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10/09/15 朝日俳壇、歌壇より

 まずはマスメディ アの皆さんに「おめでとう」の言葉を。
 マスメディアの「反小沢」のキャンペーンが功を奏して、空き缶首相の続投が決まりました。
 「『世論』を反映とマスコミ。『世論調査』を反映の間違いだな。(哲」(清水哲夫「新・ 増殖する俳句歳時記」より)

 菅続投で、法人税の引き下げ、消費税の増税、国会議員の定数削減、普天間基地の辺野古への移転、、民主主義に反することばかりで何も良いことはありませ ん。菅内閣はアメリカと官僚に支配された傀儡ポチ内閣でしかありません。

 さて、更新が滞りがちです。
 先週から働き初めて1週間、疲れが溜まってきているようで、帰宅後一杯飲むと即爆睡してしまいます。数ヶ月の怠惰な生活の澱が抜けるまでもう少し時間が かかりそうです。


  12日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇少年の瞳(め)となり仰ぐ鰯雲(神戸市・日下徳一:稲畑汀子選)
 空を仰ぐことが年々少なくなっているような気がします。
 秋になり高層の雲が風紋のような形を作っています。瞳を「め」と読ませることが私には目障りでした。

◇蝿叩き名人の妻起きてきた(養父市・足立威宏:金子兜太選)
 選者は「こうした細君は珍しくはないが、「起きたきた」が愛嬌を呼び、夫が眼を細めてその姿を見ている様子が見えてくる。農家のにおいも」と評されてい ます。
 兜太先生の選句は難しい句ばかりと思っていましたが、こんな句も選ばれるのですね。現在「金子兜太の俳句入門―鑑賞する楽しみ つくる愉しさ」を読んで勉強中。

 また、兜太先生は朝日俳壇と同じ紙面で、朝日俳壇が4人の選者が一堂に会して全国共通の紙面に掲載されるようになって40年、それを記念して4人の選者 からそれぞれ3句が寄せられいました。そのなかで兜太先生の一句。

<四人の男女寄りて笑つて残暑かな>

◇トンネルの戦後の匂い残暑かな(明石市・井手本恭子・金子兜太選)
 この句はトンネルに戦後の匂いを重ねていますが、私のトンネルへの思いは戦前、あるいはもっと古いものとの印象があります。例えば廃線跡のトンネル、マ ンボと呼ばれた通路、琵琶湖疎水等など、日本が近代化されるころの鑿の跡を思います。

◇問題は君の冷房嫌いなり(深谷市・渡辺智恵・金子兜太選)
 例えば「問題は君の饅頭嫌いなり」のように「○○嫌いあるいは好き」と変えて詠むこともできるかと思いましたが、今年の夏には「冷房嫌い」が一番しっく りときました。

◇原爆の万分の一の残暑かな(町田市・伊東朔風・長谷川櫂選)
 原爆の熱線と残暑を比べるのもなんだかなと思いました。
 原爆の中心部の温度は1000,000℃、地表でも3,000〜4,000℃だといわれています。人を殺す兵器の出す熱線と自然界の暑さを比べることに は抵抗があります。

◆朝日歌壇
◇住職の戻れば朝昼夕洗う白衣(はくえ)白足袋まだ続く夏(松阪市・こやまはつみ;永田和宏選)
 お寺のお嫁さんでしょうか?
 棚経に出て帰る度に着ているものを洗っている光景が眼に浮かびます。坊さんも「坊主丸儲け」ではないようで。

◇無風の夜眠れぬ子を抱きブランコへここだけに吹く風を求めて(東京都・黒河内葉子:佐佐木幸綱選)
 我が家の子どもは双子で、夜は私と相方でそれぞれ一人を分担して寝かせていました。寝付かない夜は抱いて電車の往来が見える土手の風を受けながら寝かし つけたことを思い出しました。
 そんな子どももそれぞれ2人の子持ちをなり子育て真っ最中です。

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