を伝える」というのは嘘。
テレビは映像だから映っているものは真実、隠しようがないという人もいるでしょうが、報道したいところだけを切り取った映像がすべてを表しているはずが
あります。
私がもっとも作為的だと思うのは街頭インタビューです。普通の庶民に語らせて製作者の意図どおりの映像だけをつなぎ合せて世論を操作しています。
◆松元ヒロさん
永さんは昔ラジオ番組で憲法を延々と読まれたことがあり全103条の朗読に2時間半かかったそうです。
矢崎「以前からかねがね思って思っていたんだけど、舞台でさ、永さんが憲法をひたすら読み上げて、その横で松元ヒロさんがパントマイムをやると面白いと
思っていたの」
ヒロさの2時間半のパントマイム、実現すれば是非観てみたいものです。
◆宣伝か、報道か
テレビでは、宣伝か報道かわからない報道番組が横行しています。通販番組はその最たるものです。
バラエティ番組で飲料水のラベルにモザイクを掛けるテレビ局が堂々とメーカーの工場見学を無批判に垂れ流しています。
NHKでもスポーツ中継ではスタジアムの広告はそのまま放送しています。民放のそんな映像は広告代理店が細かくチェックしてスポンサーに報告しているそ
うです。
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