11/06/15 朝日俳壇、歌壇より
「非核」の立場で
ありましたが、結果として全国に54基も作られていました。
積極的に原発の建設に反対してこなかった私には、今度のフクイチ事故の責任の一旦があるように思え落ち込んでいます。
核の「平和」利用などまやかしでしかありませんでした。
12日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇から気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇観覧車人を掬うて夏空へ(平塚市・日下光代:長谷川櫂
選)
確かに。
◇大いなる山気濡らして滝落つる(長野市・縣展子:大串章選)
「大いなる」がどんな滝だろうと思わせます。
住まいの近所には名前の付けられた滝が2個所、名もないものが一つあります。
何れも小さな滝ですが、滝の下まで下りるとイオン(よく分かりませんが)の被るようで気持ちのいいものです。
◇囮鮎裏切ることに一途なり(東京都・長谷川瞳:大串章
選)
釣りをしませんが、鮎釣りの囮鮎は仲間の鮎を裏切るために一途なのでしょう。
一読では、囮鮎が釣り人を裏切ろうとしているのかと読んでしまいました。
◇桐の花村は今でも十三戸(富士宮市・若林和司:稲畑汀子選)
十三戸しかない村は未だに十三戸、廃村ともならずかといって誰かが越してくるのでもない、そんな村には桐の花が似合うのでしょう。選者は「開発されない
まま十三戸の家々が立ち並ぶ過疎の村。桐の花の美しい自然豊かな情景」と評されていますが、「開発されないまま」は当たらないような気がします。
◇口内炎いつもトマトの旬のころ(東京都・山口照男:稲畑汀子選)
そのとおり。トマトを見ると口内炎を思い出します。
◇玉葱に雨の近づく匂ひかな(四日市市・盛野たね弘:稲畑
汀子選)
無人販売のベニヤ板の上に玉葱が並ぶ季節となりました。
◆朝日歌壇
◇刈り捨てる生茶の匂い嗅ぎながら農の人嘆く原発汚染(三
重県・喜多功:馬場あき子選)
1000キロも離れた九州でも茶葉から放射能が検出されたそうです。当たり前といえば当たり前のこと。全地球が福島の原発の放射能に汚されています。
どこぞのマスコミ芸者が「日本より西にある中国や韓国が福島の原発で騒ぐのは馬鹿だ」と言っていましたが、チェルノブイリの放射能が日本に降り、数週間
後に地球を一周して再び日本に降り注いだことがありました。
◇「原発に馬も豚っこも牛も皆殺(や)られちまっただ どうしよもねべ」(神栖市・寺ア尚:佐佐木幸綱選)
「福島で被災した兄の電話でのつぶやきだ」と紹介されています。
そして、故郷を追われることになるのでしょう。
◇原発のCMに出てたあの人が災害募金を訴えている(千葉
市・愛川弘文:佐佐木幸綱選)
原発のCMに高額?の出演料で出ていた輩は、その面を平然と世間に晒しています。
まあ、金儲けのためにはパチンコにキャラクタを売ったり、サラ金や如何わしい宗教の片棒を担ぐことなどなんとも思わない輩ですから放って置くしかないで
しょう。
ただ、マスメディアはこんな輩を使ってほしくありません。
◇職質にパン、水、カメラみせた後半壊の家へ重きペダルふむ(奥州市・及川ゆき野:高野公彦選)
被災地の自分の家に帰るために職質を受けなければならないとは。
◇大津波に先月嫁ぎし娘は呑まる嫁(ゆ)くんじゃなかった
嫁かせるんじゃなかった(新潟市・丸山一:永田和宏選)
こんな悲劇がいくつあったのでしょう。
◇遮断機の向こうにひとり佇ちてをり見知らぬ人のごときわが夫(東京都・長谷川瞳:永田和宏選)
よく理解できませんが、映画の一シーンを観るのような気にならせます。
「見知らぬ人のごとき」夫が不思議です。 |
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