12/11/06 朝日俳壇、歌壇より
暑いとか寒いとか時候の挨拶はないのでしょうか?風邪などひかれていませんか?
世の中、腹立たしいことばかりです。
新聞やテレビが報じることは信じられません。報じる装置(マスメディア)が支配層、金持ちの持ち物である限りマスメディアを信用することはできません。
「食べて応援」など、人が作った安全基準を下回っているからと言っても放射能で汚れていることに変わりはありません。汚れたものを食えば内部被曝します。
内部被曝がどれほど危険なことかはヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリで十分ではないですか?肥田舜太郎さんの話しに詳しく語られています。(マガジン9
条「肥田舜太郎さんに聞いた」)
例えば11月4日のNHK総合テレビではこんなことが放送されたそうです。
-------------------
夕方のNHK総合で放送された番組にはぶったまげた。小学生の男の子が「もう昨年ほど(被曝が)気にならなくなった」と言うと、番組スタッフは彼に笑っ
てこう言った。「すごいじゃん!」。被曝を意識しなくなることが「すごい」ことなのか(怒)
-------------------鈴木博喜(兼業フリー記者) @s_hiroki24さんのツイートより
普通の神経を持った報道関係者なら、被曝が子どもにまで慢性化、日常化しているとの問題意識を持つべきでしょう。それをこんな発言をするとは。
こんな放送局に受信料など払う必要はありません。払うことは悪かも知れません。払うことで支持されていると思い上がっているのでしょう。
新聞は読まない、テレビは見ない、是非そんな生活に一歩でも踏み入れませんか。
賀茂川耕助(ビル・トッテン)さんが最近のブログ記事の最後を下記のような文章で締めくくられています。
-------------------
このような日本政府の方針に対して、アラブの春やウォール街占拠のような抗議運動がどれほどの効果があるのか私には分からない。しかし、巨大な企業に買
収され、支配された政府に抵抗するには、もはやゲリラ的な戦いになろうとも、できることをやっていくしかないだろう。
抗議活動は参加する人がいなければ進展はしない。そして一人ずつでも、日本が直面している問題に気付いて政府に「NO」を突きつける人が増えていけば革
命的なことが起こる可能性は誰も否定できない。そしてたとえ革命を起こすことができなくても、一人でも多くの国民が国のことを真剣に考えるようになれば、
今よりもよい国になることだけは間違いない。
-------------------(引用:耕助のブログ「直面の問題に気づき『NO』を」)
一人ひとりの小さな行動はすぐに結果が表れません。
蒔いた種は芽を出さないかも知れません。でも、蒔かない限り永遠に芽は出てきません。
無駄であったかどうかは後世の人が判断するでしょう。
今、一人ひとりに出来ること、デモに参加し声を挙げる、ブログで思っていることを書く、人のブログに賛同できたならコメントを書いてみる、テレビのス
イッチを切ってみる、ただぼんやりとこの国の行く末を考えてみる、、、、
気張らないで自分の出来ることをやってみましょう。
◆松元ヒロ・ライブ
先日、松元ヒロさんのライブが千日前のトリイホールであったので久しぶりにミナミに行ってきました。
年寄りは早めに行動するもの、1時間ほど時間があったので昼下がりのミナミの街をウロウロとしました。観光客の賑わいから外れたところの光景は昔と大き
く変わっているようです。若い男女が薄笑い顔で与太っている姿をあちらこちらで見かけました。
そんなイヤーな気分で劇場に入ると僧衣の坊さんが話し始めました。「千日前というところは、むかし刑場があり・・・」お寺の多い町だったそうです。それ
が最後のお寺もゲームセンターに売られお寺が一軒もなくなったそうです。
たまたま僧籍を持っていた(後から聞くと)トリイホールの社長に篤志家が寺を建てるから住職になれと・・・そんなこんなで今はお寺の住職を兼職。
僧衣を来て街をぶらぶらしていると、さすがの若者たちも一目置くので明るい社会のためにみんなで坊さんにと社長の前説でした。
相変わらず、ヒロさんの話芸は鋭い、1部は時事ネタで橋下や安倍、石原を斬り、反原発のデモにも及ぶ、2部はお決まりの鹿児島実業をはじめとする生い立
ちネタ、3部はヒロさんが尊敬されてい
る立川談志師の逸話に笑いと拍手の1時間半でした。
日本で暮らすドイツ人がヒロさんの芸を観てホームシックにかかったという話しは今のテレビを象徴しているかも知れません。
ドイツなどヨーロッパではスタンダップコメディというお笑いのジャンルがあって彼らは社会、政治を風刺しているのだそうです。日本に来て色々なお笑いの芸を観てきたが、そん
な芸を見たことがなかったので感激したという。
