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12/04/03 朝日俳壇、歌壇より

 発病後2週間になろうとしてい るのに風邪と頭がスッキリしません。
 齢が病を治りにくくしているようです。
 気長に治すしかありません。

 さて、橋下大阪市長は大暴れです。4月2日の大阪市の侵入職員発令式では、君が代を歌わせるのは当たり前、公務員は市民に「命令をする」のだと曰わった とか。どういう頭の構造をしているのでしょうか?人が人に命令することがどういうことか弁護士橋下徹は知らないのか?
大阪市、発 令式は君が代斉唱から
 早く自分の命令で人を従わせたいのでしょう。わかりやすい人間であります。

 現代俳句協会のインターネット俳句会で投句した句の一つが5点をいただきました。
 今月は選句にも参加できませんでしたが、5人の方に選んでいただき、ありがとうございました。

 <空耳か軍靴の響き春愁い>

 2日 付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇春愁ひ子犬が食べてくれにけり(上尾市・伊藤ふじ子:長谷川櫂選)
 子犬が「春の愁ひ」を食べてくれたのでしょうか?誰かに食べられて霧消してしまう愁いって。

◇この齢春の遅きもまた楽し(昭島市・しもだただし:長谷川櫂選)
 春を迎えるのはあと何回だろう?春のこんな寒さも楽しまなければ。そう思ってこの一年を過ごしてみよう。

◇人住まぬ花の盛りの街となる(枚方市・山岡冬岳:長谷川櫂選)
 句の意味がよくわかりません。
 我が国に人住まぬ町は、今回の原発事故以外にも炭鉱の閉山、産業の衰退、高齢化などなど沢山あります。そんな町の一つが今花盛りとか。
 原発事故を敢えて外して読んで見たく思いました。

◇菜の花に浮かぶ灯台目指しけり(草加市・菊池のはら:大串章選)
 菜の花の黄色、海の青、灯台の白とお決まりの配色が、絵に書いたようにありました。知多半島から渥美半島をめぐるサイクリングの景色を思い出しました。

◇春の雲らしき雲らしからぬ雲(富津市・三枝かずを:稲畑汀子選)
 春らしい雲、らしからぬ雲、どっちでもいいか。

◇啓蟄に冷たき雨や少し待つ(熊谷市・時田幻椏:金子兜太選)
 啓蟄だからと言ってもこの寒さでは表に出ていく気がしないよな。そうそう、暦なんぞにこだわらず暖かな日に出ていけば。

◆朝日歌壇
◇一望の荒地と化しし汚染の地の庭にけなげに水仙の咲く(東京都・半杭螢子:高野公彦選)
 選者によりと、作者は「福島県富岡町夜(よ)の森」にお住まいとか。
 脚を持たぬ植物はその環境を受け入れるしかないのです。そして貧しき私たちも。

◇もう一年まだ一年かサイレンの鳴るふるさとや二時四十六分(静岡市・今井克己:永田和宏選)
 死ぬまで「もう一年」「まだ一年」と数え続けなければならないのだろうか?

◇もっともっと話せばよかったもっともっと優しくできた山茶花散りゆく(岡崎市・戸田陽子:永田和宏選)
 最近、この歌のような感慨に陥ることが多くなった。生者にも死者にも。もっと何か話せばよかったと。

◇水の上へ水の上へと張り出して多摩川べりのさくらはしろし(東京都・長谷川瞳:永田和宏選)
 川面に映る花影は、散り終わるまで飽きささない。

◇姉さんはめがねつければ父さんにめがねはずせば母さんににてる(箕面市・樋口結花:永田和宏選)
 メガネをかければ父さんに似て、メガネを取れば母さんに似ている?ただそれだけのこと。
 姉さんはどこに?

◇終わりなく始まりもなくフクシマは苦しみ深しこれからも(郡山市・渡辺良子:馬場あき子選)
 フクシマだけの苦しみではない、ニホンの苦しみです。果てしのない。

◇就活と保活に破れ我はまた一人の母に戻らむとする(福岡市・福本弥生子:馬場あき子選)
 「就活」とは「就職活動」、「保活」とは一体なんでしょう?
 言葉を一部の人たちだけにわかるようにすることは、問題を矮小化することになりはしないか?

 「保活」は子どもを保育園に入れる運動のようです。「幼保一体」などとの議論の前に子どもを育てられる環境を整備すべきではないでしょうか?
 子どもたちは断じて年金の原資を稼ぐためのものではありません。
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