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11/06/12 小 出裕章「原発のウソ」
 1週間ほど、イン ターネットの環境が使えなくなっていました。それほどとは思っていなかったのですが、完全にネット依存症を患っているようです。

 ネットが繋がらなくなった原因は、自宅のネットワークに新しいデバイス(ipod touch)を接続しようとして、無線LANルーターの設定を弄ったことのようでした。
 プロバイダーの窓口に電話を架けて親切なオペレーターの指導でipod touchまで接続することができました。

 ホームページやブログの更新や人様のブログの閲覧、調べ物等など、ネットワークに繋がっていないパソコンはワープロ代わりに使うしかありません。ネット が繋がらない間に住んでいる集合住宅の管理組合とメールをやり取りしなければならないことがあったりとインターネットにどっぷりと首まで浸かっている自分 を改めて認識しました。

 昨日は、大震災、大津波、原発事故から3ヶ月目の日、各地で「反」「脱」「非」など色々な原発に反対する集会やデモが行われました。京都か大阪のデモに 参加したかったのですが、所用でどうしても参加できませんでした。大きな盛り上がりだったようですがマスメディアは相変わらず、矮小化して報道していまし た。

 京都大学原子炉実験所の小出浩章さんの活動を紹介する「小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ」が都合で更新ができなくなったと告知されていました。残念なことですが、努力しないで読ませてもらっているのですから、こういうこ とがあってもしようがないのですね。

 さて、小出さんの新刊
原発のウソ」を簡単に紹介します。
 福島の原発事故以降の6月1日に初版が出ていますから、内容は「被曝から身を守る方法」など身近な話題ばかりです。

 YouTubeなどで見る小出さんは誠実で人間愛に満ちた人柄が著書にも現れています。
 放射能汚染地域に住んでいる人たちは強制非難をさせられているが、汚染地域に住み続けている人もいるし、また、これから汚染、被曝を承知で帰ってくる人 たちもいるでしょう。小出さんはこれらの人を非難するのではなく、汚染地域に住むかすまないかは人間としての当たり前の権利で、行政はそこに住む人の生活 を援助しなければならないと言われています。

 前にも紹介した「汚染した食物は捨てないで老人が食べ、子どもたちには汚染していない食物を」と、安全な被曝量はないこと、若ければ若いほど被曝の影響 を受けやすいことを強調されていました。

 私は無知でよくわからなかったのですが、受精した2つの細胞が父と母の遺伝子を受け継ぎ、遺伝情報をコピーしながら分裂を繰り返して60兆の細胞になっ ていくのだそうです。放射能はその遺伝情報に傷をつけるのだそうです。

 1999年9月に起こった茨城県東海村で起こったJCO事故で二人の方が亡くなられていますが、人間の体が内側から破壊されていく様子を読むには勇気が いりました。まるでホラー映画の一場面のような状況だったそうです。

 小出さんは原子力の研究者として原子力に「平和」利用などないことを40年も前に気づかれ、反対運動をして来られました。
 私は無知の所為もあり、原発や原子力の「平和」利用に積極的に反対運動をしてきませんでした。未だにデモにも参加できない体たらくです。
 著書の冒頭にこんな一節がありました。

 「起きてしまった過去は変えられないが、未来は変えられる」

 何から始めたらいいのかわかりませんが、最初の一歩を出さなければと思わせる本でした。
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