11/12/05 朝日俳壇、歌壇より
大阪府知事選挙、
大阪市長選挙のショックから中々立ち直れずにいるうちに12月になってしまいました。
さて、久しぶりに散らかった部屋の片付けをしました。
今頃になって夏物と冬物を入れ替えたり、不要?となった自転車(ランドナー)を涙ながらに処分したりと久しぶりの片付け仕事でそこそこ人の住む場所とな
りました。
来週には長野への旅も予定しており、忙しさと楽しみの中に怠惰な私がいます。一週間ぶりの更新です。
朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇日記買ふところを友に見られけり(栃木県壬生町・あらゐひとし:長谷川櫂選)
日記を買うという行為はちょっと人には見られたくないなのでしょう。買い物にはその現場を見せびらかしてもよいものと、できれば見られたくないものと2
種類あります。男の私などスーパーでの買い物姿など見て欲しくもありませんが、文房具店や本屋での買い物姿は見られても気になりません。
◇肩出して大根らしくなりにけり(松江市・三方元:大串章選)
そうそう、大人?の大根てみな肩をいからせていますね。
◇山眠り山家も眠るごとくあり(由布市:立川さよ子:稲畑汀子選)
私は山家を「やんべ」と読みましたが、「さんか」「やまが」などどう読むのでしょう?
◇繭となる妻はゆっくり着ぶくるる(三沢市・阿久津凍河:金子兜太選)
「繭となる」とはどのような比喩なのでしょう。着膨れて繭のように丸くなるということではなく外部との接触をしなくなることでしょうか。
◆朝日歌壇
◇前髪のカールはだぶjん取れるだろうそれでも強く踏みたいペダル(さいたま市・五十部麻:佐佐木幸綱
◇夕焼けの尻尾追いかけペダルこぐ我を落ち葉が追いかけてくる(さいたま市・五十部麻:永田和宏選)
同じ作者の自転車の歌が二人の選者から選ばれていました。
私は前の歌(前髪のカールは・・・)が好き。
◇闇深き丹後の海の漁り火が少なくなって夜が更けてゆく(生駒市・宮田修:佐佐木幸綱選)
海辺で住んだことがないので憧れる景色の一つが漁火の見える冬の海です。
ああ、旅に出たい。
◇上の指示と下の現実噛み合わず私は夜のジョギングをする(東京都・森住洋子:高野公彦選)
上は下の現実ばかりを思いやっていては指示ができないのでしょうが、中間管理職は上の事情も下の事情も知るだけに辛い立場にいます。
◇分水嶺こえきし村にやはらかな光かへせる干し柿ならぶ(鳥取県・中村麗子:高野公彦選)
峠と分水嶺が好きです。
この先は他国、また山があるのか、海が見えるのか、とにかく一山越えた安堵と期待。
◇ならばなぜ会ってくれるの喉元の出かかる言葉呑みて逢う(横浜市・中西紀子:永田和宏選)
こんな恋愛をするほどのエネルギーはもうない。
◇君と居たわずかな日々のリビングのきみの居場所に冬の火が差す(相模原市・飯澤いね子:永田和宏選)
続いて恋の歌?別れの歌?
ホークソングの歌詞の一節のようです。
◇三陸j沖の海の寂しさ土佐沖に戻りし鰹の放射能調査(四万十市・島村宣暢:馬場あき子選)
東京電力が発表しようと隠そうと、放射能に汚染された水は海を汚し続けています。今はさかんに農産物の汚染が報じられていますが、海の汚染はもっと酷く
海産物の汚染が早晩報じられることでしょう。
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