10/10/26
朝日俳壇、歌壇より
民主党は企業献金
を受け入れることにしたそうです。「民主、企業・団体献金を受領へ 自粛から一転、再開」(朝日新聞 10/10/26)
昨年の夏、民主党が政権公約や政見演説などでした普天間のアメリカ軍基地の国外移転、後期高齢者医療制度の廃止、労働者派遣法の改善等々、国
民との約束は反故にされるばかりです。
自民党と何も変わりません。変革の期待をさせただけ罪は大きいのではないでしょうか?
25日付けの朝日
新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇あのころは運動会に魳鮓(福岡市・鹿毛寛久:長谷川櫂選)
魳(かます)鮓がどのようなものかわかりませんが、運動会は子どもだけでなく家族にとっても晴
れの日ですから、晴れのご馳走を母親が作ってくれたのでしょう?
私の子どものころは玉子焼きが入っていたくらいでしょうか?島田洋七さんの「佐賀のがばいばあちゃん」では、運動会に弁当を持ってこられない子どもに教
師が「腹を壊した」と自分の弁当を子どもに与える場面がありました。
ちなみに魚偏に教師の「師」という字を引っ付けると鰤(ぶり)、右側だけだと魳(かます)と大きな違いです。
◇天高し洗濯機の海荒れてゐる(稲城市・日原正彦:長谷川櫂選)
こんな句がよいですね。
詠んでみたいな。
◇アパートの中の秋の灯電車過ぐ(大阪市・竹内宗一郎:大
串章選)
線路際のアパートに通り過ぎる電車の灯りが入ってくるのかと思っていましたら、選者は「線路沿いのアパートに秋の灯が点っている。わが家の灯を思ってい
る乗客もいる」と評されています。
私はアパートからの視点、選者は電車からの視点です。
◇曼珠沙華薙ぎ倒したきゆふべあり(三豊市・磯崎啓三:大串章選)
曼珠沙華(彼岸花)は木切れで一刀のもとに切り捨てたい衝動に駆られるものです。「薙ぎ倒したい夕べ」に何があったので
しょう?
◇出遅れし秋の走つてをりにけり(福知山市・宮本幸子:稲
畑汀子選)
出遅れた秋が追いつき、追い越したような今日の気候です。木枯らし一番が関西でも吹いたとか。
擬人化が利いていますね。
◇街中が金木犀にうなさるる(柏市・宮本次雄:金子兜太選)
ここ数年、木犀など香りの強い花の匂いが鼻につくようになりました。
そんなにまで自己主張しなくてもと思います。
◆朝日歌壇
◇イヌタデが片辺(かたへ)に続く山の道娶らぬをとこ多き日本(福岡市・大西隼人:高野公彦選)
娶らぬではなく、娶れない男性が多くなったのではないでしょうか?
◇国勢の職業欄に「無職」なく「家事」従事者に分類さるる
(立川氏・本橋芳男:永田和宏選)
国勢調査で国勢が正しく反映されているのか疑問に思っています。
最近、マスメディアは報道しませんが、高齢者の所在不明者は無くなったのでしょうか?
◇身のうえを問わず語らず昨夜(きぞ)逝きし隣のベッドは真平(まったいら)なり(立川氏・山崎蓉子:永田和宏/馬場あき子選)
ベッドは真平ら
◇苦しみのある世におりて苦しみのなき世にゆきし人をあわ
れむ(三原市・岡田独甫:馬場あき子選)
死んだ人が還って来ないのはこの世よりあの世が住みやすいからなどという小話もどきがありますが、この歌も可笑しみがあります。楽になった死者を苦しい
この世に残されたものが憐れむとは。
◇豪酒なる父なき後の徳利は今夜満月芒穂を挿す(宮城県・須郷柏:馬場あき子選)
酒豪の父が残した徳利を一輪挿しにして月見をする、そういう父でありたいと思っていますが。
|
|