11/05/02 朝日俳壇、歌壇より
天気予報の雲の流
れを見ると放射能の塵の流れを見るようで恐ろしい、大陸からの黄砂を見ると放射能の塵はもっと軽くもっと遠くに運ばれているだろうと恐ろしくなります。
さて、私はオサマ・ビンラディンという人物がどういう人かよく知りません。アメリカはこの反米主義者をテロリストと呼んでいるようですが。
例えアメリカがいうように彼が極悪人であっても、一国の大統領が誇らしげに「米国が実施した作戦で殺害した」とテレビで話しているのには嫌悪を感じまし
た。
歌手のクミコさんは「どんな相手でも 人殺しを誇らしげに報告する大統領 違和感持つのはいけないことだろうか?」kumiko926と
つぶやいています。
アメリカにとっての悪人には裁判を受ける権利もないようです。
そしてオサマ・ビンラディンの殺害を知ったアメリカ国民は[USA!USA!」と歓声を上げているようです。
また、Titterでのつぶやきを紹介します。
きっこのブログのきっこさんは「きっと東京大空襲の時も広島や長崎に原爆を落とした時も本土のアメリカ人たちは「USA!USA!」って熱狂してたんだ
ろうな」@kikko_no_blogと
つぶやいています。
こうしてまた憎悪の連鎖は拡大されていくのでしょう。
5月2日付け朝日新聞の俳壇、歌壇から気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇さくら掃く無粋な人のをりにけり(大阪市・小玉ヒロ子:稲畑汀子選)
俳壇は相変わらず花鳥諷詠の句でしめられています。
そんな中の一句です。
個人のお宅の庭に植えられた桜の木でしょうか?自宅前の道路をきれいに掃くのは大変なことですが、確かに無粋なことと思ってしまいます。人は自分勝手な
ものですね。
◇ゆるされよ甲斐路に花の咲き満ちし(山梨県市川三郷町・
笠井彰:金子兜太選)
震災詠から一句。
甲斐の国は桃の花盛りなことでしょう。昔々、丘陵地の花盛りの桃畑を見たことを思い出しました。
そんな満開の花を恥じなければならない不幸。
◇夫惚け抱きしめてゐて暖かし(吹田市・笠行信子:金子兜
太選)
こういう夫婦、いいですね。
羨ましく読ませてもらいました。
◆朝日歌壇
俳壇と違って歌壇には被災地からの歌が並んでいます。
◇それでも春は巡り来てけぶるがに咲くふくしまのうめもさくらも(福島市・美原凍子:高野公彦選)
美原凍子さんの作品、四季の移ろいも自然、地震も自然、哀しい自然です。
◇春淋し余震のつづく日本の死者も生者もさくらの花も(城陽市・山仲勉:高野公彦選)
みんな淋しい。
◇ありふれた日々のけしきをよむこともあの地震からためら
いながら(ひたちなか市・沢口なぎさ:高野公彦選)
自分でも俳句もどきを作っていますが、花は美しいと詠むことに抵抗があります。
3月11日以降、被災地でもない人がうつになったりすることば多いそうです。
◇みんなさ迷惑かげっから水飲まねようにしてんだ−ええがら飲まっせ(福島市・斎藤一郎:永田和宏選)
避難所でのことでしょうか、「水を飲むとトイレが近くなる。出入りに人の迷惑になるから水を飲まないようにしている」と語る老人、「そんなこと気にしな
くってよいから飲みなよ」とダンボールの向こうから。
◇金持ちの偽善と言いし人かなし有難う孫さん遼君イチロー
選手(陸前高田市・小手川唯:馬場あき子選)
選者によると作者は高校三年生だそうです。
私は著名人の寄付行為は売名、偽善と思うことがあります。
ただ、脱原発を主張する孫さんと石川遼さん、鈴木一朗さんを同列にはおきたくありません。
◇原発に反対の署名集めしは正しかりきと古希過ぎて知る(横浜市・関口佳子:佐佐木幸綱選)
立派です。正しいことをされてきたのだと不幸にも証明されてしまいました。
誰かがこんなことを書いていました。
数十年前からの反原発を主張して来た人と3月11日以降に転じた人とを区別したり、反原発と脱原発を区別するのは正しい運動ではないと。
私は反と脱、古くからの運動家と俄か運動家をどうしても区別してしまっています。運動は難しい。
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