Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back  Haiku  Photo Mail Archives Twitter  Next→

11/02/01 雪見行

  早や2月、無為に時が経つような生活ぶりです。

 現代俳句協会のインターネット俳句会の成績も散々でした。投句した5句のうち下記の2句が1点句という結果です。

◇北山のあたりは時雨独り酒
◇冬薔薇おまえもひとり

 1月末が回答期限だった労働条件の改善は、9時から9時の24時間勤務(労働時間14時間)から17時から9時の16時間勤務(労働時間14時間)にす ると会社も仮眠時間は労働時間であることを認めました。
 しかし巧妙に賃下げをするなど姑息な態度です。その上実施は4月から、今までの未払い賃金の清算はしないなど許せません。会社に再検討するように回答し ました。

 馬鹿な会社が労働者に学習させるということ を実感するこの頃です。

 3シーズンほど青春18切符を使わず旅に飢えていました。どこ かに出かけたくて越前蕎麦を食べに日曜日に大雪の福井に行ってきました。今回はJR西日本が発売している「関西ワンディパ ス」(2900円)という切符を使いました。

◆出発
 荷物はKIOSKで買ったウィスキーのポケット瓶とチョコレートだけ。
 京都から新快速の敦賀行きに乗車し窓際の席に座りちびりちびりとウィスキーを飲みながら旅気分を楽しみます。
 乗客はほぼ満席、スキーや山歩きの人たちが目に付きます。

◆敦賀
 湖西線経由の電車は左手に雪を被った比良山系、右手に白波の立つ琵琶湖を見ながら順調に進みます。
 大津辺りまで晴れていたのに今津駅は雪の中、北陸線に入ると吹雪いてきました。敦賀駅は猛吹雪、日本海を見に行くつもりでしたがアーケードが切れた歩道 は新雪に足を取られます。結局少し歩いただけで駅に戻り金沢方面行きの普通電車を待ちます。
 今庄駅でポイントが変わらないとのことで、ホームには特急サンダーバードが止まっています。普通電車はこの後に入線するのこと。

 40分ほど遅れて出発です。
 長い長い北陸トンネルを抜けると屋根の上に1m以上もの積雪があり、降雪はますます激しくなってきます。

◆今庄
 今庄の町は、雪下ろしデーとのことで屋根の雪が道路にうず高く下ろされています。雪下ろしデーには除雪車も通らないそうです。
 今庄駅から数十メートルの北国街道に行けそうもありません。
雪掻きがされていない細い道を踏み跡を頼りに蕎 麦屋「ふる里」に向かいますが、雪に埋もれたお店は休み、もう一軒の「忠兵衛」に雪下ろし作業中を避け雪まみれになりながらたどり着きます。

◆忠兵衛
 店内の座敷には家族連れが1組、カウンターにおじさんがビールを飲んでいます。
 お酒とおろし蕎麦2杯を注文、ぬる目の燗酒で体を温めます。小ぶりのおろし蕎麦は大根の辛味欠けましたがそこそこの味でした。「ふる里」の休業が悔やま れます。

 今庄から武生に向かおうとしますが、上下線とも大幅に遅れているので敦賀に戻ることにします。

◆ヨーロッパ軒
 遅れ遅れの電車に乗り敦賀に戻り、敦賀では有名なヨーロッパ軒でカツ丼を食べようとまたまた雪の中を向かいます。
 お店は大衆食堂の雰囲気でウエイトレスはおばさんばかり、席につくと水ではなくて小さなやかんとともにお茶が出てきます。何ともレトロです。
 メニューにある「パリ丼って何?」と訊くと、メンチカツ丼だとのことカツ丼を諦めてパリ丼をいただきます。
 出てきた丼にはどっしりとご飯が詰められています。普通の飯茶碗なら4杯分くらいありそうです。メンチカツ3枚の上から甘めのソースが掛けられており味 はまずまずでした。お腹一杯になりました。

◆岐路
 電車は相変わらず遅れています。満腹でビールを飲む気も起こりません。
 敦賀折り返しの新快速に乗車、この電車も湖西線経由なので近江塩津で米原経由の電車に乗り換えます。
 木ノ本駅にはSLが止まっていました。観光用に客車を引いているようです。沿線にはカメラ小僧やおやじが大勢カメラを構えています。

 電車が南下するとどんどん雪が少なくなっていきます。
 電車で2時間足らずの距離で信じられないくらいの気候の違いです。
 雪国に住む人と温暖な地域に住む人では気性の違いがでてくるのは当然と思える小旅行でした。






inserted by FC2 system