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12/01/01 騙された責任

 明けまして、おめ でとうございます。
 新年の言葉に特別な意味も感じませんが、一里塚と思えばそれなりに意義ある通過点、見知った顔の読者にも、まだ見ぬ読者にも幸多からんことをお祈りいた します。

 職場の同僚が押し詰まってから、病いに倒れ病床で越年するなど、それなりに刺激的な年の瀬でした。彼の病いも順調に回復に向かっているとのことです。 
 彼曰く「私たちには、もうそれほど時間がない。余生をどう生きるかと考えさせられた」、そのとおりです。
 もう少し、わがままに生きて見ましょう。

 さて、先日、長野に旅した折に特急列車が遅れ、その特急料金の払い戻しを行なった時のJR西日本の社員の態度や説明に納得がいかず、JR西日本のお客様 センターに下記のような問い合わせを19日にしました。

  12月14日に中央西線の特急しなの14号自由席に、塩尻から名古屋まで乗車しました。なお、乗車券、自由席特急券は塩尻駅のみどりの窓口で購入しまし た。(クレジットカード精算)
 当日は岐阜県東部で地震がありしなの14号の名古屋到着も5時間遅れで到着。名古屋駅で駅職員に訊くと「全国のJRの駅で1年以内ならいつでも払い戻し を受けられます」と特急券に遅れの印を押してくれました。
 今日(19日)に最寄駅の○○駅の窓口に行くと窓口に人は居ず隣の機械を操作している社員に声をかけますが中々気づかず4度目の声かけでやっと気づきま した。
 特急料金の払い戻しを申し出ると「クレジットカードで購入しているからカードを出してくれ」と言われ、操作をしてから「カードが反応しない」「購入した 塩尻駅で払い戻しを受けてくれ」「東日本の発売、払い戻しができると言ったのは東海、こちらは西日本、払い戻しできない」と言い張ります。担当者より年上 の職員のもその状態を見ながら何も言いませんでした。
 仕方なく、所要のあった京都駅に行き、1番ホーム側の改札横の精算所に払い戻しを依頼すると何事も無く1分足らずで払い戻しができました。

◇○○駅には、何故、あんな社員がいるのでしょう。
◇トラブルは今回が初めてではないと思われます。
◇サービス業を名乗られている会社の社員とはとても思われません。
◇このような状態は職員の慣れからくる慢心ではないかと思います。社員の慢心は会社組織の慢心。また、重大な事故を引き起こすのではないかと危惧します。

 私の問い合わせから、1週間以上経った27日、下記のような回答がありました。

○○ 様

いつもJR西日本をご利用いただきまして、ありがとうございます。
また、ご連絡が遅くなりまして申し訳ございません。
関係部署からの報告に基づき、頂戴いたしましたご意見に対し、ご回答させていただきます。

この度は、お客様には大変ご迷惑と不愉快な思いををお掛けいたしまして、
誠に申し訳ございませんでした。
クレジットカードでお求めいただいた乗車券類につきましては、
列車が運行不能等、異常時に限りますが、お求めいただいた旅客鉄道会社にかかわらず、
どちらの旅客鉄道会社においても現金で払いもどしをすることが可能です。
この度はお客様にご迷惑をおかけいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
今後はこのような事の無いように担当社員に指導すると共に、全社員にも周知いたします。

今後ともJR西日本をご利用いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

西日本旅客鉄道株式会社
JR西日本お客様センター
お客様相談窓口責任者
○○

 とても、回答になっているとは思えません。
 納得がいかず、再度の問い合わせをとも思いましたが、このような現場、管理部門のレベルの低さに付き合うこと意味もないことと諦めました。


  毎日放送に「たね撒きジャーナル」 という番組があります。その番組に京都大学原子炉実験所の小出裕章さんが東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、電話 出演されています。

 12月30日の放送でこんなことを話されていました。

 小出さんは「反原発」をずっと言ってこられたが、福島第一の事故が起こるまで私たち多くの国民は聞く耳を持ちませんでした。
 結果として、国や電力会社などに騙された訳ですが、騙された責任を取るべきだと指摘されています。

小 出「私、がどんな事を言っても、みなさんのところには届かなかったわけですし、国とかマスコミも含めてですね、原子力は安全だということしか流さ なかった訳で、普通のみなさんがそれに騙されたということは仕方のないことだと私は思います。でも、騙されたから仕方がないと言ってしまうと、また騙され るという歴史が続いてしまいますので、え…騙されたなら騙されたことの責任を取るという、ことを皆さんに考えて欲しいと思います」

 騙された責任の摂り方の一つが放射能で汚れた一次産業の産品を食べること ではないでしょうか?
 事故が起こるまで原子力の危うさを危惧しながらも、積極的に運動に加わらなかった私は戦前ならどう生きたのだろうと考えると、自ずと答えは出てしまいま す。戦争が起こって初めて「あの時、もっと強く、もっと激しく戦争に反対すればよかった」と悔いるだけの人間でしょう。

近 藤「戦争中でもね、ようするに、いろいろ思いがあっても、その戦争の中に巻き込まれていった国民というのが圧倒的に沢山いらっしゃるわけね。で、その中で 毅然と戦おうとした人はおそらく僕はそれなりの思想があったんだろうと思うんです」
小出「戦争中に生きた方々もですね、もう、どうしようもなかったんだと、私は思います」
(中略)
小出「それで、どうしようもないけれども、やっぱり、自分の声を上げようとした人は殺されたのです。でも、今私は原子力に反対で…反対を…ですし、声を上 げても私は殺されません。刑務所に入れられることもないわけのですから、私はあげ、あげ続けたいと思いますし、え……何の苦労もないまま私はやれるま…や れますので、やり続けたいというのが私の思いです。え……」
近藤「いや、僕もそっちの側に立ちたいですがね」
小出「はい、ありがとうございます。」
聞 き手の近藤勝重さんは毎日新聞論説委員
出 典は同上

 先の戦争に共産党などは命を賭して反対しました。
 それだけで、共産党は尊敬に値すると思います。(残念ながら私は党員ではありません)

 夫婦漫才「おしどり」のケンさん、マコさんも絡んでの話となりました。
 福島に何度も足を運んでいるというマコさんの「原発(或いは原発事故)が弱者が虐げられている構造」だという指摘に。

小 出「いや、ものすごくだって、このことは単純な事なのであって、今おっしゃったようにその、その弱者が虐げられているという、そのことだけですよ。」
マコ「んー」
小出「あの、別に放射能の問題でもなければ、原子力の問題でもない。」
マコ「はい」
小出「その、本当の弱い立場の人たちが虐げられるという、そのことに私たち一人ひとりがどう向かうかという、それ、それだけのことでしかない、わけで す。」
出 展、同上

 政府や東電など、権力を持つものは弱者の生き血を吸い生きているのです。 そして搾取には分断が常套手段であることも忘れてはなりません。

 小出さんの放送はここで聞くことが出来ます。「
放射能の問題でもなければ原子力の問題でもない 弱者が虐げられているという、そのことだけですよ
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