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12/11/20 朝日俳壇、歌壇より
 11月19日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介 します。今回はあっさりと俳句と短歌の紹介だけです。書きたいと思っていることは別に書きましょう。

◆朝日俳壇

◇裏木戸は閉めたるままや石蕗(つわ)の花(浜田市・田中静龍:稲畑汀子選)
 石蕗は鮮やかな黄色をしているのに何故か日陰を連想させます。日陰に植えられていることが多いからでしょう。
 昔は子どもたちが出入りした裏木戸も今は閉められたまま、石蕗の花が密やかに咲いていると読むのでしょうか?

◇フクシマの骨突き刺さる海鼠かな(鴻巣市・佐久間正城:金子兜太選)
 選者は「『フクシマの骨』が省略の妙味。放射能とも。流離する人々とも」と評されています。言葉を直接的に使うのではなく比喩された表現の方がより強く 訴えかけるように思います。私には到底真似できません。

◇雪の富士乙女峠を越えにけり(流山市・渡部和秋:長谷川櫂選)
 見る位置により乙女峠の高さが
富士の峰を越えているように見える、或いは見え隠れするという句かと読みましたが、選者は「雪 の白さ、乙女のやわらかさ。それだけで成立している句」と評されています。良くわかりません。
 

◇実柘榴に詰まる真つ赤な昭和かな(金沢市・今村征一:長谷川櫂選)
 真っ赤な実柘榴をみて作者は昭和を連想されたようです。真っ赤な色から戦争体験でしょうか。
 私は現代の怒りの塊を連想してしまいます。


◆朝日歌壇
◇落葉にもカツラ、トチ、ナラ数あれどわれは好んでトウカエデ踏む(八王子市・坂本ひろ子:高野公彦選)
 落葉踏むにも好みがある。少し大きめのトウカエデの乾いた音が気持ちいいのでしょう。

◇人間の背中につづき家に入る寂しきものは秋の蚊もまた(前橋市・荻原葉月:永田和宏選)
 蚊も寂しい、人はなお寂しい秋です。

◇百グラムの肉を買いきてひとり食む八十五歳バースデイの宵(よい) (いちき串木野市・山元禎子:馬場あき子選)
 僅かと言っていいのか、自分が食べられるだけの量の食材を買って、一人きりの晩餐、映画の一シーンを見るようです。
 選者は「リアルな誕生日の食事がこの上なく淋しい」と評されています。具体的であればあるほど淋しい。

◇ちかくてもとおき人いてとうおくてもちかき人いてコスモスゆるる(福島市・美原凍子:馬場あき子選)
 人というもの以外はかな文字、コスモスが咲くではなくて揺れている。美原凍子さんの歌は声を出して読んでみる。

◇立ち漕ぎで坂上りゆく少女らが夕日に触れて夕日に入りゆく(大和郡山市・四方護:馬場 あき子選)
 自転車の立ち漕ぎをダンシングとも言いますから、坂を上る少女らの姿は踊りながら太陽の輪の中に入るように見えたのでしょうか?

◇ノーベル賞取りし主人に君臨しボスと呼ばせる我が町の女医(大阪市・山下晃:佐佐木幸綱選)
 ノーベル賞受賞で時の人となっている山中伸弥さんの奥さんは山中さんに「ボス」と呼ばせているとGoogleで検索すると週刊誌の報じた記事がありまし た。
ちょっと考えて、インターネット検索でなあーんだとなりました。 
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