今では人生幸朗・生恵幸子さん程度の風刺芸も観ることはありません。
◆インターネット俳句会
毎月とはいきませんが、時々現代俳句協会のインターネット俳句会に投句しています。
ほぼ一日一句をアップしている「17音の残日録」の
中から未だましなものを選び、推敲をするのですが中々うまくゆかず、そのまま投句してしまうことがあります。自分の小さなブログでもアップした句は既発表
句と看做されるようですから、厳密には違反なのだそうです。ブログの更新にアップアップの状態では投句は難しい。
因みに先月の結果は、3点句が1句、1点句が2句、0点句が2句と分相応でした。
11月5日付けの朝日新聞の俳壇、
歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇電話切る矜持も釣瓶落しかな(船橋市・斉木直哉:金子兜太/大串章選)
金子兜太選には他にも<饒舌に遭ひては釣瓶落しけり>(宗本智之)という句も入選していました。
日が短いこととおしゃべりな人との長話の対比ですが、「電話切る矜持」の意味が今一つわかりません。ひょっとしたら男と女の間での電話?かも知れません
ん。最
近、携帯電話による通話時間が減少傾向にあるとのニュースがありましたが、携帯電話に限らずプライベートな通話をあまりしません。通話だけでなく会話も少
なくなったのでは。
◇ハイヒール二センチ高き秋思かな(東京都・木村史子:金子兜太選)
2cm高くなれば高くなったで、2cm高い秋思があるのでしょう。
金持ちには金持ちの貧乏には貧乏の、美人には美人の醜男にも醜男なりの秋思があるのですから。
◇想ふこと天にもありや鱗雲(川崎市・藤田恭:長谷川櫂選)
秋だもの、凡人だってもの想うのです。まして天だったら。。。鰯雲。
◇肘枕国を思へば秋の風(東京都・廣川風韻:長谷川櫂選)
我々、庶民が国のありようを思わねばならないとは不幸なことではないでしょうか。
多くの人が国や支配者などを意識しない、政治を意識しないような世の中が幸せなことだろうと思う。
◇コスモスのやうな人から諭さるる(東京都・小出功:大串章選)
コスモスのような人とは定形な表現だと読みましたが、下五の「諭さるる」が効いています。
◇初時雨これより心ととのへて(宝塚市・大石勲:稲畑汀子選)
温暖な、雪が降ればちょっとワクワクするような地域に住むものと違い寒さ厳しい地方に住む人は・・・とここまで書いて、作者が私と同じような地域にお住
まいと知り前言を撤回しなければなりません。
◇うそ寒し一雨通り過ぎしより(名張市・山崎美代子:稲畑汀子選)
一雨一雨ごとに寒くなる季節、一雨ごとに暑くなる季節もありました。雨って不思議なことです。
うまいなあと思うのは「通り過ぎしより」です。前の句と同様に初時雨を詠んだ句でしょう。寒さに向かうこの季節、身構えて寒さに備えねばなりません。
◆朝日歌壇
◇前向きに生きると人に言いつつも前がわからぬと避難者の言う(東京都・半杭蛍子:馬場あき子/高野公彦選)
確か作者も避難者のはず。「前向きに生きる」と人には言ってみたものの事故後19ヶ月になろうとしているのに先は真っ暗、皆さんよく耐えておられると思
うのみ。
地震、津波、原発事故の避難者数は34万人(12年3月11日日経)もおられるそうです。地震と津波だけだったら復興ももっと早く進んでいたことでしょう。そして、被災者
の生活再建も。
◇苦労して損ばかりした母のようにならぬと努めやっぱり似てくる(千葉市・川崎千鶴子:馬場あき子選)
大正7(1918)年生まれの私の母も、嫁しては姑に仕え一人で農作業をしながら三人の子を育て、楽になったと思ったのも束の間、息子の嫁の機嫌をとり
「みんなに良くしてもらっている」と精一杯気を使った言葉を世間に向かって言っています。
今の若い女の人が、私の母の世代よりどれほどに幸せになっているのでしょうか。
◇水音がスキデスココガイイノデス小さき声で溝蕎麦の花(福島市・美原凍子:高野公彦選)
美原凍子さんの歌です。「好きです此処が良いのです」は、夕張に嫁ぎ、その最愛の人を亡くし帰郷した福島で原発事故にあった美原さんの気持ちでしょう
か。
溝蕎麦ってほんとに汚いドブのような溝に生えて溝から顔を出すように可愛く咲いているのですね。掃き溜めに鶴、ドブに溝蕎麦って格言はなかったでしょう
か?
◇法螺吹きて大酒飲みし伯父の背小さく揺れにき祖母の葬りに(山形市・渋間悦子:永田和宏選)
男はつらいよの寅さんや北杜夫の「ぼくのおじさん」のおじさんのようにどうしようもないオジさんというものは愛すべきものです。
そんなオジさんが母親の葬式で泣いている、可笑しみは悲しみに繋がっていくのでしょう。
私も甥や姪からはダメオジさん、先日姪の営む食堂?に昼飯を食べに行った時、姪が不在で店員さんに「どちら様?」と訊かれたので「ダメなオジさんと言っ
て貰えればわかります」と答えておきました。
|
|