12/09/24 朝日俳壇、歌壇より
さて「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものです。朝夕は随分涼しくなりました。
9月22日が秋分の日になったのは116年ぶりだとか。
116年前といえば、1896(明治29)年です。その年の6月には明治三陸大津波と言われる大きな津波がありました。津波の規模は岩手県内で三十数
メートルを記録したそうです。
3.11の津波が想定外など、バカも休み休みに言って欲しいものです。
映画「毎日がアルツハイマー」を見たい
と思っています。この映画はアルツハイマーと診断された母親の日常を記録したドキュメンタリーです。撮影、監督はオーストラリア在住の関口佑加さん、主演
は母親のひろこさんです。
元々は、YouTubeに公開されていたようなので「毎日がアルツハイマー」で検索すると映画の予告編とともに投稿者nautilus325さんで多くの
動画がアップされていました。
アルツハイマーと明るく付き合っている家族が微笑ましく語られています。
是非、映画を観たいと思いました。
もう一つ、放射能汚染食品のこと。
昨日、高槻市内のスーパーで福島産のキュウリが売られているのを、今日は京都河原町
の高島屋で福島産のネギが売られていました。全国各地に放射能で汚染された食品が売られ、買わ
れ、食べられているのです。
中国・九州に店舗展開するサンリブ・マルショクグループの創業家
の三村正和さんは北九州市の瓦礫処理にも反対されていますが、店頭に福島や東北産のものを置かないこと、産地表示を
きちんとすることを徹底されているそうです。
こういう店が一つでも増えることよいのですが。。。
今月も現代俳句協会のインターネッ
ト俳句会に投句できませんでした。たるんでいるのですね。
さて、9月24日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった歌や句を紹介します。
◆朝日俳壇
◇針ほどのことと花野来て思ふ(群馬県東吾妻町・酒井大岳:大串章選)
今までの憂い?悩みが小さなことと思えるほどの花野には何が咲いているのだろう。選者は「広々とした花野に来ると、・・・」と評しているが。。
◇怠惰なる日は叱咤とも蝉時雨(平戸市・辻美彌子:稲畑汀子選)
蝉時雨を叱咤のように聞かれた作者ですが、ゴロゴロしている日の蝉時雨はもう少し寝かせてくれと文句を言いたいものです。
◇日差しより風の似合ひて秋桜(札幌市・武田一女:稲畑汀子選)
そのとおりですね。それも枝と枝が触れ合う程度の風がよろしいようです。
◇南大門影黒々と残暑かな(奈良市・広田頼彦:長谷川櫂選)
東大寺の南大門でしょうか?
立秋を過ぎて、小さなマンション1棟ほどの南大門の影は大きくなったのでしょう。
◇髪切つて残暑さらりと過ごしたく(西予市・上甲澄子:長谷川櫂選)
潔く、髪を切られた。そして爽やかに残暑を過ごそうとのこと。髪のない私には羨ましい決意です。私は秋ようにニット帽を買いました。
◆朝日俳壇
◇かつて吾が貰ひしうちわのそよ風を寝つけぬ父に返しておりぬ(和泉市・星田美紀:高野公彦選)
父上は病床でしょうか。母でないところが嬉しい。
◇この街に住もうと決めし理由(わけ)ふたつ君居ることと海のあること(高松市・山本悦子:永田和宏選)
理由なんて彼がいること一つで十分。私は街中を小川が流れるような城下町に住みたいと思うが叶わず。
◇戻りたいあなたを好きになる前の平らな私と平らな日々に(船橋市・鈴木敦子:永田和宏選)
永田和宏さん選の恋の歌が続きます。
平らでなくなった日々、これも羨ましいこと。遠い記憶の中のこと。
◇さみしさを隠した私をどうか君笑わないでね見つけないでね(奈良市・石井順子:永田和宏選)
あなたに会えないからのさみしさではないのでしょうか?
◇老い一人留守居の昼餉に目刺し焼く貧しき世代の郷愁にして(市川市・大河内卓之:馬場あき子選)
集合住宅住まいでは焚き火はできず、七輪も使えず、秋刀魚や目刺を焼くこともできない。
作者には目刺しが貧しさの象徴、私には煮干をおやつにしたことが貧しい時代の思い出です。
◇千曲川腰下ろさむと石えらぶ酒一合に秋冷のあり(長野県・沓掛喜久男:馬場あき子選)
こういう歌を読むと酒器は?肴は?と下衆は思ってしまう。
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