11/12/24 松代温泉
原子力発電を使わ
ないと電気が足りないと電力会社はプロパガンダを展開しています。
当社はこれまで、供給力の確保に最大限の努力を尽くしてきましたが、現在定期検査中の原子力発電所が再稼動できない状況が続き、加えて現
在稼動中の原子力発電所が予定通り定期検査に入ると、今冬の需給状況は大変厳しくなることが見込まれるため、今夏に引き続き、今冬においても、お客さまに
節電のお願いをせざるを得ない状況となりました。
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上は関西電力の節電を呼びかける文章の書き出し部分です。
「定期検査中の原
子力発電所が再稼動できない状況が続」いているために、電力が不足するという理屈のようです。
まるで「原発は要らない」という国民の声のために電力が足りなくなると言わんばかり、電力を供給するという電力会社の社会的責任を擦り替えるような言い
方は国民を舐めているとしか思えません。定期検査は法律で決められたこと、想定内のことです。
また、東京電力が福島第一原子力発電所の事故時の初動状況を、野田首相が「事故の収束宣言」をしたこの時期に発表しました。福
島第一原子力発電所事故の初動対応について(11.12.22)
事故の原因が
地震ではなく津波であったことを「証明」するためのものでないか十分に読みたいと思います。
さて、節電、節電という時季に各地ではイルミネーション
の花盛り、この風潮は
如何なものでしょう。
原発の事故があるなし、原発があるなしに関わらず電力ばかりでなく浪費は慎みたいものです。
さ
て 、長
野への旅のこと、もう少し書きます。
前回は、上田から迷いながら松代の大島博光記念館を訪問、大島博光さんの奥さんのこと、お子さんのこと、活動などを説明し貰ったところまででした。ぞう
長居を謝して、松代町中心部にある「松代象山地下壕」に向かいました。
先の大戦末期の1944(昭和19)年11月11日11時に着工しから敗戦の8月15日まで、松代の象山、皆神山、舞鶴山では天皇を匿うための地下壕が掘
られていたのです。
地下壕を掘るのに駆り出されたのは、地元の住民や朝鮮人が延べ300万人、食糧難や過酷な労働で多くの人が犠牲となったことでしょうが、犠
牲者の数も明らかではありません。
この地下壕も「埋めてしまえ」という人たちもいて荒れ放題になっ
ていた時期もあったそうですが、歴史的遺産を次代に伝えねばという人たちの熱意で、長野市が管理し一部が公開されています。
壕内に入ると外気よりいくらか暖かですが、奥に進むにつれて気のせいか息苦しくなってきます。岩肌にハングル文字で書かれたものが残っているところもあ
りました。
何人の人の血と汗と涙と命がこの壕内で消えていったことでしょう。
地下壕を出ると13時30分を過ぎています。めざまし食
堂の朝食たっぷりだったせいか、この時刻になってようやくお腹がすいてきました。
松代中心街には小洒落た食事処がありましたが、なかなか食指が動きません。思いついたのは大島博光記念館に併設?された「はなや」に戻ることでした。
14時までの昼食営業ぎりぎりで入店、暖かい窓際の席で地卵の卵丼とコーヒーをいただきました。素人料理の素朴さの残る食事でした。
再び、松代市街に戻り、今夜の宿・国民宿舎「松代荘」に荷物を預けに立ち寄りました。郊外にある平屋建ての小奇麗なところでした。ロビーには多くの客が
います。(後で分かったのですが、日帰り温泉のお客さんのようでした)
フロントに荷物を預けて町の散策に出かけます。
小さな町ですが、俗に言う「小京都」風な落ち着いた風情です。酒蔵、味噌醤油蔵など訪ねてみたいのですが、これ以上荷物を増やせません。
ところで、佐久間象山がこの地の出身で象山という山がありその麓に地下壕が掘られているのですが、学校で習ったのは「サクマ・ショウザン」だったのです
が、現地では「ゾウザン」と呼んでいました。
長い間、間違って覚えていたのです。
16時を過ぎると急に寒くなってきます。自転車で町内をほぼ隈なく回りました。この町は歩いて回るのに適しているのかも分かりません。自転車では速過ぎ
る。
16時30分、松代荘にチェックインしました。
自転車を従業員入口付近にでも置かせて欲しいというとフロントのメンバーで相談してくれた結果、フロントのバックヤードで管理してくれるとのこと、恐縮
しながら言葉に甘えました。
荷物を持って(断って自分で運びましたが)、部屋まで案内してくれるような都市ホテルのようなサービスです。
お風呂は日帰り温泉用の他に宿泊者用が別にありました。早速、一番風呂のように綺麗な風呂に浸かります。無臭の赤茶けた湯は正真正銘の賭け流しで、小さ
いながらも露天風呂もついていました。
珍しく汗が出るまでゆっくりとしたお風呂でした。湯上りの缶ビールも最高でした。
食事時間まで身体を横にしているとうつらうつらしてしまいます。肉体の緊張が解れてきます。
夕食はセットの一番下のものでしたが、量も質も満足でした。久しぶりにゆっくりと時間をかけた食事、食事とともにいただくお酒も美味しかった。
もう一度、風呂に行き露天風呂で頭を冷やしながら欠けかけた月を眺める風情まで味わうことができました。こうして2日目の夜は更けていきました。
続きはまた。
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